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2013-03-03 05:05:23 生き生き箕面通信
おはようございます。
生き生き箕面通信1532(130303)をお届けします。
・安倍政権がマイナンバー法案を国会に提出――いよいよ巨大な監視社会へ
国民の一挙手一投足までチェックできる「共通番号(マイナンバー)制度」の法案を安倍政権は3月1日に閣議決定し、国会に提出しました。今月中に成立させ、15年1月から利用を始めるとしています。
かつては「国民総背番号制」に対し、反対論が大きな盛り上がりを見せ、廃案に追い込んできました。それが一転、今回は、すんなり成立しそうです。新聞などマスメディアも、せいぜい個人情報の漏えい防止を指摘する程度です。かつて反対した有識者なる人々も大方が、政府の有識者委員会などの委員に迎えられて政府の方針を支持する方向へ転んでしまい、まったく頼りになりません。
マイナンバー制度は、私たち庶民にとってはプラスとナイナスの両面がありますが、ぼくはナイナス面が計り知れないという判断です。だから、絶対に成立させてはならないと、強く反対します。
マイナンバー制になると、名寄せが簡単にできるため脱税や節税を防止する手段となり、これまで税金をごまかしていた不届き者の所得も捕捉できるので、収税が公平に行われるというメリットが強調されています。またマイナンバー制があれば、年金の管理も極めてスムーズになり、「消えた年金」などがなくなるといわれています。
アメリカで1936年から「ソーシャル・セキュリティー・ナンバー制」という国民背番号制を実施しており、日常生活の中に深く浸透しています。その一方で、「なりすまし」などの問題も多発しています。他方、ドイツやハンガリー、フィリピンなどは健保違反の判決が出されて実施されていません。
ボクが反対するのは、この「なりすまし」などの問題もさることなげら、国家権力が国民一人ひとりの財産はもちろん、日常生活の動きまで細かくトレースできるようになる、つまり国家権力に監視される社会になる、という点です。自分の個人情報を、自分自身でコントロールできなくなり、国家がコントロールできる余地が極めて大きくなります。
このマイナンバー制の新システムを導入するためには3千億円程度の費用が必要だそうです。それだけ巨大なシステムであり、いったん動き出したら、原発と同様、止めるのはほぼ絶望的です。
ジョージ・オーウェルの「1984年」という小説が予見した、ビッグ・ブラザーによる巨大な監視社会がまもなく現実のものとなりそうです。マイナンバー法案を提訴した時、最高裁は「違憲」判決を出すだけの気骨があるでしょうか。
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