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2013/2/2 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
金持ちの坊ちゃんの安倍麻生、三文小説家の石原、テレビタレント上がりの橋下、本家がダメになった松下政経塾出の数人、労働組合出身無思想たたき上げの旧社会党
どんなに傷ついた組織でも、志の高い、優秀な“人材”が3人いれば、組織は立ち直るそうだ。逆に言えば、優秀なリーダーがいなければ、どんな組織も衰退していく。
たとえば、米アップルの盛衰を見れば分かりやすい。1985年に創業者のスティーブ・ジョブズを追放した途端に業績が悪化。2000年に再びCEOに迎えると、iPodやiPhone、iPadといったヒット商品を次々に世に送り出し、会社を立て直している。11年のジョブズの死後、また売れ行きに陰りが見え始めてしまった。当たり前の話だが、すべて“リーダー”次第なのだ。
翻って、絶望的になるのが、日本の政治である。いま政界の中枢をバッコしているのは、無能、無学、チンピラのような連中ばかりだ。何しろ、ツートップが、無能な安倍首相と、簡単な漢字も読めない無学な麻生副総理なのだから、どうにもならない。
さらに、三文小説家の石原慎太郎や、テレビタレント上がりの橋下徹が、政界の真ん中でふんぞり返っている。政治家として大した実績もないくせに、なぜエラソーにしているのか。つい先日は、みんなの党の渡辺喜美と橋下徹が、「大人になれ!」「お前こそ、大人になれ」と子供のようなケンカをしている。本当にレベルが低い。
かと思えば、野党第1党である民主党の海江田代表は存在感ゼロ。安倍首相から国会答弁で「困難な中で代表に就かれた。エールを送りたい」と同情される始末だ。いまや民主党は、思想もなにもない叩き上げの労組出身者が主要ポストを占めている。
だからか、安倍首相が空疎な演説をしても、国会ではヤジひとつ飛ばない。国会は気が抜けた状態である。
もう少し、知的な人間はいないのか。
◆無能が次々に首相に就く最悪の連鎖
「本当に政界から人材がいなくなった」と、新聞記者出身の政治評論家・山口朝雄氏がこう言う。
「かつては与党にも野党にも、これは、という人物がいたものです。たとえ考え方は違っても、政治家として尊敬できた。教養に根ざした歴史観や世界観、人間観をもっていたからでしょう。だから、取材をする側も考えさせられたり、勉強になった。ところが、いま政界を見渡しても、口先だけの政経塾OBのような連中ばかりです。深みのある政治家は見当たらない。社会全体が人材不足なのかも知れないが、政界の人材払底は目を覆うばかりです」
20年前、30年前は「総理になって欲しい」と懇願されても、キッパリと断る伊東正義のような骨のある政治家が少なからずいたものだ。伊東の暮らしぶりは、自宅が雨漏りするほど質素だったという。
ところが、いま政界は、能力もないくせに「俺が、俺が」とでしゃばる前原誠司や、祭りのテキヤと見まがう橋下徹のような男ばかりだ。こんな連中が大きな顔で政治をやっていれば、何事もうまくいくわけがない。なぜ、劣化してしまったのか。
「いつからか、無能でも首相になれるようになったことが大きいと思う。ひとりでも無能な政治家が首相に就くと、あいつがなったのなら俺でも、と次から次へと順番を待つようになってしまう。なぜこの人が、という政治家まで平気で総裁選に名乗りを上げています。首相のレベルが落ちれば、当然、大臣のレベルも落ち、大臣のレベルが落ちれば副大臣も……と連鎖していく。会社だって無能な人物が社長に就けば、社員の質は下がっていくものです。最悪なのは、無能が多数派を占めるようになると、優秀な人材を目障りだからと排除していくことです。実際、この10年、20年、総理になってもおかしくないのに潰された政治家は何人もいます」(政治評論家・森田実氏)
政界が、苦労知らずのボンボン2世ばかりになったことも大きいだろう。
まだ当選2回、31歳の小泉進次郎が自民党の切り札だというのだから、政界の人材払底はヒドイものだ。
◆アベノミクスで1年後、日本は破滅
本来、一国のリーダーは、一般国民とは比較にならないほどの知性と教養を持ち、毅然として国民を引っ張る政治家が就くべきものだ。
いま世界は激動し、3・11以降、日本は衰退するかどうかの瀬戸際に立たされているだけに、なおさら、優秀なリーダーが求められている。日本の政界こそ、米アップルを立て直したスティーブ・ジョブズのような救世主が必要なのだ。
なのに、国政の中枢には、安倍晋三、麻生太郎という愚鈍な2人が座っているのだから恐ろしい。
6年前、首相が務まらず無責任に政権を放り投げた安倍首相は、自分のことを「大きな政治的挫折を経験した人間」などと、生まれ変わったかのように語っているが、この男はまったく成長していない。アルジェリアで日本人が人質になっているさなか、都内の高級ホテルでドンチャン騒ぎの宴会をしていたのだから信じられない。
愚鈍な2人がかじを取るこの国。いったい、国民生活はどうなるのか。経済評論家の広瀬嘉夫氏が言う。
「思い切った財政出動、大胆な金融緩和、成長戦略――というアベノミクスは、副作用の強い劇薬です。たしかに株価も上がり、一時的に企業業績も良くなるでしょう。しかし、焦点は、株高や企業業績を、国民の所得増に結びつけられるかどうかです。デフレ不況から脱出するためには、とにかく国民の所得を増やさないといけない。GDPの6割は個人消費なのだから、ここに火を付けるしかないのです。ところが、この春闘を見ても分かるように、安倍首相は国民のフトコロを温めることに関心が薄い。肝心の成長戦略も、6月に決めるとしている。このままでは、賃金は上がらないのに、物価だけは上がるという最悪の事態になってしまう。アベノミクスは、常識を逸脱するイチかバチかの賭けに近い。安倍首相と麻生副総理の2人に、本当にハンドリングができるのかどうか。1年後、気づいた時には、物価が上がって国民生活はさらに苦しくなり、国の借金だけは膨らんでいた――という結果になる可能性は高いですよ」
安倍首相は7月の参院選で勝利したら、一気に「軍事国家」「戦前回帰」路線を突き進むつもりだ。無能な男がトップに就いたために国が滅んだケースは過去、枚挙にいとまがない。安倍首相も麻生副総理も、ほんの数年前、無能が証明されて国民が首相失格の烙(らく)印(いん)を押した政治家だ。この国は破滅に向かっている。
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