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片山容疑者を再逮捕=誤認逮捕の殺人予告で−ハイジャック防止法違反容疑も・警視庁
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013030300091
遠隔操作ウイルス事件で、警視庁などの合同捜査本部は3日、誤認逮捕された大阪府の男性のパソコン(PC)を遠隔操作し、大量殺人や日本航空機爆破を予告したとして、偽計業務妨害とハイジャック防止法違反の疑いで、IT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)を再逮捕した。捜査本部によると、「身に覚えがありません」と容疑を否認している。
一連の遠隔操作事件で、誤認逮捕された事件が立件されるのは初めて。捜査本部は全容解明を進める。
ハイジャック防止法は偽計や威力を用いて航空機の運航を阻害した場合、1年以上10年以下の懲役を科すと規定。捜査本部は日航に送られた爆破予告メールで実際に航空機が引き返し実害が生じていることなどを重視し、威力業務妨害より量刑の重い同法違反容疑で立件した。インターネット上の犯行予告で同法が適用されるのは異例。
逮捕容疑は昨年7月29日、ウイルスに感染した男性のPCを遠隔操作して大阪市のホームページ(HP)に無差別殺人予告を書き込み、同市などの業務を妨害した疑い。また8月1日、日航に航空機の爆破予告メールを送信し、成田発ニューヨーク行きの便を引き返させた疑い。(2013/03/03-18:48)
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「可視化」求め取り調べ拒否=片山容疑者、留置場出ず−当局「例外認めない」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc
遠隔操作ウイルス事件で、ハイジャック防止法違反容疑などで再逮捕された片山祐輔容疑者(30)は、これまで一貫して容疑を否認。取り調べの録音・録画(可視化)を求める弁護側と、「対象事件ではなく例外は認めない」とする捜査当局側が対立し、2月19日以降は取り調べが一度も行われない状況が続いている。
弁護側はこれまで、警視庁などの合同捜査本部と東京地検に対し「違法な取り調べが行われている」として、調べ内容の録音・録画を求めてきた。当局側が応じなかったため、弁護側は2月19日に「可視化されなければ留置場から出ない」と通告。片山容疑者は取り調べを一切拒否した。
再逮捕を受け、弁護人の佐藤博史弁護士は「録画されない限り、今後も取り調べには一切応じない」と話した。
取り調べの可視化は殺人などの裁判員裁判事件と、容疑者に知的障害がある事件に限り、一部で試行されている。片山容疑者の事件は対象ではなく、ある捜査幹部は「例外は認められない。否認のままでも起訴できる証拠をそろえており、今後も可視化に応じる予定はない」と語る。
佐藤弁護士は「取り調べに自信があるなら拒む理由はないはず」と当局の対応を批判。一方で、有利な主張もできないため、東京地裁で行われた片山容疑者の勾留理由開示では、弁護側が裁判官に「容疑者質問」を求める異例の展開も見られた。(2013/03/03-19:34)
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PC遠隔操作事件の問題点 主任弁護人に聞く 状況証拠しかない
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-8190.html
3月2日 東京新聞「こちら特報部」
パソコン(PC)遠隔操作事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された片山祐輔容疑者(30)は、一貫して否認を続けている。主任弁護人の佐藤博史弁護士(64)も「誤認逮捕だ」と主張し、警察の捜査手法やマスコミの報道姿勢も批判する。一見すると、犯人であることを示しているような「符合」の数々。そのウラにどんな問題点があるというのか。(小倉貞俊)
「状況証拠の積み重ねでしかなく、片山さんが犯人であることを裏付ける確たる証拠は出ていない。『やっている』というなら明確な証拠を突きつけてくるべきだ」。東京・赤坂の事務所で佐藤氏は力説した。
片山容疑者が警視庁などの合同捜査本部に逮捕されたのは二月十日。逮捕容疑は、昨年八月、愛知県内の企業のPCを遠隔操作し、ネット掲示板の2ちゃんねるに「コミケで大量殺人する」と書き込み、都内の会場の警備を強化させて主催者の業務を妨害したとする疑いだ。
