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「日本一新運動」の原点―148
2013年02月20日 : (日本一新の会。)
日本一新の会・代表 平野貞夫妙観
(「アベノミクス」と「小泉構造改革」)
安倍首相が提唱した「アベノミクス」は、今のところ行き過ぎた円高を是正し、株高の中で日本国内では評判がよい。政策の構想・イメージだけでこれだから、資本主義は恐ろしい。実体を伴わない経済が、心理戦争のような展開になっている。大方のエコノミストは、前向きに評価したうえで、問題点の指摘している。
代表的なものは、@金融緩和でインフレがコントロールできなかったらどうするか。A国債に悪い影響があるのではないか。B果実は国民・労働者に、雇用の拡大とか労働者分配率上昇などで及ぶのか。C土建国家の復活になるのではないか。等々である。極論は「日銀は本気で金融緩和をやるのか疑問だ」との見方もあるが、理屈は専門家に任せよう。
「アベノミクス」の大騒ぎで思い出すのは12年前、平成13年の春に小泉首相が誕生し、「構造改革構想」をぶち上げた時である。似ているところと違うところがあるが見方による。安倍首相を、小泉政治の後継者という先入観で考えるのは、とりあえずやめておく。
「小泉構造改革」と「アベノミクス」の違いは、前者が米国の要請・従属関係で実行されたこと。「抵抗するなら自民党を壊してもよい」とは、小泉首相がパフォーマンスに使ったことばだ。後者は米国政府・業界が複雑な思いをもっている。円安誘導を懸念する国もある。また、自民党の既得権派も喜ぶ政策が沢山あり問題を残していることだ。似ていることは、例によって巨大メディアが太鼓を叩き喇叭を吹き鳴らしていることである。
小泉首相は構造改革の政策づくりに、竹中平蔵慶大教授を担当大臣に就任させ、竹中理論による構造改革を断行していく。当時、私は自由党所属の参議院議員で、鈴木淑夫衆議院議員らと「国民のための構造改革研究会」を月1回開き、竹中氏も参加していた。閣僚になったとたん、竹中氏の発言は何のための構造改革か論点がぼやけはじめた。私は、これはおかしいと参議院決算委員会で竹中国務大臣に質問したことがある。
平成13年6月4日、大臣に就任して35日目だった。参考のために質疑応答の要旨を整理して紹介する。
○ 平野 『地球文明の寿命』(PHP研究所)という書物に、日本人の生活レベルを六十億人を超えた全人類が享受するとすれば、地球が五つ要ると書いていた。人間の幸せ・豊かさとは一体何だろうと悩んでいる。生活水準を上げることだけが構造改革とは思えない。経済や財政の部分だけで改革はできない。人間のあり方、歴史論、文明論も考えないと、真の構造改革にならないと思うが如何か。
○ 竹中国務大臣 今まで地球の壁を越えてきたのが人類だった。食糧も、石炭も石油も壁を越えてきたし、私は若干楽観している。工夫を積み重ねて豊かさと新しい社会のあり方を模索していくことが重要だと思う。
○ 平野 大臣は『みんなの経済学』(幻冬舎)で、人生を楽しむことが大事と論じている。豊かさを求めるための構造改革という発想だ。現代は重化学工業社会から情報社会へ、急激な文明の移行が行われている。情報社会とは、人間の神経を皮膚の外に出したようなものだ。そのための新しい倫理観や価値観の創造が必要だ。小泉政権が真の構造改革をやる気なら、日本の政治文化の改革とか、新しい社会での人間の生き方といった文明論を政策の根っ子におくべきだ。それがない改革は失敗する。
○ 竹中 大上段に振りかぶった文明論を私自身あまりできません。私たちが実践の中で小さな一歩を重ねていけば、社会全体で大きな連鎖を起こすことも可能だ。
○ 平野 私たちは10年間、政治・経済・社会にわたる国民のための構造改革を志してきたが成功していない。理由は文明の移行という歴史観に欠けていたことだ。本物の構造改革には思想と哲学が必要だ。偽物の改革なら日本は崩壊する。
さて、小泉構造改革の評価や批判はいろいろあろう。私は米国に従属して、日本文化の良き部分を崩壊させ、社会的、経済的格差を異常拡大させた偽の改革であった、と批判的に考えている。問題は「アベノミクス」だ。安倍首相は「頑張る人たちが報われる世の中にする」と張り切っている。公平で公正な条件で頑張る人が報われることなら当然のことだ。しかし、小泉構造改革で崩壊した日本社会で「公平と公正」な競争を見つけることは困難である。
高度情報化社会で「頑張る」とは、「賢く立ちまわる」とか「ずるい」と同義語になっている。事実上のインサイダー取引がつくる格差社会にその原因がある。毎日のように、日本のどこかで繰り返される「振り込め詐欺」や「似非投資事件」が代表するように日本社会は健全さを失っているのだ。
「アベノミクス」で、日本の資本主義を国民のためにどう改革しようとするのか、その哲学と思想を論議するのが国会の責任だと思う。与野党が単に不況・デフレ対策という視点だけの論議なら、「小泉構造改革」と同じ運命となろう。
(「ナノ純銀等によるセシウム減弱の検証測定」について岩崎・阿部両博士の学会発表)
2月5、6、7日、つくば市で開催された研究会「放射線検出器とその応用」において、6日、岩崎信工学博士と阿部宣男理学博士らが研究発表を行った。この研究会は「高エネルギー加速器研究機構・放射科学センター」、「応用物理学会・放射線分科会」、「電気学会・原子力技術委員会」の共催で開かれたものである。
岩崎信元東北大学教授(核計測学)が代表して発表を行った。題目は『ナノスケール純銀担持体の放射性セシウム減弱効果の検証測定』で、講演の要旨は、@はじめに、Aこれまでの経緯、B試料検体と測定体系、C長期測定の簡易解析結果のまとめ、の四項目であった。
ここでは@のみを転載する。
1、はじめに
飲料水浄化やホタル育成環境改善に有効なナノスケール純銀(ナノ銀)担持体(骨炭+白御影石)が、福島県を中心に降下残留している放射性セシウムの減弱効果も有するとの実地試験の示唆(仮説)を受け、実験室レベルで調べてきている。家屋除染水にナノ銀担持骨炭あるいは同白御影石、土壌にはナノ銀担持コラーゲン液の組み合わせで、U9容器に試料(一部は密封)を作り、CsI(T1)検出器+512ch.MCAで対照試料なども組み合わせながら、試料内の不均一(偏在)、試料自己遮へい、揮発等の影響を極力小さくする試料検体準備、測定幾何配置等に注意を払い、残留放射能γ線スペクトルを長期にわたり測定し、これらの不確かさの大きさにも注意を払いながら分析し、ほぼ半減期≠ェ約1〜2ヶ月程度の減弱効果が存在するとの結論を得つつある。途上だが現状報告する。
参加した知人の話によると、学者や専門技術者約40名が出席し、全員真摯な態度で岩崎博士の発表を受けとめていたとのこと。メカニズムに関する質問に対して、岩崎博士は「常温核融合を起こしている可能性がある」と示唆したとのこと。なお、岩崎博士はこれからの研究について「高感度測定器を用いた精密な追試を歓迎する」と講演を結んだ。
この岩崎博士の「セシウムの半減期を驚異的に短縮する検証」の学会発表は、これからの放射能対策研究の中心課題となる。この研究を活用して、早急に福島第一原発事故による被災者や被災地の救助に役立てて欲しい。
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