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2013年02月21日 世相を斬る あいば達也
三連チャンの小沢特集だ。少々しつこいようだがおつき合い願おう(笑)。“覆水不返”と思えば、今さら、死んだ子の年を数えるようなものだが、返す返すも2010年の「菅対小沢民主党代表選」の経緯や結果には腹が立つ。感情的に腹立たしいと云うレベルではなく、国家の行く末を大きく左右した分岐点なのだと思う。直接、目に見える形で、何かを失ったわけではないので、敗戦のような衝撃的喪失感などには襲われなかった。しかし、激しい衝撃が伴わなかった分、そのボタンの掛け違いはボディ・ブローとして、いまだに国家の脇腹を叩き続け、あらぬ方角めざして1億人が殺到しようとしている。内実は、今にもレバーが腫れあがり、バブルのようにパンパンになり、破裂の危機が迫っているのにである。まさに、福島第一原発4号機の空中浮いたプールのようである。最近は中国の大気汚染PM2.5をマスメディアは囃したているが、福島原発の放射能はどこに行ったのだ!高濃度汚染水はオーバーフロー状態、海に放出するそうではないか!
その証左ではなかろうが、ここに来て日本経済の再生の柱が「規制改革」だとマスメディア及び論者の口ぐちから聞かれるようになった。持つ者はますます富、持たざる者はますます奪われる、まさに“タラントの教え”そのままの世界が再び幕を開けようとしている。なにせ、官邸主導の日本経済再生本部の「産業競争力会議」のメンバーに竹中平蔵が鎮座しているのだ。「もっとお布施を出せば、患者らは快方に向かう」とほざく、似非新興宗教の教祖代理がいるのだから、その処方箋は聞かずに済むほどマヤカシなのは、火を見るよりもあきらかだ。
「規制改革」と云う言葉ほど危険で曖昧な言葉はない。何を、誰に向かって日本の市場を開放するのか定かではないのだ。グローバル化の経済事情を背景にしているのなら、それは外資に対して、市場を開放すると云う意味合いが濃いわけである。既に輸出産業などは、海外の株主に開放されているわけで、これを国内の内需産業にまでウィングを拡げようと云うわけだ。小沢の演説内容ではないが、日本と云う経済的には成熟した国家においては、内需を喚起する道筋さえ示せば、世界一の資産国家日本の資金力で1、2%のGDP成長は遂げられるわけで、赤貧の韓国のように、外資に頼る必要など皆無なのである。
しかし、NHKなどの報道を見てもあきらかだが、現在国民が目の当たりにしている株高と円安の投機市場の現象は、金融資産を持つ者だけの御利益であり、中間層以下の殆どの国民には無縁の景気の良さである。しかし、或るトテツモナイ大金持ちに聞いたのだが、株式のキャピタルゲインで生きる人種とは、実は貧乏にと紙一重で、“怖るるに足らず”なのだそうだ。問題は、株式配当を目当てにしている場合、過激な株高はPER、PBR、ROEにおいて、大株主の機嫌を損ねるそうである。つまり、持ち株の価値が上がると云う事は、手持ち金融資産の利回りが低下することに繋がり、株離れを起こすリスクがあるそうである。
そのような意味では、株高が企業経営者に一方的に有利なわけではなく、逆に株主からの利回り上の要求が強くなる可能性を指摘していた。つまり、賃金等々に回すほどの余裕はないだろうと云う事のようだ。NHKなどは、金融資産の上昇が、かなりの面でプラスのような報道をしていたが、生活者にとはマイナスの方が間違いなく多くなる。また、円安は、国際収支だけが自慢だった日本と云う国から、貿易収支の大幅赤字は、富が失われていくことを意味する。それれで、良い方向だと歓ぶのは、輸出企業と株屋とトレーダーくらいのもので、国民の多くは鰻の蒲焼きのニオイを嗅ぐだけに終わってしまう。ところが、世間と云うものは面白い。街の声は、現在の状況を歓んでいるのだ。彼らが、たんまり金融資産を持っているようには見えなかったが、筆者の目が節穴なのだろうか。
近々には判ることだが、「産業競争力会議」など設けなくても、成長産業と云うものは出尽くしている。特に彼らから独創的産業の話が聞ける筈もない。言うことは聞く前から判る。規制改革と市場開放、自由競争の促進だ。つまり、正体不明の「TPP」への参加が前提で事は進んでいるのだろう。長谷川幸洋氏の場合なら、TPPは軍事同盟も兼ねているのだから、集団的自衛権と切っても切り離せないと云う話におさまる(笑)。いずれにせよ、円安と云うものは、基本的に自国通貨が強いと云う事で、嘆く問題ではない。原則は円高が正しいのだ。問題は、日本の経済と云う観念に、輸出産業があると云う時代遅れの観念のまま、日本中が浮かれている事である。
