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2013年1月31日 生活の党 参議院議員森ゆうこ
1月25日に開催された生活の党2013年度定期大会終了後、小沢一郎代表が、生活の党代表就任後初めての記者会見に臨みました。以下会見の要旨です。
【内容】
○次期参議院議員選挙について
○安倍政権の経済政策について
○今後の外交について
○日銀総裁人事について
○記者会見について
○党役員について
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○次期参議院議員選挙について
Q.次の参議院選挙はどういった枠組みで戦うのか。また目標議席数は何議席か。
A.どこの党ということはない。我が党でやる。ただ同じ志を持っている人との協力はもちろん、できればやっていく。基本は我々の政策と、我々の政治主張を掲げて参議院選挙に臨む。政党の議席獲得目標は常に過半数。しかし現状では我が党だけでは過半数を取れるわけではないので、一人でも多くの人たちと力を合わせて、現職が6人いるわけだからその6人はもちろんだが、さらに候補者の擁立は進めていきたい。
Q.次の参議院選挙では何が争点となるか。もしくは何を争点化しようとしているか。
A.原発が大きな関心事にならなかったということは、やはりもう安心だ、安全だ、安定しているということが、いろんな形で流布されて、国民もそれで頭に入ってしまったということが大きいのではないか。ドイツでは日本の福島の原発事故でもって原発全廃を決めた。その当事国の日本が安全だ、安心だと言って無関心でいられるということは世界から見たらものすごく不思議でしょうがない話だと思う。これはやはり、意図的に原発事故が収束したというような宣伝が、国民の頭の中にインプットされていた結果だろうと思うが、なお、福島原発は収束していない。この間原発のところの魚ではかってみたら大変大きな放射能の数値が出たでしょう。これはどんどん(大きく)なるだろう。コンクリートの床が抜けたら、地下水から、もちろん海水もつながっているからそうだが、みんな放射能汚染されるということになってしまう。あと何十センチだというのは一時発表されたが、それ以来マスコミには全然のっていない。1メートル数十センチのコンクリがあと数十センチでもって抜けてしまうという発表だった。とても少なかったが東電で発表した。その後どうなったのか。だれもわからない。地下に抜けたらどうなるのか。ですから私は依然として原発の事は大きな問題だと思う。それで、要は電気の供給、電力の供給が大丈夫かという問題と、コストの問題である。電力会社としては経営が成り立つかどうかという話である。だからコストの面でもガスコンバイン方式とか、日本は非常に高い技術をすでに作り出しているのだが、それをなかなか言わない。なので原発推進論の中でなかなか日の目を見ない。少しずつ交換されてきているようだが。それから経営の問題からいうと、今当面オイルや何かを仕入れてコストがかかって大変だという話があるが、それと例えば新しい再生可能エネルギーで個人や民間が作った電気を電力会社が買うとなっているが、高い買値でないと個人もやる人がいなくなる。ドイツではそれにも一般財源をずいぶんつぎ込んでいる。数千億に上る新しいエネルギーのための財源をつぎ込んで、電力会社の経営もおかしくならないように、そして新しいエネルギーを個人でもできるように、地域でもできるように。そういう意味では原発を廃止したからと言って、その地域での火力への転換とか、風力への転換とか、水力とか、太陽熱とかそういった拠点にしていけば、地域においても急激な財政の変化、あるいは経済効果も落ち込まずに済むと思う。いずれにしても原発は大きな国民的課題として、もっと国民自身が安全、安心、収束ということに惑わされないで、真剣に考えないと、日本の明日はないという話につながってしまうので、これはやはり主張すべき価値のある問題だと思う。それからもちろんすべてのことは、言葉で言うと官僚主導から政治主導、中央集権体制から地域主権。(国の)お金と法的な権限を全く地方に移譲することによって、地域の活性化を図っていく。国は国の政策に専念する。このテーマは難しく、理解されにくいが、やはりやるべきだと思う。それからこのままだと人口がいなくなってしまうから、人づくり。これは子ども手当ということだけではなくとも大事である。それから年金等の社会保障関係は、政権交代の時に民主党が言った年金の姿は、見えなくなってどこにいったかわからなくなってしまった。そもそも消えた年金でもって政権の足掛かりにしていったわけだから、それをもうどこかにすっ飛ばしてしまって、それをまた国民があまり追求しない。日本人はすぐに諦めるからだが、大きなテーマとして訴えていける問題ではないか。争点はいろいろあり特定のものはないが、そういう類のもの。それからやはり国際関係で外交、安保は国民が少し関心を持ち始めたのかもしれない。そういった事柄ではないか。
○安倍政権の経済政策について
Q.安倍政権の経済政策には具体的な政策が必要ではないか。
A.安倍内閣の経済政策は、森(ゆうこ)君が言ったように財源論を取っ外したということについては、大いに我々の主張をしやすくなったということはあるが、国債をどんどん増発しても景気を良くするのだ、という中身が、小泉流の、トータルとして日本の、具体的に言えばGDPを大きくすれば、結果として全体もレベルアップするのだ、という議論だった。しかし小泉改革の結論は、トータルとしては大きくなっても、個々の人たちの所得は下がる一方という、格差は大きくなる一方というものだった。今回も同じような感覚と考え方の下に行われているのではないだろうか。例えば子ども手当の話も森君が言ったが、ばらまきだばらまきだと言って大合唱だったのだが、ばらまきでも何でもない。今の安倍さん流のやり方こそばらまきになるわけで、子ども手当はフランス、ドイツでも十数年前からやっているし、これによって出生率が著しく回復して、現在に至っていることも周知の事実である。