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2013年01月24日 世川行介放浪日記
明日は、僕の引っ越しの日でもあるが、
小沢一郎の「生活の党」の結党大会も開催されるみたいだ。
小沢一郎が党を興して、世間の耳目を集めないのは、
おそらく、これが最初だろう。
これまで陽の当たる上り坂ばかりを歩いてきた小沢一郎にとっては、
きっと、忸怩たるものがあるに違いない。
しかし、これは、
人心の読み違い、戦術間違い、の結果であるので、
黙って受け入れるべきだ。
人間たまにはドジも踏むさ。
初めての惨敗に気落ちする心境もわかるが、
そんなものは、笑い飛ばして次に進む以外何があると言うのだ。
小沢一郎は、この20年間、
日本に、きちんとした「政策政党」をつくるべきだ。
と主張し続けてきた。
その主張は、「理念政党」しか存在したことのないこの国においては、画期的な提言で、
特に、東西冷戦構造崩壊後の世界では、政党は早晩そこに行かざるを得なかったから、
その主張の斬新さに、僕たちは声援を送り続けてきた。
しかし、
「陸山会事件」と呼ばれた裁判闘争が熾烈になってくるにつれ、
小沢一郎の政治家としての生命が危うくなってくるにつれ、
小沢一郎周辺は、「理念政党(=集団)化」し始めた。
小沢一郎の時代的意味を理解できないネットの「小沢信者」たちが、
一番低俗な「心情論」を書き散らし始め、
それと時を同じくして、これまたどうしようもない小沢系新人議員たちが、
威勢のいいだけの低級な小沢擁護論をぶち出し、
「小沢さんは優しい人だ」
とか、
「思いやりのある人だ」
とか、
およそ、小沢一郎の存在意義の本質とは無縁の事がらを一番重要みたいに語り出し、
政策政党主張に共感していた聡明な「隠れた小沢支持者」たちの眉をくもらせた。
僕の知る限り、
小沢一郎の「政策政党」主張を理解できていた小沢党議員は、
本当のところでは、小沢と長く連れ添ってきた東祥三だけであったような気がする。
たとえば、
検察批判をおこなった森ゆう子という参院議員の姿勢などは、
万年野党の理念政党の政府批判と寸分違わぬ姿でしかなかったが、
心情論に酔った「小沢信者」たちからは、絶大な拍手を得た。
だが、
これこそが、小沢党大敗急斜面への入り口であった。
僕には、その象徴的光景が、
「狂気のS」に主導された、「地下鉄電車内小沢ポスター行動」であった、と思える。
論理も連略も持たない心情派の愚行の象徴であった。
案の定、
小沢党は大敗した。
政治論理を持たない心情派議員たちはことごとく落選し、
彼や彼女たちを後押しした心情派「小沢信者」たちは、いま、言葉を失い、立ちすくんでいる。
これは、戯画である。
大笑いするしかないような戯画である。
小沢一郎が意気消沈するのもうなずける戯画である。
この期に及んで、まだ、「小沢一郎は元気だ!」など叫んでいる強がり心情派たちは、
世界観も戦略も持たずに心情だけで聖戦をとなえて無辜の兵を大勢殺した、
敗戦間際の帝国陸軍の青年将校たち、
彼らと同等の阿呆である。
敗けたのだ。
人心の読み違い、戦略の間違い、思い上がった自己正当化、それらによって、
ものの見事に、平成大衆から拒絶されたのだ。
それを素直に認めないリーダーたちは、もう、リーダー役を担う資格など、ない。
平野貞夫。
二見伸明。
大島楯臣。
伊藤 章。
僕のこの言葉だけは、記憶していてくれ。
そして、総大将の小沢一郎さん。
僕は、あなたに言いたい。
こんなものが何だ。
あなたの、
「膂力のない子分たちを何とか当選させてやりたい」という思いやりから取った戦略が、
裏目に出ただけのことではないか。
あなたが、自分を全て封印して、
無難と思われる戦略を取り、それを見透かされ、
「たとえ小沢党であろうとも、阿呆には入れない。
旗手は無罪を勝ち取った小沢一郎がなるべきだ」
と、あなたの「隠れた支持者」たちが、今回に限り、その戦略にそっぽを向いただけではないか。
数が減ったくらいが何だと言うのか。
小沢党が、「枯れ木も山の賑わい」の兆候を見せたから、
それだから、多くの「隠れた小沢支持者」たちは、
「小沢さん。それは違うだろう。
無能な子分を百人持つよりも、百人力の子分を一人持った方がましではないか」
直接会って言えないあなたに、票をもってそう意思表示しただけだ。
だから、
小沢一郎さん。
20年前に戻ればいいじゃないか。
この国は、20年前から一歩も前に進んでいない国なのだから、
いま、あなたが、20年前と同じく、
「この国には政策政党が必要だ。それを私が作る」
と言ったって、誰も古くさいなどと思わない。
そして、
田中角栄から受け継いだ、「民主主義は数だ」という論理を一旦棄てて、
4年間ほど、いっぽんどっこの政策小政党で、その存在意義を国民に見せればいいじゃないか。
小沢一郎さん。
あなたはご自分の家訓を大切に肌身離さず生きている、と人から聞いたことがある。
あなたもそうであるように、僕もまた、死んだ父親から口を酸っぱくして言われた。
「おい。
お前が、
全てが順調に行っていて、周り中が味方だ、とうぬぼれた時には、
お前を憎む敵が、どこかに隠れて牙を磨いている。
しかし、
お前が四面楚歌になって、周り中が敵だらけだ、と思った時は、
敵と同じ数の味方が、蔭でお前を応援しているものだ。
味方百人。敵百人。
人間は、驕(おご)らずくじけずだ。
これがうちの家訓だ。よく覚えておけ」
僕は、父が僕に残したこの言葉を、いま、あなたに言ってみたい気がする。
あなたは今、
乾坤一擲の勝負に敗れ、かつて体験したことのない少数政党に堕ち、
周り中敵だらけの状況と思っているかもしれない。
しかし、決してそうではない。
あなたの視界の埒外に、
あなたをじっと見つめ続け、
時にはあなたの不遇や勇み足を憂慮したりため息をつきながらも、
黙ってあなたに期待をかけてきた「隠れた小沢支持者」たちが、
あなたが想像するよりも、きっと、大勢いる。
だから、ここでくさってはいけない。
簡単なことなのだ。
あなたが、たった一言、
「自分の戦略ミスでこんな結果になって、申し訳ない」
と頭を下げれば、
その彼や彼女たちは、微笑んであなたの戦略ミスを許し、
一層の声援を送るはずだ。
小沢一郎さん。
がんばれ。
あなたがいたから、僕たちは、だらけきった平成政治に少しばかりでも期待することができた。
あなたの戦う姿があったから、僕たちもまた、日本的な桎梏に挑むことが出来た。
明日の党大会を機に、また、僕たちにそんなあなたの果敢な姿を見せてくれ。
生きている限り戦うことを宿命づけられた人間が、
この世には、確かに存在する。
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