アベノミクスによる緊急経済対策が、日本の経済不況の根源的元凶を隠蔽するわけで、真の経済復興のスピードを最終的には遅らせることになるのだろう。日本の一部が湧きたつような目立つパフォーマンスのお陰で、重篤な病の元の改革が遅れてしまうのは明らかだ。参議院選の前にTPPへの結論を出すと安倍晋三は明言したが、マジで参入するつもりなのだろうか。まさかと思うが、日本維新の会を連立に組み込む話が出来るなら、おそらく参加を表明するのだろう。相当大政翼賛会に近づくようだ。そうそう、小沢の演説に戻ろう。
小沢一郎と菅直人の民主党代表選は、小沢の歴史に残ると断言しても構わない、日本の行く末を暗示する真摯な政治演説が味わえた。おそらく、街頭演説としては政治史に必ず残る演説内容だった。いま思い出しても身の毛がよだつ。あの時の雄姿が、小沢一郎の最期の雄姿と云うのは、あまりに寂しい。やはり既得権益勢力に、もう一泡吹かせて貰いたいものである。小沢自身、周りは「青菜に塩のようになっている」と言われるようでは拙いのだろう(笑)。しかし、筆者としてもカラ元気だけで、小沢の生活の党の支持コラムを書き続けるのも息切れ間違いなしである。そう云う意味で、生活の党と、他の野党との距離感などを観察しながら、冷静に政局を見極めようと考えている。
まずは、小沢も言っているように、野党の連携に立ちあがるのは、痩せても枯れても、野党第1党の民主党である事は、常識的に認めても良い。ただ前述したように、自民党が規制改革、TPP、集団的自衛権、地域主権の促進をセットにし、日本維新の会を引き込めれば、現在の国民のバカ度から想像するに、集団的自衛権隠し程度で、まんまと騙されるのは必定だ。集団的自衛権を表沙汰にするのは、参議院選後の結果次第と云う腹なのだろう。おそらくみんなの党の分裂は早まりそうだ。民主党も分裂要素があるのだろうが、彼らはきっと大政翼賛に加わる口実を探すような政党になり果てるような気がする。
≪ 私には夢があります。
役所が企画した、まるで金太郎飴のような町ではなく、地域の特色にあった街づくりの中で、お年寄りも小さな子どもたちも近所の人も、お互いが絆で結ばれて助け合う社会。 青空や、広い海、野山に囲まれた田園と、大勢の人たちが集う都市が調和を保ち、どこでも一家団欒の姿が見られる日本。
その一方で、個人個人が自らの意見を持ち、諸外国とも堂々と渡り合う、自立した国家日本。
そのような日本に作り直したいというのが、私の夢であります。 日本人は千年以上前から共生の知恵として、和の文化を築きました。我々には共生の理念と政策を、世界に発信できる能力と資格が十分にあります。
誰にもチャンスとぬくもりがある、豊かな日本を作るために、自立した国民から選ばれた、自立した政治家が、自らの見識と、自らの責任で政策を決定し、実行に移さなければなりません。
そして、霞が関に集中している権限と、財源を、地方に解き放ち、国民の手に取り戻さなければなりません。 そのため国のひも付き補助金を、順次全て、地方への一括交付金に改めます。これにより地方では、自主的な町づくりやインフラ整備が可能になります。国・地方を通じた大きな節約効果と、そして地域経済の活性化が期待できます。また地域での雇用も生み出され、若者がふるさとに帰り、仕事に就くこともできるようになります。
また私は、国民健康保険、介護、生活保護などに対する補助金、15兆円も社会保障関係費として一括地方に交付いたします。これにより各地方の実情に合わせて、また地方の知恵を生かして、より効率的な福祉行政が行えるような仕組みに改めます。≫(2010.09 民主党代表選小沢演説より抜粋)
自民、維新、公明を中心とする大政翼賛政権は、以上のような、小沢の考えと180度ことなる世界に日本を導くことになるのだろう。おそらく、その異常な連立政権の実像に国民が気づくのは2014年4月消費税が8%になった頃だろう。生活必需品が10%程度値上がりし、可処分所得が10%程度減少して、初めて痛みに気づくのだろう。しかし、大政翼賛政権は盤石なのだから、そこから2年有余国民は塗炭の苦しみを味わう筈である。今の内に、僅かでもヘソクリを蓄え、次期衆議院選まで生き残る術を考えておいた方が賢明なようである。今夜は少々不景気な話になってしまった(笑)。
今さら言いたくもないが、ついつい口に出てくるのは、小沢一郎に纏わる東京地検特捜部の動きはなんだったのだ。あの時の検察審査会、最高裁事務総局の陰謀はなんだったのだ、と思わざるを得ない。仙谷が“してやったり”と菅に耳打ちした、あの瞬間を忘れることは出来ない。漆間巌の白々しい態度も思い出す。意気揚々とのさばる麻生太郎の顔も浮かぶ。まぁこれからでも遅くはない。もう一度政権交代に向けて仕切り直しだ。3年半後には、消費税は10%になっているだろうから、国民の阿鼻叫喚は、今度の今度こそ、真の政権交代を望むに違いない。必ずや、チャンスはもう一度来る。「小沢一郎よ!焦らず気張りすぎず、捲土重来に備えて貰いたい。お天道さまは、まだ貴方を見守っている。」
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