日本の状況は、このままの出生率と死亡率で行けば、100年後に日本の人口は4000万人、300年後に300万人、500年後に20万人という数字がある。500数十年後には日本人は死に絶えるということになってしまうわけであり、そういうところにお金を使うということがなぜばらまきなのだろうか全く理解に苦しむ主張である。今の小泉流的な感覚の下での安倍内閣の経済政策というのは、それこそばらまきの中で、国民の、庶民の生活ではなくして、ただ単にトータルの数字を上げればいいと。それは大きな企業等に資するけれども、国民生活のレベルアップには役に立たないという類の繰り返しにすぎないのではないか。私自身、個人的には無駄を省くことで財源は十分まだまだ出てくると思っているが、みんながそんな大改革ができるとは頭で思っていないから、説明して理解してもらうというのも非常に時間を要するし、難しいから、結局は財政の出動ということになるわけだが、そういう意味では森君が言ったように、必要なものは財政で国債を発行してでも当面はやるのだ、という言い方が全然肯定されたような話であり、私は無秩序な財政の出動、国債の発行というのは決していいとは思っていないが、将来に非常に大きな効果と結果をもたらすような、そして国民生活を維持しレベルアップするための施策は決して無駄な投資にならないと思っている。そういう意味では当面財政が足りなければ、国債を増発してでも必要なことはやるということはいいと思う。しかしいずれにしても国の大改革をやるということを並行して進めないと、国債だけに頼るという感覚が大きくなっていってはあまりいいことではないと思う。いずれにしても国債を使ってでもやる、財政出動する、その使い方、使い道、目的、そういうものは全く安倍さんの今やっていることとは違っているので、中身は全然違うし、我々の目指しているところも違う。だからそこをはっきり国民皆さんに説明するよう心掛けたい。
○今後の外交について
Q.安倍政権の外交方針についてどう考えているか。また参院選で自公が過半数を獲得した場合、改憲も含めどういった政治状況になると予想されるか。
A.理念を背景にした論理的、合理的な方針はないのではないか。だから、日本人が人質になって殺された→自衛隊派遣かという話にすぐなってしまうが、このことが非常に短絡的で危ういと申し上げている。歴史の事実はすべて、邦人の人命と権益擁護ということによって軍を海外に派遣したという事実で、戦争というのは皆それ(が発端)で起きている。それをなくそうということで国際連合ができたわけだから、(日本が)紛争の直接の当事者となるのは私の理屈で言うと、国連の作業の時のみである。あとは個々の国が個々に、個別的自衛権の拡大の発動になるのだけれども、個別的自衛権をどこまでもどこまでも拡大して解釈したらきりのないことで、日本人は世界中どこにでもいるし、大小あっても日本の権益といわれるものは各国全部持っているし、その都度何かあった度に軍隊を派遣するという話になれば、世界の秩序も平和もなくなってしまう。だからメディアの皆さんもよく考えて報道してもらいたい。ということであえて今日申し上げた。海外で(日本の)人が殺されたらすぐ軍隊を派遣するということに結び付くというのは、非常にお粗末な、幼稚な議論だと思う。それから、参議院選挙でこのままでいくと、自公および自公に連なるであろうグループの人たちを考えると、結果として多数を取るのではないか。だからこのままではいけないと考えているが、先も言ったように、暮れの選挙も自民党は前回の選挙より票を増やしていない。同じか減らしている。それでも3分の2以上とったということだから、これはなんでだと。10%の国民の皆さんが棄権してしまった、というのが最大の直接的原因だが、なんで棄権することになってしまったかということを我々は考えなければならない。いずれにしても我々は自分たちの主張をきちんと国会で言えるだけの基礎的な議員グループは確保していきたい。
○日銀総裁人事について
Q.日銀総裁に必要な条件は。
A.内閣として自分の政策をやりやすいようにする人を選びたい、という気持ちは持って一向に構わない。ただ昨今の事を見てみると、日銀の客観的、中立的な形で金融政策をやっていくという観点から見ると、選ぶときはそういうことで選んだとしても、日銀はやはり直接政治的な意向にすべて囚われていては、財務省と同じだから、行政とは一歩違った立場で、客観的、中立的に、この意味は政治的中立ということではないが、そういう立場で金融経済を判断して、政策決定をするところだと思う。何でもかんでも内閣の言うとおりでは、日銀の本来期待されている役割はできないのではないか。そういう意味で、内閣が自分に近い人をというのは誰だってそう思うから、それはそれで結構だが、日銀総裁あるいは日銀幹部になる方には、そういう見識と気概を持ってもらいたい。そういう人になってほしい。
○記者会見について
Q.今後の会見については。また外国向けの発信は。
A.代表に就いた以上は定期的に会見を行う。それから、特に外国の、在住の日本人はもちろんだが、ほかの国の人にも我々の考え方をきちんと伝えたい。直接伝えないと、バイアスのかかった形で情報が流れると誤解のもとになるし、直接私の主張を聞いてもらえれば、賛否は別として、外国の方々は非常に論理的、合理的な思考をする人たちだから、意見そのものはきちんと理解してくれると思う。その意味でもネットやあらゆる機会において、英語でもわかるような形にしたい。
○党役員について
Q.党の役員について具体的な考えは。
A.今しがた代表に就任したばかりなので、特別考えていない。少人数なので全員野球になるだろう。国会もあることだし今日中に顔ぶれを決めたい。
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→生活の党:役員人事
http://www.seikatsu1.jp/activity/act0000007.html
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