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2013年2月19日 神州の泉
今回もよく分からない日銀ネタで恐縮なのだが、気になるので少し書く。今日、衆院の与野党国対委員長は、国会同意人事で事前報道された人事案は受け付けないとするルールの廃止で合意した。今までは事前にマスコミ等に取り沙汰された日銀人事は、潰れるという不文律があったが、この暗黙の合意を撤廃するということである。神州の泉はそれに関し、二、三指摘できる。
昨年12月、白川総裁の後任に竹中平蔵氏の名がささやかれたが、年明けになってから、それがぴったりと鳴り止んでいたことは意味深である。次は、みんなの党の江田憲司幹事長は今日の記者会見で、2006年の量的緩和とゼロ金利の解除を決定した際に日銀執行部にいた人物は次の日銀正副総裁候補としてふさわしくないとして、当時副総裁だった岩田一政日本経済研究センター理事長の起用に反対する考えを表明した。また、同党は黒田東彦アジア開発銀行総裁や、武藤敏郎元財務事務次官らの起用を認めない方針を出している。偽装CHANGE派(=小泉政権の本性に仮面を施したもの)「みんなの党」は一貫して竹中平蔵氏の日銀総裁就任を推している。
植草一秀氏が、安倍晋三氏が日銀人事に関し、「デフレ脱却に向け、金融政策で私の考え方に共鳴する人を人選したい」と語ったことを問題視していることも気にかかる。竹中氏が開設する“世界塾”の力点の一つが“英語力”であり、安倍政権や海江田民主党党首が上げる日銀総裁の条件も“英語力”があることなどから、今進行している日銀人事の最大候補者が竹中平蔵氏である確率は高いのではないだろうか。英語力が総裁の適格性かどうかは別にして。
アベノミクスが今、国会やマスコミで盛り上がっているが、神州の泉は、この中の日銀政策が素人ながらかなり気に掛かる。日銀の成立過程を調べてみると、財政基盤がまだ揺籃期だった明治初頭は不換紙幣を使用していたが、明治10年に西南戦争が起こり、その戦費拡大から不換紙幣を濫発してインフレーションになった。これを緊縮財政と紙幣の回収で収束したが、この不換紙幣の加速的な増発という有様を見て、明治政府は紙幣価値の信用保持と物価の安定化をはかる装置が必要だとして、兌換紙幣の一元的な発行を行うことに決めた。明治15年に日本銀行条例が制定され、中央銀行としての日銀は業務を開始した。日銀のことはよく分からないが、この成立経緯を見ると、政府と独立して機能していることは金融のスタビライザーとしての役割を有することは誰でも感じることだろう。
単純に考えれば、日銀という貨幣と物価のスタビライザーは、時の政府の影響を受けずに自律的に金融業務を稼働できるから存在意義があり、通貨と物価の暴走を防いでいるというイメージがある。しかし、1997(8)年の日銀法改正で、その独立性があまりにも意固地になり過ぎて世の中のデフレを固定化してしまったという“日銀悪玉論”も根強い。だから、日銀法をまた改正して、有効な金融行政を果たせなかった場合は、日銀総裁や幹部に相応の罷免や制裁措置を課そうという考え方も出ている。
素人が見ると、「日銀の独立性」と「政府政策と日銀の親和性」は、一見、両者併存という条件が望ましいと思えるが、その微妙な均衡点がどこにあるのか、あるいはどう考えていいのか迷ってしまう。そのことは日銀法第一章総則の3条&5条と4条が微妙に矛盾していることにも出ている。しかし、アベノミクスが志向する日銀の“政府従属化(?)”は、上に書いた日銀の成立事由を覆すように思える。馴染みのない一般庶民が分かりやすいように誰か説明してくれる人はいないのだろうか。
神州の泉は、安倍晋三総理は竹中平蔵氏を日銀総裁に据え付けようとしているように思えるのだが、もしそうなった場合、対米隷属、国際金融マフィアの走狗である竹中平蔵氏は日銀をどのようにかじ取りするのだろうか。昨年から一部のエコノミスト(たとえば吉崎達彦氏など)から、白川総裁の後任人事として竹中平蔵氏が日銀総裁になれば、リフレ政策(reflation policy)が激しく実行され、「日本株は今が買いだ!」みたいな話が出ていると紹介されていた。
神州の泉が最も気に掛かることは、小泉政権化した対米従属の政権が日銀を私物化(日銀法総則第4条の悪用と言えるのか!?)し、そのときの日銀総裁が竹中平蔵氏のような売国者だった場合、国際金融資本はどのように日本の金融を掌握し、どのような事態になるのかということである。
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