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憲法第96条改正先行論による「憲法改悪の罠」 (植草一秀の『知られざる真実』) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo143/msg/812.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 2 月 14 日 08:49:38: EaaOcpw/cGfrA
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-c017.html
2013年2月14日 植草一秀の『知られざる真実』

今年のおそらく7月21日に参議院選挙がある。

この選挙は日本の運命を分かつ選挙になる。

最大の争点は憲法改正だ。

参議院で自民党の憲法改正草案に賛成する勢力が3分の2を占有すると、必ず憲法改正が実施される。

憲法改正には最終的に国民投票が必要になるが、投票総数の過半数の賛成があれば憲法は改正される。

安倍晋三氏はまず憲法第96条の改正を行うことを呼び掛けているが、この言葉を鵜呑みにできない。

憲法第96条は憲法改正の発議の要件を定めている。

憲法第96条の条文はこれだ。

第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。


現行憲法では、衆参の両院において、3分の2以上の賛成が得られないと憲法改正を発議できない。

安倍氏の提案はこのハードルを下げようとするものだ。

衆参両院で同じ考えを示す政治勢力が3分の2以上を占めることは、これまで考えにくかった。

そうなると、いつまでたっても憲法を改正できない。

そこで、このルールをまず変えて、憲法改正を発議するためのハードルを低くしようと考えたのだろう。

憲法の中身を変えるということではなしに、憲法改正発議の要件を下げるだけなら賛成する政治勢力は多いのではないかとの判断があるのだと思われる。しかし、この考え方は根本的な矛盾を含む。

なぜなら、このルールを変えようとするのは、あくまでも憲法そのものを変えるためである。ルールだけ変えて憲法を変えないというなら、そもそもルールを変える必要がない。

つまり、ルールを変えるのは、憲法を変えたいためで、そうなると、ルールを変えることに対して賛成するかどうかは、その先にある憲法改正についての賛否と表裏一体ということになる。


結局、衆参両院で憲法改正に賛成する勢力が3分の2以上揃わなければ、96条も他の条文も改正することは難しい。

結局、憲法96条を改正するには、衆参両院の改憲派が3分の2以上揃うことが必要になるわけだ。

もしこの条件が整って、憲法96条を改正できる環境が整ったときに、本当に憲法96条の改正に向かうだろうか。

私はその可能性は限りなくゼロに近いと思う。

なぜなら、その条件が整ったときには、憲法96条の改正ではなく、憲法そのものの改正に向かう可能性が高まるからだ。

そして、もし、憲法本体の改正が実現するとの見通しが立ったとしよう。

そのときに、なお、憲法96条を変えるとの意向が残存するだろうか。

私は残存しないと思う。

なぜなら、この高いハードルを超えて憲法改正にたどり着くことができたのなら、その改正した憲法が再改正されてしまうハードルを改憲した勢力がわざわざ引下げることをするとは思えないからだ。

心情としてはむしろ、憲法改正のハードルをさらに高くしようと考えるだろう。


回りくどい言い方になったが、憲法改正勢力が「まずは96条の改正」と唱えているのは、一種の「罠」だと思う。

憲法改正論議を本格化させないために、96条論議が持ち出されているのだと思う。

96条の改正という話を前面に掲げておく以上、改憲論議がヒートアップすることが避けられると改憲勢力が考えているのだ。

国民の側も96条の改正であれば目くじらを立てる必要もないと、思わず考えてしまうかも知れない。

このような「油断」を生み出して、その間隙を縫って、一気に改憲派が参議院3分の2を占有する状況を作りだそうとしているのだ。

この状況が生まれてしまえば、勝負はついてしまう。

もちろん、96条は温存して、憲法本体の改正に突き進む。

そして、日本の「国のかたち」が書き換えられてしまう。


これが、いま日本が直面する最大のリスクである。

空恐ろしいことが現実化する危険が生まれている。

だから、7月21日の参院選では、絶対に現行憲法の基本精神を守る勢力が参議院3分の1を占有しなければならない

 

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コメント
 
01. xyzxyz 2013年2月14日 09:05:34 : hVWJEmY6Wpyl6 : hMsRcRvT0w
改憲派
自民、維新、みんな、生活?

護憲派
公明?、社民、共産、緑の風、民主


護憲派は民主に力を結集しないと厳しいだろうね。
ただその旗頭の民主がどうにも逆風だから戦いにくい。


02. 新自由主義クラブ 2013年2月14日 09:07:40 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
小沢一郎は憲法改正に反対ではない。

小沢一郎は憲法改正は面倒くさいから、いままで積極でなかっただけである。

戦闘目的の自衛隊の派遣は、違憲でないと小沢一郎は以前から言っている。

憲法改正は面倒くさいからだ。

海外での自衛隊の武力行使は、法で政治家を縛るのではなく、政治家が法に縛られず決めることだと、小沢一郎は以前から言っている。

植草は、本当に小沢一郎の支持者か?



