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2013年2月7日 田中秀征 政権ウォッチ ダイヤモンド・オンライン
みんなの党は総選挙で躍進し、その後も着実に支持を伸ばしつつある。それは支持が極めて「底固い」からだ。
みんなの党への期待は単純で明快。前回の参議院選でのスローガンであった「消費税増税の前にやるべきことがある」という主張に表れている統治構造改革への強い共感だ。
この世論の流れは今でも全く変わってはいない。それどころか政局の激動の中で伏流水と化したものの、水かさはさらに増している。
■統治構造改革の失敗から早6年 再び安倍首相と渡辺代表が動き出す
渡辺喜美代表は今国会の代表質問で安倍晋三首相に、公務員制度改革当時(第一次安倍内閣)と首相の改革に対する決意は変わっていないかを厳しく問いただし、首相も明確に「変わっていない」と答えた。
私の周りでもこの質疑を聞いてホッとしたと語った人が少なくない。
みんなの党(特に渡辺代表)は、憲法、外交、安保、経済などの主要政策で安倍路線とほぼ同じだという印象も受ける。
また、統治構造の改革でも同じ方向を向いている。
それでは当時はどこが違っていたのか。それは首相と担当大臣という立場の違いによるところが大きかった。
あのとき安倍首相は、結局霞ヶ関官僚に足をすくわれて不本意な退陣に至った。彼自身もまたそう感じているに違いない。準備不足、経験不足のまま改革に突っ込んで不用意に官僚組織の虎の尾を踏んでしまったのだ。
公務員制度の改革で最終的に霞ヶ関に妥協せざるを得なかった安倍首相に失望して、単騎出陣よろしくたった1人で離党の壮挙に出たのが渡辺氏であった。
さて、安倍首相は今のところアベノミクスの展開に没頭しているから一見「改革」を忘れたようにも見える。しかし、腹の中には「今度こそ」という思いが秘められているだろう。
首相はおそらく、党外から、他党からの援軍を待っているのだろう。強力な火付け役が出現すれば、一気に首相が動き出す可能性がある。見方によれば、今の政治の構図は、全面的な統治構造の改革を断行するために絶好の状態にあるとも言える。民主党にとってもまたとない再生のチャンスだろう。
これを首相に強く促して、超党派の同意を結集する先頭に立つことがみんなの党の歴史的使命である。
徹底した行政改革、統治構造の改革のために、期待以上の筋を通した渡辺代表。同じ政治目標を達成するために、自民、民主の誘いもはねのけ、無所属で孤軍奮闘して議席を維持してきた江田憲司幹事長。2人の捨身の行動は今もって有権者の圧倒的な信頼を得ている。それが唯一のみんなの党に対する信頼の根拠であると言ってもよい。
■みんなの党がこれから取るべき4つの行動とは
みんなの党には今後、次のように展開してほしいと願っている。
(1)統治構造改革の大筋の方向を示し、他党に協力を呼びかけること。
提案は、網羅的である必要はない。網羅的、総花的な具体案はむしろ協力しない理由として使われる。官僚組織の人事権の問題は突破口を開く案件になるだろう。
(2)震災復興や尖閣問題への対応は政府に全面協力すればよい。
(3)短期の経済・金融政策に意見を言うのは当然だが、野党の立場を生かして中長期の成長戦略に真剣に取り組むこと。特に“脱原発”を前提にした長期の成長戦略に政策的関心を集中してほしい。
(4)外交、安保、教育などの重要政策には是々非々で臨むこと。自ら重要政策を先導しようとすれば、肝心の統治構造の改革が吹き飛びかねない。みんなの党への一義的な世論の期待は存在していない。あくまでも改革にある。
■ツートップの確執に、「維新」との合流 党の不協和音を解消できるか
ところで、最近の報道には、みんなの党の党内の不協和音が散見される。とりわけ渡辺、江田のツートップの確執が伝えられ、支持者を悩ませている。
この2人には思想的な違いは少なからずあっても、こと改革についてはこれ以上強力なコンビはいない。まさに無二の同志と言ってよい。だから、統治構造の改革に目途がつくまでは一層強い連携関係を築いてほしい。その後はたとえ重要政策の違いで袂を分かっても期待している多くの人たちも納得するだろう。
日本維新の会との合流話も悩ましい問題だろう。
この混乱はまず、最初に渡辺代表が「政策は全く同じ」と余計なメッセージを発信したことに始まっている。
今は「去る者は追わず、来るものは“選別して”拒まず」の方針で、統治構造の改革という本務を全うすればよい。他党と無理して合流するのは論外。その過程を有権者は注視して参院選に臨むだろう。
とにかく、「もの欲し気なみんなの党」では魅力は半減し、ジリ貧になることが避けられない。まずは本格的な出番が来たことを強く認識する必要がある。
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