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2013-02-27 陽光堂主人の読書日記
日米首脳会談の共同声明でTPPに関する2国間協議に関し、「自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項に対処し」とされたことで、米国企業の保険参入について国内で危機感が広がっています。厚生労働省も、国民皆保険制度が崩されるのではないかと懸念しています。
産経新聞は、本日付でこう報じています。
(http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/government/snk20130227095.html)
国民皆保険維持に懸念 厚労省 TPP、医療浮上で
安倍晋三首相が参加に向け調整を開始した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で、焦点の一つに医療保険分野が急浮上し、所管する厚生労働、総務両省は「国民皆保険制度」が崩壊するのではないかと危機感を強めている。
田村憲久厚生労働相は26日の記者会見で、交渉参加が国民皆保険制度に及ぼす影響について「何としても避けなければならない。首相も『絶対ない』と言っているので、交渉の中で壊れていくことはない」と強調した。
首相は、今月19日の参院予算委員会で「国民皆保険は守っていく。わが国の主権の問題だ」と述べた。25日には、官邸を訪ねた日本歯科医師会の大久保満男会長らに対し、交渉に参加しても国民皆保険制度を維持する考えを伝えている。
それでも、厚労省は「米側が交渉中に絶対に俎上(そじょう)に載せないという保証はない」(幹部)と不安を隠せない。昨年までの民主党政権が当初、医療保険制度について「議論の対象外」と説明してきたのにもかかわらず、途中から「可能性は否定できない」と態度を変化させてきたからだ。
同省は、国民皆保険制度が廃止されると、自在に価格を設定できる自由診療が基本となり、外資の民間保険加入者と未加入者との間で医療格差が広がる可能性が高くなると強調する。同省も米国側の動向を独自に収集し、同制度の存否が交渉案件にならないよう、与党議員に働きかけを強めることにしている。
「国民皆保険制度に影響が及ぶことは絶対にない」と安倍は言っているそうですが、政治家の約束ほど当てにならないものはないので、信じることはできません。政治家は言葉の意味をすり替えるのが得意ですから、最後は正当化してしまう公算が大です。「聖域なき関税撤廃」のように…。
「国民皆保険制度」と言っても、保険料がバカ高くなって払える人が少なくなれば崩壊したも同然となります。自己負担分が増えて来ていることは周知の通りです。
米国の保険会社は、混合診療の解禁を求めてくるでしょう。そうすると、医療格差が広がることになります。日本医師会は、混合診療の狙いは「本来公的医療保険で扱うべき医療の範囲を縮小し、その分を自由診療に移し変えようというもの」と見ています。
オバマ大統領は2010年、選挙公約を実現する形で医療保険改革法を成立させました。これは、低所得者に補助を行って米国民の健康保険加入率を抜本的に向上させようというものですが、保険料が強制的に徴収されるために国民の反発を招き、フロリダ州では違憲判決も出されています。米国人に互助の精神はないのでしょうか? (自主独立の精神が旺盛という面もあるのでしょうが…)
昨年6月、米最高裁判所は医療保険改革法の国民の保険加入義務付けに合憲判断を下しました。これで困るのが保険会社で、収益が圧迫されることになります。そこで目をつけたのが保険大国日本です。日本の国民皆保険制度を崩して自分たちの保険に加入させれば、米国での収益悪化を穴埋めすることができます。
私益を追求するために一国の保険制度を崩壊させようというのですから無茶苦茶です。しかし米国はそうした内政干渉を繰り返して来ましたし、日本など主権国家だと思っていませんから全く平気です。宝の山を黙って見過ごす方がバカだと思っています。
普通であれば、政府は自国を海外勢力から守ろうとしますが、この国の為政者たちは抵抗するどころか手を貸したりする始末です。官僚たちが利権を守るべく抵抗するのを期待するしかないのですが、外資から甘い餌を投げられたらなびいてしまう恐れがあります。暗澹たる思いを禁じ得ません。
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