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2013/2/26 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
これぞ世論誘導の極みではないか。安倍首相訪米の焦点とされたTPP(環太平洋経済連携協定)に関する大新聞の報道だ。米側の譲歩を勝ち取ったとして、“成果”を強調した書きっぷりだったが、大ウソもいいところ。この報道は大本営発表と同じである。
昨年の総選挙で「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉参加に反対する」と公約を掲げた自民党。日米首脳会談後、安倍首相は「聖域なき関税撤廃が前提ではないことが明らかになった」と胸を張り、事実上の交渉参加を“宣言”した。大新聞は「すべての関税撤廃せず 首相、米大統領と確認」(読売23日付夕刊)なんて、安倍の“直談判”の成果を報じ、これで世論はガラリと変わった。共同通信が23、24日に実施した全国電話世論調査で、TPP参加に賛成する国民は63%。なんと、前回1月調査から10ポイントものアップである。
世論が好感したのは、もちろん、安倍がオバマから大幅な譲歩を引き出したかのように報じられたからだ。しかし、これは全然違う。「TPPは国を滅ぼす」の著者でジャーナリストの小倉正行氏はこう言った。
「米国はもともと、『関税の完全撤廃の約束』を日本に求めていません。『すべての物品を関税撤廃の対象にして交渉のテーブルに着く』ことを要求していただけです。最初から求められていないことを、さも米国から要求されているかのように見せかけて、オバマ大統領から譲歩を引き出したかに演出した。これが日米首脳会談の真相です。大新聞は政府の詐欺の片棒を担いでいるようなものです」
◆米側の"聖域"だけが明文化
今回の日米共同声明は、“すべては交渉の結果次第”ということを確認したに過ぎない。「聖域」や「例外」が担保されたわけではない。それどころか、共同声明には、米側の要求で懸案事項として自動車と保険分野が明記された。米側の“聖域”だけが明文化され、日本の農業などは共同声明で具体的に触れられなかった。
米国の狙いは日本車への高額の関税を維持して国内自動車産業を守り、一方で日本の保険市場に進出してかんぽ生命の牙城を崩すこと。大新聞はそれを追及しなくてはならないのに、知らんぷりだ。TPP反対を主張してきた元民主党議員の川内博史氏が言う。
「米国のもくろみも、日本の交渉能力不足も分かっていながら、日米首脳会談の“成果”を喧(けん)伝(でん)する大新聞の報道は昔の大本営発表を見ているみたいです。TPPは『聖域なく関税撤廃します』と自ら宣言してから参加する。ここが肝心です。“聖域”=例外はあくまで各国との個別交渉で決まる。事前の確保、保証はあり得ません。その危うさを伝えなければいけません」
なのに大新聞は「首相の姿勢を評価」(朝日)、「TPPで早く存在感を」(毎日)とヨイショ、ヨイショだ。タカ派首相に対し大本営発表が続く日本の今後が恐ろしい。
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