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2013/2/26 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
「さすが、10年に一度の大物次官」と、霞が関で話題になっている。
きょう(26日)、参院で成立する補正予算案。総額13兆1054億円と数字だけはデカいが、中でも注目すべきは、独立行政法人「情報通信研究機構」のIT関連事業に500億円もの予算がついたことだ。これは、野田内閣で“陰の総理”と呼ばれた勝栄二郎・前財務次官が「ブン捕った」予算だというのである。
◆増税法案の"お礼"jじゃないのか
「勝前次官の天下り先が、通信ネットワーク運営会社なのです。昨年末から、日本のIT事業の草分けであるインターネットイニシアティブ(IIJ)社の特別顧問に就いている。そういうタイミングで、渋チンの財務省が新規に500億円の大盤振る舞いです。おそらく、独法からIIJに研究開発費などの名目で予算が流れる。だから、これは“勝予算”だといわれているのです。消費税増税法案を成立させた功労者ですから、財務省にとっては、これくらいの“お礼”はお安いご用でしょう」(霞が関関係者)
なにしろ、「情報通信研究機構」の予算は、本予算ではたった5800万円なのに、補正額は862倍の500億円とケタ違いなのだ。これには、衆院予算委で民主党議員が「査定が甘いのではないか」とカミついたが、麻生財務相は「時間の余裕がないので甘くなった、というご指摘を否定するつもりはありません」と開き直っていた。巨額の予算の使い道について、所管の総務省はこう説明する。
「より早いネットワークを構築するため施設や、情報セキュリティー分野の研究をするためのお金です。社会の要請があってのことですから、金額は妥当なものだと考えています」(総務省技術政策課)
国民にしてみれば、官僚の天下り業界にカネを落とせと要請した覚えはない。ジャーナリストの山田厚俊氏が言う。
「大物次官の天下り業界に巨額の予算がつけば、他の業界も、高待遇で天下りを受け入れるメリットは大きいと考える。そうなると、今後も官僚の天下り先が増えていく。そもそも、今回の補正予算はデタラメだらけで、民主党政権で統廃合が決まった独法にどんどん予算がついている。天下り禁止もナシ崩しに容認され、昔ながらの自民党利権政治が完全復活したということです」
シロアリを肥えさせるだけの補正予算なら不要だ。巨額の血税をムダに使われても、黙って安倍政権を支持している国民はお人よし過ぎる。
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