http://www.asyura2.com/13/senkyo143/msg/649.html
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何度か書いてきたが、日本のTPP交渉参加に先立つ各国との事前協議で最大の“難関”とされる日米間の協議は、すでに11月初旬には“合意”(交渉参加で「もういいよ」というレベルの話だが)に達し、残すところ、日本の首相が「日米の事前協議が終わり、いよいよTPP交渉に参加できるようになりました」と宣言するだけになっている。
関税について「「聖域」あれば」という話も、TPPの関税協定は二国間で締結されるかたちになっているから、聖域なき関税撤廃という原則論はあるとしても、それぞれの参加国が自国の“国益”や事情を主張するなかで調整されるものであり、安倍政権がTPP交渉に参加する障壁にはならない。
関税協定は、それぞれの参加国が、これまでにFTPやEPAを締結していない国との間で関税交渉を行い締結するという動きになる。日本も、多くの参加国とFTPないしEPAを既に締結しているから、関税交渉の主たる相手は米国と豪州・NZということになる、
関税については米国も、ピックアップトラックや乳製品・砂糖・ピーナッツなどの農産品で関税撤廃は認められない事情があるから、日本に対して我を押し付けながらも、“どうしても”という品目は猶予する。
今回の「TPP「聖域」あれば交渉参加」は、実質的なTPP交渉への参加表明であり、今月下旬の日米首脳会議であたかも、オバマ大統領に関税撤廃の例外を認めさせたという話にするための前ぶりである。
日本が国内で紛糾するネタになる交渉に参加しないで済むよう意図的に引き延ばされた日米間の事前協議は既に終わり、「聖域」も認められている。
米国の主目的は、関税の撤廃ではなく、日本でより自由に深く金融活動を行える条件を得ることにあるからである。
ぎりぎりの「聖域」があることは、野田前首相のTPP交渉参加表明時点からと言っても過言ではないだろう。
既に決まっていることを、ことさら「TPP「聖域」あれば交渉参加」というのは、安倍首相の交渉力で「聖域」を手に入れたと自慢し手柄にするための駄話でしかない。
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TPP「聖域」あれば交渉参加 首相が3月表明も
2013/2/9 2:01
安倍晋三首相は環太平洋経済連携協定(TPP)を巡り、2月下旬の日米首脳会談でオバマ大統領が関税撤廃の例外を認めた場合、交渉参加に踏み切る方向で調整に入った。関税を残す「聖域」が認められれば、首相は3月中にも参加表明したい考えで、首脳会談で大統領がどこまで柔軟姿勢を示すかが焦点になる。
首相は8日の衆院予算委員会で、TPPに関して「『聖域なき関税撤廃』を前提としているかどうか、私自身が確認する必要がある」と述べ、日米首脳会談で協議する考えを表明。「(関税撤廃の例外があるかどうか)私自身が感触を得ることができるかが極めて重要なポイントだ」と語った。日本維新の会の山田宏氏への答弁。
例外容認の場合、首相が速やかに交渉参加を表明する構えを見せるのは、7月の参院選までに農業団体などの反発を和らげる時間を確保する狙いがある。日米間で例外品目などを詰める協議を進めるほか、農業対策の取りまとめを急いで参院選への影響を最小限に抑えたい考えだ。
TPPを巡っては、交渉に参加する国は「すべての品目を自由化交渉の対象としてテーブルにのせなければならない」とされている。
交渉参加にあたり、日本はコメやサトウキビなどの関税を残すよう米側から譲歩を引き出したい考え。米国では自動車業界が対日関税の撤廃に反対しており、関税撤廃の例外品目を設けることで米側と折り合える可能性があるとの期待が日本政府にはある。
TPP交渉に参加しているカナダやオーストラリアなども自国産業を保護するため譲れない品目を抱えていることから「関税撤廃という前提に風穴をあける余地はある」(政府関係者)との見方が出ている。
TPP交渉に参加する11カ国は早ければ10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場での妥結を目指している。日本の交渉参加は米政府が米議会の了承を得る必要があり、手続きに90日超かかる。判断が遅れれば仮に交渉参加を決めてもルールづくりで日本の意見が反映しにくくなるとの懸念がある。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0804O_Y3A200C1MM8000/?dg=1
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