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アベノミクスに喰いついた「自民シロアリ」が大増殖中
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週刊ポスト 2013/03/08号 大清水友明・ジャーナリストと本誌取材班 :大友涼介です。
本誌前号で小沢一郎・生活の党代表は、安倍政権が推進する経済政策について、「小泉改革の過ちを繰り返す」と指摘したうえで、「官僚支配の弊害がますます強く出てくる。それが大問題だと思う」と喝破した。その懸念は現実のものとなっている。「アベノミクス礼讃」に乗じて、民主党政権時代よりもパワーアップしたシロアリ官僚たちは、着々と「霞が関特権」の回復・拡大に勤しんでいる。
◆天下り〜日銀総裁人事だけじゃない!財務省が「元次官ポスト」を次々奪還中
財務省が大物OBの「天下り指定席」を奪還するのか、それとも民間からの登用か。安倍政権発足直後から大論争になってきた日銀総裁人事をめぐる綱引きは、本稿掲載号の発売中にも人事案が提示されるとみられるが、この間、財務省は安倍政権ナンバーツーの麻生太郎・財務相を動かして、「財務省出身者が就任することに問題はない」というアナウンスを繰り返してきた。
財務省は1998年の速水優氏以降、3期15年にわたってOBの総裁就任を逃し、前回の交代時(2008年)には武藤敏郎・元財務事務次官(日銀副総裁)の昇格人事を野党の不同意によって蹴られた屈辱があるだけに、さぞや悲願達成に邁進しているかと思いきや・・・。
「財務省のOBの就任が望ましいことは否定しない。ただ、今回は副総裁ポストを獲得できれば一歩前進。総裁まで取れば風当たりが強くなるし、”総裁は譲った”という姿勢をみせて恩を売り、5年後の交代で総裁ポストが得られればいい」
財務省中堅は余裕綽々の口調でそう語るのだ。
それもそのはず、民主党政権崩壊後のドサクサに紛れて、財務省は天下り先を”荒稼ぎ”してきた。総選挙から3日後の昨年12月19日、日本郵政は社長の斎藤次郎氏(元大蔵事務次官)が突然退任を表明し、後任にやはり大蔵省出身の坂篤郎・副社長が昇格した。
「日本郵政はそもそも総務省から公社を経て、株式会社になった。その際に、いったん民間人がトップになったが、4年後の政権交代で大蔵OBの斎藤氏が社長に就任した。後任人事の際にも、民間人起用の意見があったにもかかわらず、政権移行期の権力空白に乗じたたらい回し人事で、財務省がまんまと社長ポストを私物化したわけです」(郵政民営化問題に詳しいジャーナリストの町田徹氏)
日本郵政の報酬規定によると、社長の報酬は「郵政公社当時の総裁と同水準」(日本郵政広報部)だという。公社時代、総裁の年収は4000万円を超えていた。これと同水準とすると、おいしい天下り先だ。
2月上旬には杉本和行・元財務次官の公正取引委員会委員長の起用が国会に提示され、当初は民主党が事前報道ルールを理由に反対姿勢を示したものの、最終的には同意して承認された。この公取委員長の給料も事務次官より高い副大臣級の月額143万4000円(年収2700万円)だ。
ある財務省OBは胸をなで下ろしている。
「公取委員長も長く財務省の指定席だったが、いったんは検察出身者に奪われた。前任の竹島一彦・委員長でようやくそれを取り戻したが、昨年9月に竹島委員長の任期が切れた後、国会同意の遅れで委員長が空席になり、学者出身の委員が委員長代理を務めていた。このまま同意人事がこじれれば代理が正式に委員長に就任し、せっかく取り戻したポストをまた失いかねないところだった」
この役所は天下り団体そのものを復活させる荒業もやってのけた。かつて財務省の有力天下り先だった国際協力銀行(JBIC)は、第1次安倍内閣当時に決定した政府系金融機関の統合で日本政策金融公庫に吸収合併され、財務省は貴重な天下り総裁ポストを一つ失ったはずだった。
ところが、財務省は民主党政権末期の昨年4月に、JBICを再び日本政策金融公庫から独立させた。
「昨年の独立時には、世論の反発を避けるために総裁には民間から奥田碩・元トヨタ会長を招いたが、来年の役員人事では奥田氏が高齢(80歳)を理由に退任し、後継総裁には丹呉泰健・元次官の就任が有力視されている」(経産省幹部)
といい、ここでも財務省の失地回復が進んでいる。
