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2013年2月9日 日刊ゲンダイ
渋滞続発 経済の足を引っ張るゾ
<迂回路建設にムダ遣いの恐れも>
「どうすれば効率よく事業を進められるのか。まるで見当がつきません」――。ある国交省の官僚が頭を抱えていた。安倍政権が緊急経済対策の柱に掲げた「老朽化インフラの総点検」。今年度補正案と来年度予算案を合わせて総額3.8兆円もの血税を投じるが、「笹子トンネル事故後の混乱を思い出して下さい」と、冒頭の国交官僚はこう続けた。
「中央道がトンネル崩落で通行止めとなった結果、迂回路の国道に交通が集中し、大渋滞が巻き起こりました。いざトンネルの総点検を始めると、全国津々浦々で、あのようなパニックが起きかねないのです」
建設後50年以上を経過したトンネルは全国約1700カ所、橋は約1万3000カ所に及ぶ。
「下水道管も国内総延長44万キロのうち、10万キロが破損目安の設置30年に達し、道路をひっぺがさなければ点検・修繕できません。インフラ総点検には大規模な車線規制や通行止めが避けられない。ただ、アチコチで総点検を始めれば全国の交通網がマヒして物流や観光に悪影響を与えてしまう。とはいえ、点検を怠って笹子の二の舞いはごめんだし……。ジレンマです」
笹子トンネルは8日にやっと全面復旧したが、地元に与えた経済損失は膨大だ。中央道の通行止めの影響で、山梨県の抽出調査では昨年12月の1カ月間、観光施設の利用者数は前年比21%減、宿泊客数は10.4%減となった。
「物流への影響はより深刻で、かつては大都市圏の渋滞に伴う経済損失は年間2兆円といわれた時代もあるほどです。そのため、省内の道路分科会では専門家から『インフラ総点検のため、迂回路の拡張や新たなバイパスの整備を急ぐべきだ』という本末転倒な議論が飛び出す始末。総点検に投じる予算が、ムダな道路に消えそうな勢いです」
経済対策が、経済の足を引っ張るとは……。
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