03. 2013年2月14日 09:16:50 : cWIBtbognM
96条いじれば憲法をどんなことに変えれる
憲法改悪して徴兵、戦争なんでもありにできる危険だ

04. 新自由主義クラブ 2013年2月14日 09:21:21 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
>>03

小沢一郎は、「憲法96条改正に反対だ」と言っているか?

小沢一郎が「憲法96条改正に反対だ」と言っている証拠があれば、03は小沢支持者と認めるが、もし小沢一郎が「憲法96条改正に反対だ」と言っている証拠がなければ、03は「反小沢派」と認定する。


05. 日高見連邦共和国 2013年2月14日 10:47:06 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>>04 『新自由主義クラブ』=『米犬』=『ぽわろ』

>小沢一郎は、「憲法96条改正に反対だ」と言っているか?

原則論としては否定していない。今週号の『サンデー毎日』でも確認出来る。

ただし 03さん の危惧のように“政権交代のたんび無秩序”に憲法が替えられ得る可能性には大きな危惧を表明している。
小沢一郎が“死票が生まれる”という欠点を理解した上で“小選挙区制”での政治改革を目指した“結果”であはある。

問題は、96条の規定、では無くて、日本人がどんなスタンスで憲法(その改正)に相対する準備が出来ているかどうか、の問題であり、
その“事実”を政治家がどのくらい“認識”しているか、だ。

小沢一郎にはそれがある。でも、少なくとも安倍さんにはそれを感じない。

ちなみに私は、現選挙制度下での96条規定の緩和には“大反対”だ。
小沢一郎が現時点で“原則賛成”としても、是非その見解を覆すように最大限の働きかけをする。
小沢一郎支持者としてはそれが“当然の行動”だ。

理由は単純明快。世論とは相反するものだから。
『名護市長選挙』『岩国市長選挙』の結果を覚えているか?
“民意”とは常にギリギリだ。
相対する課題に対して、“6割を超える統一した民意”なんてのは有り得ない。

“憲法”という重大な案件に関しては、長い熟考と議論の末にその先のに、
“2/3賛成”というコンセサンスを得るべき問題だと認識するからだ。

とは言え、その基準があまりにも高すぎるのも現実。
ゆえに小沢一郎は“リアリスト”として96条緩和に理解を示しているのだ。

結論としては、“選挙制度の見直しとセットで”96条緩和を検討するか、
“時限立法”として期限付きで“96条緩和”を許す、とかといったあたりを十分考慮したい。
あくまでも“私案”だがね。


06. 新自由主義クラブ 2013年2月14日 11:00:14 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
>>03 日高見連邦共和国へ
>>小沢一郎は、「憲法96条改正に反対だ」と言っているか?
>原則論としては否定していない。今週号の『サンデー毎日』でも確認出来る。


小沢一郎は、憲法第96条の改正を積極的に主張している。
 
 

日高見連邦共和国は、あいまいな言い方は、もうやめろ。
日高見連邦共和国は、小沢一郎みたいな「はぐらかし」は、もうやめろ。


07. 日高見連邦共和国 2013年2月14日 11:42:29 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>>06 『新自由主義クラブ』=『米犬』=『ぽわろ』

オマエには私の >>05 の“まっとうなコメント”がハグラカシに聞こえちゃうのな。

>問題は、96条の規定、では無くて、日本人がどんなスタンスで憲法(その改正)に相対する準備が出来ているかどうか、の問題であり、
その“事実”を政治家がどのくらい“認識”しているか、だ。
小沢一郎にはそれがある。でも、少なくとも安倍さんにはそれを感じない。
(セルフコメント引用終わり)

これは本当に、とてもとても大事な指摘だぞ?

それと、小沢一郎の“96条緩和への賛意”を認めた上で、でも私はそれが“違う”と思うから、
その理由と“どうすべきか”を記しただけだ。
小沢一郎支持者が、“ごくまっとうな理由”で違う見解を述べる事に何か不都合でもあるのかい?
私は繰り返し、『小沢一郎の具体的施策全てを“是”としている訳ではない』と言い続けてるよ?

なあ、どこが『はぐらかし』なんだよ。
ちゃんと答えてみろよ。


08. 新自由主義クラブ 2013年2月14日 11:45:38 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
>>07

小沢一郎氏は、憲法第96条の改正を積極的に主張している。


09. 日高見連邦共和国 2013年2月14日 11:49:32 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>>06 『新自由主義クラブ』=『米犬』=『ぽわろ』

“言葉尻”はどーでもいいんだよ。

“最重要ポイント”を繰り返すぞ?

