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再び国会に提出される見通しとなった脱原発基本法案。衆院選と政権交代を経て、政治の景色は大きく変わったが、脱原発を求める世論は変わらない。参院を舞台に、国政で脱原発のうねりを起こすことができるか。 (宮尾幹成)
■2年の総括
「3・11を目標の日にしたい。2年間、国会議員が何をやってきたかの総括になる」
今月13日、国会内で、法案提出を目指す超党派議員の勉強会が開かれた。民主、生活、みどりの風、社民の各党の有志が出席。菅直人元首相の姿もあった。
出席者の一人が、東日本大震災と福島第一原発事故から2年を迎える3月11日までに提出を目指そうと提案すると、賛成の声がわき起こった。
昨年12月の衆院選は自民党が圧勝。9月に提出された脱原発基本法案の提出者は36人いたが、衆院選で勝ち残ったのはわずか5人だった。
安倍晋三首相は就任間もなく「2030年代に原発ゼロ」とする民主党政権が掲げた目標について「責任あるエネルギー政策を進めていく」と、見直す姿勢を示した。原発の新増設も容認しようとしている。今なお強い脱原発を求める声は、圧殺の危機にある。その流れに歯止めをかけようというのが法案の参院提出だ。
■118票目指し
法案提出後の各党の対応を考えてみよう。参院定数は242で、欠員6と議長を除いた過半数は118。共同提出に前向きなのは生活の党、みどりの風、社民党で計17人。これ以外にどれだけ賛同者を集められるか。
12人を抱え参院第4党のみんなの党は、電力自由化を通した原発の市場淘汰を重視しており法案とは「基本哲学が違う」(江田憲司幹事長)としているが、脱原発を求める最終目標は同じ。
日本維新の会は「中身を見て判断する」(松野頼久国会議員団幹事長)立場。脱原発、原発維持派が混在するが、共同代表の橋下徹大阪市長は「脱原発」を訴えてきた。
一方、公明党は「40年後の原発ゼロ」を掲げ、法案の考えに共鳴する議員もいる。だが、反対が確実な自民党と連立を組んでおり、踏み込んだ対応は難しそうだ。「即時ゼロ」を主張する共産党は、反対する見通し。
■民主がかぎ
こうなると、かぎを握るのは、参院で87人を維持し第1党の民主党。同党が賛同し、みんな、維新も足並みをそろえれば、法案は参院で可決する。
民主党議員の相当程度は法案の趣旨に賛成だ。昨年衆院で法案提出した時も、16人の同党参院議員が賛同署名をしている。
ただ政党は通常、法案の賛否に党議拘束をかける。電力会社や原発メーカーの労組の支援を受ける同党が、最終的にどういう決定を下すか。輿石東参院議員会長は、まだ方針を示していない。
仮に「脱原発」で主要野党が足並みをそろえれば、安倍政権を揺さぶることができる。野党共闘の機運が高まり参院選の主要テーマに原発政策が再浮上することになるだろう。
そういった政治判断から、最終的に脱原発勢力が参院で多数を占める可能性は十分ある。
■法案の議員立法を呼び掛けている「脱原発法制定全国ネットワーク」の河合弘之弁護士の話
原発を推進してきた自民党は原発事故の責任者のくせに、安倍政権になってまた原発を推進しようとしている。こういう時こそ、脱原発の旗を鮮明にして戦う意味は大きい。基本法案は参院選で原発問題を争点化し、脱原発を訴える候補が選挙戦を有利に戦うツールになる。そのためにも、なるべく早い提出を働きかけたい。
衆院選の時も実施したが、改選議員や新人候補には法案への賛否を問うアンケートを取って、結果を公表する予定だ。有権者が脱原発候補を選ぶ参考にしてほしい。
[昨年衆院に提出された「脱原発基本法案」の骨子]
・国家として「脱原発」の立場を明確にする
・「遅くとも2020〜25年までのできる限り早い時期」に脱原発を実現する
・最新の科学的知見に基づく安全基準に適合しなければ、原発の運転は認めない
・省エネや再生可能エネルギーの普及、天然ガスの利用拡大を推進する
・発電事業と送電事業を分ける「発送電分離」を進める
・原発の立地地域などの経済への影響に配慮し、適切な対策を講じる
2013年2月18日 東京新聞 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013021802000103.html
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