http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/332.html
Tweet |
http://news-log.jp/archives/6837
テレビ各局のニュースは一体どうなってしまったのだろうかと考えさせる例が増えている。
福島第一原発事故による放射能汚染と被曝の問題は、新聞では時折、報じるが、テレビ・ニュースを見る限り、祭りやスポーツ報道が増えている一方、被曝問題はまるで終わったかのようだ。それで原発と放射能被曝問題が人々の意識から消えるとは思わないが、視聴者や読者を愚弄しているのではないか。
日米首脳会談を前にした22日(金)のNHK『ニュースウォッチ9』での世耕弘成副官房長官インタビューは手が込んでいて、安倍外交については如何に準備周到かを得々と言うだけの、お粗末なものだった。
マスコミの政府の御用機関化が指摘されているが、これは総理広報そのものである。これで視聴者を誤魔化せるとでも思っているのだろうか。
ニュース9の手が込んでいるというのは以下の理由である。安倍総理訪米の意味を伝えるのは良い。東大の藤原帰一教授のインタビューも的確な指摘で良い。また“中国は内政上、外敵が必要”と口を滑らした安倍総理のワシントンポスト紙インタビューに中国が反発しているのを報じたのも良い。
しかし、ひどかったのは、世耕副官房長官が“安倍総理は訪米前に東南アジア各国を回って準備するなど用意周到“だと自賛した点だった。
事実経過は全く異なるのを多くの人が知っているはずだ。昨年12月の政権発足以来、安倍総理はいち早い訪米を、出来れば1月中の訪米を実現すべく外交官たちを使ってアメリカ側に働きかけていた。それをアメリカ側は、”オバマ大統領第2期就任式の前で多忙“であることを理由に断った。
安倍総理のアジア歴訪は、アメリカ側に拒否されて空白になった日程を利用したものだった筈だ。マスコミはそれを報道した筈だ。
安倍総理の東南アジア歴訪はこうした経緯を経て実現したもの。それが結果として準備周到になったのかは別であるが、世耕副長官は、そんな事実がまるで無かったかのように平然と語っている。
情勢が変わろうが何が起きようが、政権が矛盾を承知で都合のよい情報だけを垂れ流す。まるでジョージ・オーウェルの「1984年」を読んでいるようだ。
世耕副長官は自民党が野党時代から広報戦略の責任者である。であればこそキャスターや記者は発言の矛盾を指摘するべきである。別にことさら批判しなくても良い。事実誤認であるのであれば、それを指摘すれば良いのだ。
しかるに大越キャスターは世耕副長官の自画自賛の発言に、何ら反論することも、質すことなく終わっている。彼は政治記者だった。安倍政権の発足以来の経緯を知らないはずがない。世耕氏の発言に、少なくともきちんと事実を質すべきだった。
これではキャスターではなく、政権の御用聞きに過ぎない。御用聞き報道は決して相手のためにもならず、まして視聴者のためにもならない。外部から見る者にとっては単なる茶番に映り、安倍政権の印象を、そして日本の印象を悪くするだけである。
大越キャスターの報道には、以前から論議を呼ぶことが幾つもある。
例えば、小沢一郎氏への東京地検特捜部の“意図的捜査”に疑問を呈することなく、検察と連動するかのように小沢氏への中傷報道を繰り返した事実だ。さすがの裁判所も小沢氏への有罪は無理があるとみたのか、最終段階で無罪判決を出した。しかし大越キャスターは、小沢氏が真っ黒でありながら偶然無罪になったかの如く、“小沢氏の金脈は今後も追及する”、などと大見えを切っている。
一体何の取材と根拠があってあのような発言が出てくるのか。これは報道ではない。まるで権力の提灯持ちだ。三権分立の原則も人権擁護の基本も全くわきまえていないようだ。
誰のための報道なのか。過ちなのか、意図的な偏向報道なのか。そのいずれか真相は判らないが、大越キャスターは公共放送の看板報道番組のキャスターである。自分の責任を自覚し、これまでの報道を振り返ってきちんと謝罪するべきである。今後もジャーナリストとしての道を歩むのであれば、大越キャスター自身の経歴と名誉のためにも、またNHKを信じて視聴している人たちのためにも、そして公共放送の価値を守るためにも、これまでの経緯をきちんと述べ、過ちを可及的速やかに謝罪するべきである。
私の指摘が間違っていれば反論して貰いたい。間違っている場合は、この場できちんと謝罪する。
【NLオリジナル】
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
- テレビが日本国民に伝えたくないブータン国王の演説(youtube) 木卯正一 2013/10/09 23:10:55
(0)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK144掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。