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2013/1/26 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
謎の解散も「出たとこ勝負」が真相
毎日新聞が24〜25日の2回に分けて、藤村修前官房長官(63)の独占インタビューを掲載したが、その内容には驚いてしまう。何にって、民主党政権がナ〜ンにも考えていなかったことだ。
例えば、野田前首相が自爆解散を決めた昨年末の衆院選。負けると分かって解散したのは“謎”とされてきたが、藤村氏は、〈維新の選挙準備が整わないうちに解散するということだった〉とサラリ。判断した時期については〈昨年11月2日だ。首相公邸でエネルギー問題の閣僚懇談会をやって、岡田克也副総理と私が残って野田首相と話した〉と暴露した。当初、想定したのは12月9日投開票だったが、党首討論で解散を打ち出す案に合わせて修正し、16日投開票になったという。要するに、確固たる戦略は何もなく、出たとこ勝負だったわけだ。これじゃあ、落選議員は浮かばれないが、それ以上に、つい2カ月前まで政権中枢にいた前官房長官が少しも悪びれる様子もなく舞台裏をバラす国は世界でも例がないだろう。思いつきで解散を決めた野田前首相もバカだが、女房役も大バカだった。
外交評論家の天木直人氏はこう言う。
「本来は墓場まで持っていく話です。下野し、議員を落選した身とはいえ、政治家としての意識が希薄過ぎる。民主党は一時期、(生活代表の)小沢氏だけが不満分子のように報じられていたが、インタビューを読む限り、政権、党内ともにバラバラで体を成していなかったことがよく分かりました」
ちなみにインタビューの中では、自民党の麻生副総理が度々、藤村氏に解散を迫ったことが明かされている。なぜ、麻生が……と思ったら、「2人は日伯(ブラジル)議連で意気投合し、親しくなった間柄」(関係者)なのだそうだ。
「谷垣禎一・前自民党総裁のシリを叩き、主戦論をたきつけていたのが麻生副総理です。政権内で今、デカイ顔をしているのも『解散はオレが仕掛けた』と思っているからでしょう」(永田町事情通)
あの時期に、麻生と藤村が解散をめぐってやりとりしていたなんて、マンガだ。ますます、政治に絶望的になる話である。
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