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日本維新の会「代表代行」から「共同代表」になる橋下徹大阪市長(左)。「大阪都」の名称などをめぐり、石原慎太郎代表(右)らと合意した(志儀駒貴撮影)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130210/plt1302101713003-n1.htm
2013.02.10 ZAKZAK
いつか見た光景である。やはり根深い対立は、そのままにしておいては解消できなかったのだろう。あたかも斬新な人事であるかのように装い、その実、臭いものに蓋をしているようなものである。日本維新の会が今夏の参院選を視野に、石原慎太郎代表(前都知事)と橋下徹代表代行(大阪市長)の「二枚看板」を売りにしようと、この2人をともに、3月の党大会で「共同代表」に格上げする。(松本浩史)
■奇異な体裁
「いつか見た」というのは、例えば、次の発言を石原、橋下両氏に置き換えて、「代表」の下りを代表代行にすれば、維新にそのまま当てはまる。
「代表に菅直人氏、同じく代表に鳩山由紀夫氏を推薦し、このお二人が民主党発展の礎を築いていただくよう、提案申し上げる」
平成8年9月28日に行われた旧・旧民主党の結党大会で、現民主党代表の海江田万里氏が口にした内容である。いかにも不健全なこの2人党首制は、どちらを首相にするのか判然とせず、議院内閣制下では、邪道といってよい。それなのに、奇異な体裁をわざわざ取り繕ったのは、政治の世界にありがちな、党内事情を反映した妥協の産物だった。
鳩山氏は、新党結成にいち早く動き、資金の多くを負担した。一方の菅氏は、薬害エイズ問題で国民的人気を博していた。代表の座をめぐり、双方相譲らずの結果、やむにやまれず導き出した“知恵”だったわけだ。
翻って、維新はどうか。聞くところでは、大阪維新の会系と旧太陽の党系の関係はギクシャクしており、「東西分断」の様相は強まるばかりだという。そもそも橋下氏は、旧太陽の母体となったたちあがれ日本の所属議員に対し、「思考停止している」「早く退場を」などと散々けなしていたのだから、むべなるかな。
決定的だったのは、安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問で、登壇した維新の平沼赳夫・国会議員団代表は、首相の持論と多くが重なる皇位継承問題や憲法改正、北朝鮮拉致問題などに時間を割き、事前の打ち合わせで大阪維新がこだわりをみせた脱原発問題には触れなかった。
■参院議員との兼職なんて無理
平沼氏に悪気はなかったようだが、「政策の関心の置き所が大阪維新とは異なることがはっきりした」(大阪維新関係者)形だ。
衆院議員54人のうち、大阪維新系とされるのは40人。旧太陽系は、石原氏らベテラン議員を中心に14人に過ぎないことも、党運営の主導権争いに影を投げかけている。
とある維新関係者によれば、今後の党運営を占う試金石の一つが、国会議員と自治体首長の兼職を可能とする地方自治法の改正問題だという。維新は昨年、石原、橋下両氏が協議し、今国会に提出する方針を確認しており、党一体となって成立に向けた取り組みをできるかどうかがポイントになるとの見立てだ。
しかし、旧太陽系には、「兼職なんて無理だと思っている人が大半」(同)で、腰の入った対応など到底、望めないという。となれば、維新の亀裂はさらに増幅し、修復不可能な事態に陥らないともかぎらない。
■「双頭の鳩」再び?
維新は、今夏の参院選に向け、みんなの党との選挙協力に本腰を入れ始めた。だが、党内事情がこのざまでは、みんなから足元を見透かされてしまう。みんなが橋下氏から合流を持ちかけられても、色よい反応をしないのは、第三極の主導権争いが絡んでいるのはもちろんだが、この辺りを懸念してのことだろう。
欧州随一の名門王家とされるハプスブルグ家などの紋章は「双頭の鷲」だった。旧・旧民主党結党時には、この紋章を引き合いに、2人党首制は「双頭の鳩」などと揶揄(やゆ)されていたことを思い出す。維新の果ては、民主党の二の舞か、それとも…。
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