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1月26日 東京新聞「核心」 :「日々担々」資料ブログ
日本人十人の犠牲が確認されたアルジェリア人質事件を受け、政府・与党は、邦人保護のため海外での武器使用基準を緩和するなどの自衛隊法改正や国家安全保障会議(日本版NSC)設置などを目指そうとしている。浮上している案は、自衛隊法改正を筆頭に、タカ派とされる安倍政権がもともと公約として実現をさせようとしていたものが多い。事件に「便乗」して世論を誘導しようという思惑も透けて見える。 (金杉貴雄)
◆非現実的
「海外の最前線で活躍する企業・邦人の安全を守るため、必要な対策に政府一丸で迅速に取り組んでほしい」。安倍晋三首相は二十五日、事件対策本部で、事件の検証と対応策の検討を指示した。
事件発生後、政府・与党から「課題」として真っ先に声が上がったのは「邦人保護、救出」をできるようにするという自衛隊法改正だ。
現在の自衛隊法では海外での災害、騒乱などの緊急事態の際、邦人を航空機や艦船での輸送はできるとしているが、陸上輸送の規定はない。陸上輸送を可能にし、そのために海外での武器使用制限を緩和する法改正を検討すべきだというのが、改正を求める代表的な意見だ。
しかし今回の事件では現行法に基づいて、政府専用機を首都アルジェに派遣した。安全性の確保や滑走路の状況などの条件がそろえば、事件現場近くのイナメナスの空港にも自衛隊機が行くことも可能だった。
武器使用基準を緩和しても、活動する武装勢力や現地の情報もないまま、自衛隊が事件現場近くの陸上で活動するのは非現実的だ。
このため「事件を契機に、これまで憲法との関係で禁じられてきた海外での武器使用を緩和するのが目的ではないか」との指摘も上がっている。
◆合議対応
NSC創設についても事件後、必要性を強調する声が上がっている。菅義偉官房長官は二十二日の記者会見で、「今日までの対応のなかでNSC設置は極めて大事だと思っている」と述べた。
NSCは、外交・安全保障政策の企画を官邸に一元化させることを狙いとした組織。第一次安倍政権でも設置を目指したが、実現していない。安倍首相は、事件前から仕切り直しを目指し、有識者を交え検討を始める考えだった。
だが、今回の事件との関連でいえば、官邸内部からも「危機管理は現在、首相、官房長官、危機管理監などの縦の命令系統で対処している。NSCのような合議体では、逆に機動的に対応できないのでは」(首相周辺)と疑問視する声もある。
◆焼け太り
事件では、情報収集力の不足が指摘されたため、防衛駐在官の増加を含め、在外公館の人員体制を強化すべきだとの意見もある。
だが自民党幹部からも「体制を十倍にしてもテロ事件を未然に察知、予防することは困難。事件のたびに役所は体制強化を主張し、焼け太りになるパターンだ」と懐疑的な見方もある。
安倍首相は二十二日のテレビ番組では、「事件を利用し(自衛隊法改正などの)法律を通そうとの考えは毛頭ない」と予防線を張るが、政府高官は「事件の検証では自衛隊法改正も含め、幅広く検討する」と、事件を追い風にしようという意欲を隠さない。
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