麻生太郎財務相は５日の閣議後会見で、日銀の白川方明（まさあき）総裁の後任人事について「行政経験、組織運営の経験のない方は、日銀のような大きな組織を運営していく時にははなはだ問題を抱え込みはしないか」と述べ、学界からの選任に改めて否定的な見解を示した。

　みんなの党の渡辺喜美代表が最近のテレビ番組で、後任候補に浜田宏一内閣官房参与（米エール大名誉教授）、岩田規久男学習院大教授、中原伸之元日銀審議委員、竹中平蔵慶応大教授、高橋洋一嘉悦大教授の５氏の名前を挙げたことへの感想を問われた発言。

　麻生財務相は、中原氏については元石油会社社長の経歴から「経営能力があることははっきりしている」としたが、「他の方は学者」と切り捨てた。【清水憲司】

http://mainichi.jp/select/news/20130205k0000e020217000c.html

５日のロンドン外国為替市場は、日銀の白川総裁が任期満了を待たずに来月辞職すると伝えられたことをきっかけにドルを買って円を売る動きが出て、円相場は一時、再び１ドル＝９３円台をつけました。

５日のロンドン外国為替市場は、日銀の白川総裁がことし４月までの任期満了を待たずに来月、辞職すると伝えられたことをきっかけに、安倍政権が掲げるデフレからの脱却に向けた金融緩和の路線がさらに加速するという観測が広がりました。
このため、市場では円を売ってドルを買う動きが強まり、円相場は前日に続いて一時、１ドル＝９３円台前半をつけました。

市場関係者は「総裁と副総裁がそろって３月に交代する見通しになり、日銀が今後、さらなる金融緩和に踏み切るという見方が改めて出ている」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130205/k10015317651000.html

日銀の白川総裁は、ことし４月の任期満了を待たずに辞職することを決めたことについて、５日夜、日銀本店で記者団に対し、任期がおよそ３週間早く満了となる２人の副総裁と退任を合わせ、新しい正副総裁がそろって任務に就けるようにするためだと説明しました。

白川総裁は、５日午後１０時から日銀本店で記者団の取材に応じました。

この中で、この時期に辞職を決めた理由について、先月、政府と共同声明を発表し、２％の物価上昇率を目標とする金融緩和の強化を決めたことを、国の内外に説明する必要があったとし、「記者会見や講演、それに海外の国際会議で、しっかり説明することができたので、進退について話をする環境が整った」と述べました。

そのうえで白川総裁は、「私の任期満了は４月だが、新しい副総裁の仕事は３月に始まり、およそ３週間のずれがある。新しい体制の下で同時にスタートするのが最も自然だ」と述べ、総裁と２人の副総裁が同時に任務に就けるよう、辞職を決めたことを明らかにしました。

また、今回の辞職は、政府が大胆な金融緩和を行うよう圧力を強めたことに抗議する意味合いがあるのかという質問が出たのに対し、白川総裁は「政府からの圧力はなく、そういった意味合いは全くない」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130205/t10015321311000.html