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2013/1/26 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
景気判断上方修正発表の裏で貿易赤字過去最高の7兆円の厳しい現実。悪の温床道路特定財源は復活、消費税軽減税率導入も大ウソ、生活保護は10%減、庶民はトコトンしぼり取られる悪政の再開だ
アベノミクスなんて言葉で国民の目先を変えておいて、そのスキに自公の暴政がすさまじい勢いで始まった。その象徴が、道路特定財源の復活や生活保護費の基準引き下げ、そして、軽減税率の導入先送りだ。
道路特定財源なんて、あまりのデタラメに頭がクラクラしてくる。さすがに自民党内からも「有権者に説明できない」という声が上がっていたが、当たり前だ。道路役人が財源を私物化し、好き放題に浪費し、利権と腐敗の温床になっていたことがバレて、09年に廃止されたのが道路特定財源だ。それをシレッと復活させるとは、国民をナメている。
身内からも反発が出たことで、自民党の野田毅税調会長は最後は「一般財源だ」と言わされていたが、こんなの口だけだ。与党が24日に決定した税制改正の大綱には「道路の維持管理・更新のための財源と位置づける」とハッキリ書いてある。
「使用目的が制限されている以上、どう言い訳しようが、実質的な特定財源ですよ。これは『国土強靭化計画』とセットの話で、自民党の参院選対策でもある。族議員が地元やゼネコンに利益誘導するために無駄な道路がどんどん造られていくのです。道路特定財源の復活が意味するのは、族議員の跋(ばつ)扈(こ)や政官財癒着、それによる利権政治の完全復活です。新しい道路を造るために重量税が上げられる。造れば維持管理の名目で道路料金も上がる。狭い日本で、これ以上、新しい道路を造ってどうするのか。完全に時代に逆行しています」(ジャーナリスト・横田一氏)
◆生活保護引き下げが与える重大影響
生活保護切り下げもとんでもない話だ。今後3年間かけて、生活保護の基準を10%切り下げるのだが、これぞ、冷酷な自民党悪政の正体という気がする。
稼いでいるお笑いタレントの親族がもらっていたからといって、生活保護受給者を「甘い」と決め付けたら、弱者全体が泣かされることになる。生活保護の基準が、すべての弱者ケアのベースになっているからだ。
慶大教授の金子勝氏(財政学)は、本紙連載コラムでこう指摘した。
〈生活保護費の基準引き下げに合わせて住民税の非課税基準や就学援助、“最低賃金”も下げられてしまう。これでは貧困の底が抜けてしまう〉
反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏も、25日付の毎日新聞で〈下がるのは「生活保護の人が受け取る金額」ではなく「国民生活の最低ライン」だ〉と訴えていたが、その通りなのである。しかし、自民党はそんなことは百も承知で、生活保護の基準を引き下げる。文字通り、貧困の底が抜けてしまうのだが、あざとい自民党は、そうした弱者切り捨て批判をかわすために富裕者増税を打ち出している。具体的には所得4000万円以上の最高税率を40%から45%に引き上げたり、相続税がかかる人の割合を増やす。しかし、その一方で孫への教育資金は1500万円まで非課税にするのだから、こっそり、抜け穴を用意したようなものだ。彼らの魂胆は弱者切り捨て、金持ち優遇。それしかない。そんな悪政が大手を振って始まったのである。
◆軽減税率導入も先送りで消費税を"凶行"
庶民イジメの極め付きは、消費税を来春、8%に引き上げる際、検討されていた軽減税率の適用を先送りしたことだろう。
その代わりに、低所得者に現金を配る「簡素な給付措置」を導入するというが、検討されている金額は「1人当たり1万円超」だ。ふざけんな、と言いたくなる。
軽減税率については、消費税を10%に引き上げた時に「導入を目指す」と曖昧な表現でお茶を濁したが、これは典型的な官僚用語。「導入しない」という意味だ。
今年から復興増税が始まり、年金保険料もアップした。子ども手当や扶養控除は減らされて、庶民の負担は増えるばかり。さらには円安でガソリン代や食料品などの生活必需品が高騰するし、そこへ消費税増税がドーンとのしかかってくる。
大和総研の試算によると、年収300万円の4人家族の場合、消費税10%になった際の負担増は年間およそ25万円。年収500万円世帯では33万円になる。年間1万円の「簡素な給付」じゃお話にならない。生活必需品の軽減税率は必須なのに、この政権はやらない。血も涙もないとはこのことだ。
◆イヤなで国も国民もヘタっていく
政権発足後、まだ1カ月だが、この政権の本質は分かった。大企業と金持ち優遇、庶民切り捨てということだ。意図的に円安を仕掛け、公共事業をばらまき、庶民からは搾り取るだけ搾り取る。こんな経済政策を続けたら、この国はどうなるのか。
ヤバイ兆候は貿易赤字に出ている。財務省の発表では2012年の貿易収支は6兆9273億円の赤字。過去最大に膨れ上がってしまった。ちょっと前までは貿易立国なんて胸を張っていたのがウソのような■凋(ちよう)■落(らく)なのだが、これは中国向けの輸出が減ったのと輸入価格が高騰したせいだ。原発が止まり、燃料代がかかるところにもってきて、円安が輸入総額増に拍車をかけた結果である。
それなのに、安倍は金融緩和でさらに円安にもっていこうとしている。燃料代はますますかさみ、それがあらゆるコストに跳ね返ってくる。嫌な円安の典型だ。貿易赤字は拡大し、国民生活はへたってしまう。
「円安でガソリン代が上がるだけではありませんよ。プラスチックも高騰し、100円ショップなんて成り立たなくなる。さらに食料自給率が低い日本は食べ物を輸入に頼っている。こちらの価格も跳ね上がります。給料が増えない中、日本人がやってこられたのは円高、デフレのおかげで生活必需品が安かったからです。これが高騰すれば、国民生活は成り立たなくなります。雇用すらままならないのに、金融緩和で、いきなり円安にもっていくのは順番を間違えているのです」(経済アナリスト・菊池英博氏)
この円安で恩恵を受けるのは一部の輸出企業だけだ。つまり、大企業対策の円安だ。その代わり、庶民はカツカツの生活を強いられ、貿易赤字は拡大し、国力はどんどん弱っていく。とんでもない亡国政権だが、安倍はお構いなし。それがアベノミクスの正体なのだ。
株高で浮かれていたら庶民はとんでもないことになる。暮らしはちっとも豊かにならず、むしり取られ、格差が拡大していくことになる。
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