佐藤氏は、足利事件で菅家利和さんを無罪に導くなど、冤罪(えんざい)事件のエキスパートとして知られる。実は佐藤氏も、逮捕報道が出た時点では片山容疑者が真犯人だと思っていたという。当番弁護士として事件を担当した知人の竹田真弁護士から手伝いを依頼され、十三日に初めて片山容疑者と接見した。「報道されているオタクのような暗い印象はなく、不利になるようなことも、自分からどんどん話してくれた」という。「人柄に触れたり、取り調べ状況を聞いたりする中で、無実の可能性を強めた」
捜査本部が逮捕の決め手の一つとしていたのが、神奈川県・江の島で、防犯カメラに、猫と接触する片山容疑者が写っていたことだった。猫の首輪に付けられていた記憶媒体からは、遠隔操作されたPCから見つかったものと同じウイルスが発見されたとされる。片山容疑者は、江の島に行き猫と接触したことは認めているが、「首輪は付けていない」と説明している。佐藤氏は、「彼が猫に首輪を付けている映像があれば即、犯人ということになり、自供に追い込めるはずだ。警察はそれを取り調べで示していないことから、“決定打”になり得る映像は存在しないのではないか」とみている。
捜査本部が真犯人とみるもう一つの根拠が、米連邦捜査局(FBI)から寄せられた情報だ。一連の事件で真犯人が使ったのは遠隔操作ウイルス「iesys(アイシス)」。無料ソフトの提供を装って2ちゃんねるの掲示板から閲覧者を米国内のサーバーに誘導し、ダウンロードさせる際に、アイシスに感染させていた。FBIによると
、このサーバー内に事件に使われたものと同じアイシスが残っていたという。片山容疑者が派遣されていた先の会社のPCで作られたことを示す情報も残っていたとされる。
これについても、佐藤氏は「アイシスは『C#』というプログラミング言語で作られていたが、片山さんはC#を使いこなせないので、アイシスを作る能力がない」と説明する。「自宅からは四台のPCやハードディスクなどが押収されている。真犯人ならネットの検索履歴など、犯行に結び付く何らかの痕跡が出てくるはずではないか」
とはいえ、片山容疑者には、事件との関わりを疑わせる点もある。
片山容疑者の派遣先のPCからは、遠隔操作に使われた掲示板に接続した履歴が残っていた。PCは片山容疑者専用で、使うにはIDとパスワードが必要だった。一連の犯行には発信元を特定できないようにする匿名化ソフト「トーア」が使われていたが、このときはトーアが使われていなかった。
「真犯人」からのメールに添付されていた写真に写ったアニメの人形を片山容疑者も購入していた。「真犯人」のメールで『事件に関するデータを埋めた』とされた雲取山に、片山容疑者も訪れていたことを認めている。片山容疑者は過去にネット脅迫事件で有罪判決を受けたが、猫の首輪に付いていた記憶媒体には「以前、事件に巻き込まれたせいで、人生の大幅な軌道修正をさせられた」と書かれていた。
こうした数々の符合する点も、佐藤氏は「偶然が重なっただけ」と強調。「真犯人は計画性のある人間。例えば、他人のPCにこっそり侵入し、行動や検索履歴を調べることができるとしたらどうか」と見立てる。
片山容疑者の取り調べは十九日以降、行われていないという。佐藤氏が、取り調べの録音・録画(可視化)をするなら黙秘権を行使せず、取りべに応じさせると申し入れたものの、捜査本部が認めなかったためだ。佐藤氏は「明白な根拠がないために自白に追い込めないことを恐れて、可視化を拒否しているのではないか。だからといって、このまま状況証拠だけで起訴するのはおかしい」と話した。
佐藤氏が憤るのは、一連の事件で誤認逮捕をした反省を警察がしていないように見える点だ。警察は、片山容疑者の母親に対し、「警察の威信を懸けている捜査であり、しっかりした証拠を持っている」と話し、「親子の縁を切る」と書かれた書面に署名するよう求めたという。「母親がサインした書面を彼に示したら、どういうことになるのか。精神的な揺さぶりをかけようという、卑劣すぎるやり方だ」と怒りを表す。
メディアの姿勢にも苦言を呈する。「逮捕当初から犯人と決め付けて、プライバシーを踏みにじるような過熱報道があふれた。もし間違っていたなら、メディアも加害者だ。足利事件や、村木厚子さんの事件など、過去の冤罪事件の教訓から学んでいるのか」と批判する。
もし片山容疑者が真犯人だったら−。そんな問いに、こう答えた。
「片山さんは最近まで『死にたい』と口にしていたし、事件で絶望した母親を気遣っている。仮に真犯人で、それを見抜けなかったとするなら、私の目が節穴ということになる。私も弁護士生命を懸けているんです」
<デスクメモ> 逮捕前の片山容疑者を隠し撮りしたテレビ映像に、違和感を覚えた。猫カフェにも、「情報を流したのか」といういわれのない批判が寄せられ、困っているという。現段階で、片山容疑者が真犯人なのかどうかは、分からない。分からないのだから、慎重な報道に徹すべきだと思う。自戒を込めて。(国)
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