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2013/3/1 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
独自の秩序は崩壊
日米首脳会談で安倍首相がTPP交渉参加を決めてきたようだ。すべての関税撤廃を条件に交渉しないことを確認。「聖域なきTPP参加はノー」とした自民党の公約は守られていると判断したらしい。
グローバル化が進めば、国境はどんどん低くなっていく。ヒト、モノ、カネが活発に行き来するようになれば、障害を取り除こうとする圧力は強まる。関税障壁は低くなり、それがまた新たなヒト、モノ、カネを呼ぶ。グローバル化はスパイラル状態で進展していくのだ。
一方で、秩序はどんどん失われていく。どの国にも、独自の文化や伝統に根ざした法律やルールがあるものだ。グローバル化の圧力は、それらを崩壊させる。だから、万国共通の新たなルールが必要とされるのだ。
そのひとつがTPPである。グローバル社会に一定の範囲を設けて、その中は共通の基準で商取引をしようという発想。無秩序に向かおうとしている世界に、秩序を植え付ける作業といえる。
問題は、共通の秩序をつくっても、独自の秩序は結局、崩壊に向かうということだ。グローバル化が進むのは時代の流れである。食い止めるのは困難だ。鎖国する以外に方法はないが、TPPに参加しても、国内の秩序は強制的に新たな秩序に塗り潰されていく。国内産業の保護を目的とした関税や支援策は、新たなルールによって「公正な競争を阻害する」と判断される危険性は高い。
果たして、これは日本にとってプラスなのか。
この国には、独自の文化や伝統に根ざした商品やサービスがたくさんある。里山にはキラリと光る農産物や工芸品も多い。地域に眠る埋蔵文化は、日本の歴史が培ってきた世界に通用する強みだ。我が国がグローバル社会を生き抜く武器となるはずである。
ただ、長年、自国のルールで育てられてきただけに、急激な変化に耐えられない。共通のルールを押しつけられた場合、立ち行かなくなる恐れは強いだろう。
そのため、政府与党は対策を講じる方針だ。中心は農業で、強い農業を打ち出している。ただ、メーンとなる考えは、相も変わらぬ農地の大規模化だ。農業に危機が叫ばれるたびに取り沙汰されながら、ちっとも進んでこなかった政策である。突然やれるとも思えないし、やれる場所も平野部ぐらい。肝心の里山は救われないのだ。
グローバル化が進めば進むほど、重要になるのは日本的なものである。おろそかにすれば、日本の良さや強みは死んでしまうのだ。
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