>問題は、96条の規定、では無くて、日本人がどんなスタンスで憲法(その改正)に相対する準備が出来ているかどうか、の問題であり、
その“事実”を政治家がどのくらい“認識”しているか、だ。
小沢一郎にはそれがある。でも、少なくとも安倍さんにはそれを感じない。
(セルフコメント引用終わり)

“積極的”だろうが、“消極的”だろーが、『憲法改正』を論じる“論点・環境”の重さをどう実感するか、が大事だ。
その認識の無い“憲法改正論議”なんて具の骨頂だ。


10. 新自由主義クラブ 2013年2月14日 11:54:43 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
>>09 日高見連邦共和国さん
 
 
小沢一郎氏は、安倍晋三氏と同じく、憲法第96条の改正を積極的に主張しています。
 
 
 
新自由主義クラブより


11. 日高見連邦共和国 2013年2月14日 12:36:42 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>>10 『新自由主義クラブ』=『米犬』=『ぽわろ』

“バカ”には噛んで含んで説明せにゃならんのか。

『サンデー毎日』2013年2月24日号
『小沢一郎がすべてを語った』より書き起こし
=============================================
(承前)

大下 憲法問題について安倍首相は「憲法改正」を訴え、維新の石原慎太郎代表は「憲法  破棄」。
  憲法改正、国防軍、手段的自衛権についてはどう考えますか。
小沢 首相については最初に言った通りです。政治家としての基本理念とそれに基づいた
  倫理的、合理的帰結としての主張ならいいが、その場その場の思いつきや感情で天下人が
  しゃべってはいけない。憲法について言えば、日本国内で言われる護憲、改憲の議論は
  意味がないと思います。国民がよりよい生活をするための最低のルールだから、
  時代の変化とともに変える必要があるなら変えればいい。それだけの話です。

(中略)

大下 安倍首相は憲法96条を改正し、憲法改正の発議要件を現在の3分の2から2分の1へと
  緩和することを目指しています。
小沢 96条の規定は緩めてもいいと思います。憲法を変えやすくすうるのはいいけれども、
  中身が問題です。よほど日本人が見識を持っていないと、政権が変わるごとに憲法を
  変えることになりかねない。

(以下省略)
=============================================

この、冷静で当たり前の“見解”の何が問題だい?
あわせて私の >>05 のコメントを再読し、理解せよ。


12. 賢者の石 2013年2月14日 13:17:53 : Qf5ShLuWtoZHs : rapVQoI9cM
2分の1は極端すぎる

改正発議が法律と同等では事実上の憲法の廃棄だ

せめて5分の3あたりで手を打つべきだ


13. xyzxyz 2013年2月14日 13:39:09 : hVWJEmY6Wpyl6 : hMsRcRvT0w
>>5

> 結論としては、“選挙制度の見直しとセットで”96条緩和を検討するか、
>“時限立法”として期限付きで“96条緩和”を許す、とかといったあたりを十分考慮したい。

この私案はおもしろいのではないだろうか。
>>12さんの意見もあわせて、段階的に緩める方向で様子見がいいと思う。
まあ、そこが日本人の煮え切らないところと言われればそれまでだが。


14. 日高見連邦共和国 2013年2月14日 14:39:05 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

>>13 『xyzxyz』さん

>まあ、そこが日本人の煮え切らないところと言われればそれまでだが。

まあ、まさしくその通りです。あっしも“典型的なヤポーネ”の一人なんざんすネ。

逆に小沢一郎は“リアリスト”ゆえ、時に言葉は“先鋭化”し、必要以上に “具体化”しちゃいます。
それは100%良い面なんですが、この国の小沢一郎批判者は、『主張が変わる』と仰られる。
時と場合(状況)によって“正解”って変わるのに、ね。

そんでイッチャンも、“誤解による批判”を放置しちゃうもんだから、平野貞夫さんや
私ら“小沢一郎の思想と理論を斟酌する者たち”が、代弁し回るって事態になるのです。

“憲法改憲”に関しては、論理的アプローチや、冷静な議論プロセスを必要とします。
直近の“熱い話題”で、なし崩し的に『えいやあと変えちゃおう!』となって良い筈がない。
ゆえに今回の“改憲議論”においては、小沢一郎は“第96条緩和”にさえ“反対”する場合もあると面います。

その時にまた『新自由主義クラブ』あたりが“小沢一郎は主張をころりと変える”って批判するだろう事を予測して、
小沢一郎の基本的立ち位置(それは憲法改正以外の政策にも当てはまる)をクドイように解説している訳です。


15. 2013年2月14日 22:28:03 : mpquLhtFpm
生存的基本権の側面では、日本国憲法はとても大事にしなければならない憲法である。平和主義の側面では、もちろん平和を大切にしなければならないが、他国の実態を考慮するなら、現実に即していない面も全くないわけでもない。主権者国民は慎重であらねばならぬ。

16. 2013年2月15日 21:32:55 : p5EU6on59s
民主党は護憲派などではないぜ

17. 2014年3月19日 02:11:02 : TTwtmDjqAg
シリーズ:自衛隊派兵のウソと危険
シリーズ4:
イラク派兵を機に帝国主義軍隊へ脱皮を図る自衛隊
「人道復興」などそっちのけ。“至近距離の敵に対処する新たな訓練”に終始する陸上自衛隊
−−NHKスペシャル『陸上自衛隊 イラク派遣〜ある部隊の4か月〜』から見えるもの−−
http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Japanmilitarism/jdf_sending4.htm

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