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★「天木直人氏の視点ー(2013/02/10)」★ :本音言いまっせー!
今頃になって勉強会を立ち上げてTPP参加の是非を勉強すると
言い出した自民党議員の馬鹿さ加減について、私は2月3日の
メルマガ第93号「今頃になってTPP勉強会を発足させる
自民党政治家たちの噴飯もの」で書いた。
過去2年間、ここまで議論され、その長所も短所もここまで明らかに
なっているというのに、いまさら勉強会とはふざけるのもいい加減に
しろと書いた。
しかしここに来て例外品目さえ認めさせることが出来ればTPP交渉
参加は可能だという動きが急速に出てきた。
結論から言えば今後のTPP参加交渉問題は急速にこの一点に絞られて
いくだろう。
そして米国は最後はそれを認めて日本のTPP参加を優先させるだろう。
なぜか。
TPPは日本が参加しなければ無意味だからだ。
一端日本を引きずり込めば、あとはどんな要求もできるからだ。
それに他の国との交渉でも例外品目を認めざるを得なくなって来ている。
そうしなければTPPはまとまらない。
そして米国さえも例外品目を要求せざるを得ない。
日本の自動車に対して米自動車を保護しなければならないからだ。
おまけにここで例外品目を認めさえすれば、日本は自分たちの要求を
米国に飲ませたと胸を張って喜んで参加してくる。
こう考えていけば、米国にとって例外品目を認めることはもはや何の
不都合もない。
しかしそもそもTPPの最大の売りは例外なき完全自由化であった。
その売りを捨てて例外を認めるならWTOと同じになる。
それにもかかわらず、なぜ米国はWTOのほかにTPPにこだわるのか。
それはズバリ米国の狙いはただの貿易自由化ではないからだ。
米国の狙いは日本市場の構造的開放であり、それに応じようとしない
日本を訴訟ぜめにして力づくで日本市場をこじ開け、日本という国を
米国資本に都合のいいように変えようとすることにあるからだ。
こうして物事を冷静に突き詰めていけば、TPPから日本が得るもの
に比べ、日本が失うものはあまりにも大きいことがわかる。
日本を取り戻すと繰り返す安倍自民党政権下でTPPに参加する
ようになることは、もはや最大の自己矛盾であり皮肉である。
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