さらには、今年1月に東証と大証が統合して発足した日本取引所トップにも財務省OBの就任が有力視される。現在のCEOには野村証券出身の斉藤惇・前東証社長が就任したが、もともと東証の理事長は長く財務次官経験者の指定席とされてきたため、「今年6月の株主総会で財務省出身者が天下るという説が有力。次もCEOは、消費税増税を実現した勝栄二郎・前次官が筆頭候補」(証券会社幹部)とみられているのだ。
日銀総裁人事を”隠れ蓑”にして、財務省が次々と天下りポストを確保する背景には、「人材の在庫が山積み」(財務省OB)という事情がある。次官OBには”天下り待機中”が多い。
「次官経験者は、退官して独立行政法人の総裁か、政府系銀行の総裁になるのが慣例。しかし、武藤氏以降はその地位に就いた人がいない。彼らに現職中の立場にふさわしい天下り先を用意しなければ、我々が退職する時に困る」(前出・財務省中堅)
それにしても、安倍氏は第1次政権時には前出の政府系金融機関の統合や公務員制度改革を推進して天下りを厳しく規制し、財務省を中心とする霞が関利権の解体を進めていたはずだ。この豹変ぶりはいったい何故か。
第1次安倍内閣の特命相として公務員改革を担当し、先の杉本氏の公取委委員長人事にも反対したみんなの党の渡辺喜美・代表はこう語る。
「財務省は13兆円もの大型補正予算を組むことで安倍政権に協力し、その見返りに天下り先を次々に奪還している。たとえば日本郵政の坂社長は安倍内閣の官房副長官補時代に公務員改革を骨抜きにしようとした中心人物で、自民党内には当初、社長就任に批判が強かったにもかかわらず、安倍政権はいつの間にかこの天下り人事を追認した。日銀人事を含めて、このまま財務省の天下り天国を復活させるかどうかで、安倍政権が改革を進めるのか、元の自民党に逆戻りするつもりなのかがわかる」
アベノミクスの原資でもある補正予算が国民のために使われるというなら結構だが、血税13兆円が財務省の天下り先をつくるための政界工作費とすれば本末転倒だ。この13兆円は財務省のものでもなんでもない。国民から預かった税金を使って、財務官僚は自らの老後の安泰をせしめているだけではないか。
◆公務員宿舎〜震災復興と無関係の「危機管理要員」が豪華宿舎に無料で入居する
「シロアリ官僚」の象徴というべき存在が、彼らが住み着く”アリ塚”、つまり公務員宿舎である。
民間の数分の1の賃料で住むことができる官舎は、役人特権の代表格だが、そこにメスが入れられたのは2009年の政権交代後の「事業仕分け」だった。その際に東京・品川区の勝島町住宅などの建て替え・着工計画が凍結され、その後、野田政権時の2011年10月には「港区、中央区、千代田区にある宿舎は危機管理用を除き廃止・売却」という方針を安住淳・財務相が示した。
ところが、今年1月11日、関東財務局は勝島町住宅の建て替えを発表。当初計画の682戸から479戸に縮小されたものの、「羽田空港の24時間化対応職員向け」という理由のもと、来年度中に建設業者の入札を行う予定だ。
それ以上にとんでもないのが、都心の一等地・千代田区の三番町(110戸)と四番町(113戸)にある合同宿舎だ。間取りは2DK〜4DKで月額40万円は下らないという。この豪華宿舎は廃止指示を受けたにもかかわらず、震災を口実に「危機管理用宿舎」に指定することで、そっくりそのまま存続させることになったのである。
財務省国有財産調整課の担当者は、「東日本大震災や福島原発事故を受けて、内閣官房の防災担当職員の増員を検討しており、危機管理要員が入居することになっている」と説明するが、それが何名なのかを質すと「各省で議論中なのでわからない」という答えが返ってきた。
そればかりではない。「危機管理要員」という理屈によって、今後は「入居費無料」になるというのだ。「危機管理担当の職員は負担無しで入居している」(同前)と説明するが、これまでは4DKで月額6万7000円を払わなければならなかった宿舎に”危機管理要員”として入居すれば「タダ」になるのである。
ちなみに同課の担当者は、「震災が起きて公務員住宅が被災したらすぐに新たな宿舎を探す必要があるため、私も入居資格があります」とのたまう。もうおわかりだろう。官僚が繰り返す危機管理とは、「霞が関の既得権を危機から守る」という意味なのである。
財務省は政権交代前の昨年11月、格安批判が強い公務員宿舎の家賃を2014年度から段階的に2倍に値上げし、現在、国民の税金で負担している建て替えと改修の費用をすべて役人が支払う家賃収入(値上げで約550億円に増える)で賄う方針を決めた。
ところが、それもウソだった。安倍政権下で編成された来年度予算案をみると、「公務員宿舎整備費」として一般会計と特別会計を合わせて215億円が計上され、なおも税金で建て替えを続けようとしている。それどころか、東日本大震災の集中復興期間(5年間)は宿舎の建て替えを抑制することになっているのに、宿舎整備費の総額は今年度より増えているのだ。
その裏には、「値上げされる前に税金で建て替えをどんどん進めてしまえ」という意図さえうかがえる。
役人特権に警鐘を鳴らしているジャーナリストの若林亜紀氏がこう指摘する。
「役所は大震災をきっかけに危機管理担当職員が増えたというが、詳細を聞くと『危機管理に関することなので答えられない』という。私が以前、勤めていた独立行政法人では、厚労省から出向していた役人が『マイホームを買う資金を貯める』といって出向後も長く港区の公務員住宅に住んでいました。そうして貯蓄し、赤坂に買ってましたよ。第一、危機対応は公務員の職務であって、それを理由にただでさえ安い宿舎の家賃を無料にするという特権まで与える合理性はない。公務員住宅に国民の批判が集まっていたときは、官舎を廃止や売却するといい、国民の監視の目が緩むとこっそりひっくり返すのはシロアリのやり方です」
これ以上アリ塚をつくらせないためには、国民が役人の狡知を厳しく監視し続けるしかない。
◆復興予算〜なぜか東京の富士塚、群馬の城跡・・・被災地復興より優先された文化財
ターミナル駅として賑わう東京・池袋駅から北東へ徒歩20分ほど。閑静な住宅地の一角に「長崎富士塚」がある。江戸時代の1862年に地元・長崎村の「富士講(富士信仰のグループ)」が建設したもので、霊峰・富士に行けない人びとのために、富士山に登拝したのと同じ霊験を得られるとして造られた直径21メートル、高さ8メートルの石塚である。
現在、その長崎富士塚では周囲に足場が組まれ、作業員によって積まれた岩を調整する作業が行われている。ずれた岩を修復するために1100万円を投じた工事は3月末までだが、実はこれに「震災復興予算」が使われているのである。
富士塚の隣にあるマンションの住人は目を丸くした。「地震の時は揺れましたけど、富士塚が崩れたわけじゃないし、ウチの子も毎日のように隣にある公園で遊んでいますよ(苦笑)。歴史のある塚だとは思うけど、まさか復興予算で工事しているとは思いませんでした」
文化庁がまとめた「被災文化財の復興等」のリストには、<東日本大震災により被害を受けた国指定文化財の保存・修復等を実施する>との目的が記され、岩手、宮城、福島の文化財名と復興費用が並んでいるが、なぜかここには「長崎富士塚」や、常盤橋門跡(東京・千代田区)に1億3900万円など、「被災地」というには違和感のある史跡が紛れ込んでいる。
文化庁記念物課に理由を聞くと、「文化財の件数自体が被災地よりも都心部が多いため、そうなっているというのもあります。実際に、山梨では震度5の地震があり、文化財への被害がありました。被災地には、復興予算の他に復興交付金として、地方経由でも文化財修復の費用は出ています。被災地への復興のためには、いろいろと他の予算もあるのです」との答え。
500万円が投じられた太東海浜植物群落(千葉・いすみ市)では、「誘導路にある柵の修復」が行われている。「一応、文化財には柵も含まれます」と説明するが、文化財は「植物群」のはず、肝心の植物はどうだったのかと質すと、「もともと沿岸部の植物で塩には強く被害はありません。経過観察中です」というのだから、果たして復興予算を使うべきかは疑問が残る。
昨年七月に本誌にレポートで復興予算の流用問題をスクープしたジャーナリストの福場ひとみ氏が語る。
「各省庁は、他省庁よりも少しでも多くの予算を獲得したいと思っている。そこで、文化庁では震災で壊れたことを理由に、被災地から離れた、被害の少ない文化財までリストに加えて予算の上積みを狙ったのだと思いますが、それが国民の理解を得られるとは思えません」
ちなみに復旧リストには日本三景のひとつ、松島(宮城県)も含まれているが、計上されたのは700万円。地元の旅館業者は言う。「観光客は戻りつつありますが、まだ遊歩道や桟橋などは壊れた箇所がある。それよりも前に、いまだに周辺地域には仮設住宅で暮らしを強いられ、生活再建がままならない被災者がいるんです。文化財や観光資源も大切ですが、やはり被災して苦しんでいる人を助けてあげることが最優先の復興だと思います」
そうした被災地の切実な声は、霞が関には届かない。
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