★阿修羅♪ > 日本の事件31 > 561.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
加害者は語りうるか 「絶歌」出版を考える
http://www.asyura2.com/13/nihon31/msg/561.html
投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 22 日 23:06:50: tW6yLih8JvEfw
 

加害者は語りうるか 「絶歌」出版を考える
聞き手=編集委員・塩倉裕 聞き手=板垣麻衣子2015年6月22日20時49分
シェア
81
ツイート
17
ブックマーク
0
メール印刷
写真・図版
森達也さん
写真・図版
[PR]
 神戸市で1997年に起きた連続児童殺傷事件の加害男性(32)=事件当時14歳=が書いた手記『絶歌』の出版をめぐり、議論が起きている。加害者は語りうるのか、遺族感情にはいかに配慮すべきなのか。2人の識者に聞いた。

■森達也さん(映画監督・作家)

 事件の被害者遺族が「手記を出版されたくなかった」と感じるのは当然と思います。

 もし「自分が同じ立場に置かれたらどう思うか」と尋ねられたら、「その立場になってみないと分からない」と答えます。ただ、やはり「出版など許せない」と言うかもしれない、との思いはある。

 他方で、「出版をやめさせて本を回収すべきだ」という意見が強まる現状には違和感があります。発表された言論や表現を封殺してよいのか、という疑問があるからです。感情は大事な要素だと僕も思うので、ためらいはありますが、ここは「論理も大事なのではないか」と訴えたい。禁書や焚書(ふんしょ)を生みだす社会が個人に優しい社会であるとは、思えないからです。

 出版するなら遺族の了承を得るべきだったとの批判があります。確かに僕も、出版しますと伝えた方が良かったとは思う。ただ、「そうすべきだった」とは言いたくない。

 匿名でなく実名で書いてほしかったとの思いも抱きました。しかしこの点でも、「それが出版の条件だろう」という話には賛同しません。少年期の行為のせいで彼の生活基盤を奪うことは少年法の精神に反すると考えるからです。

 もし遺族からの事前了承を出版のための条件として社会ルールにするならば、加害者の経験や思いがブラックボックスに入ってしまう事態も起きえます。実際、今回の手記には発見もありました。少年院を退院したあと、受け入れて支えてくれた人々がたくさんいたという事実です。

 とはいえ、「意味のある本だから出版されるべきだ」と主張したいのではありません。「多くの人が納得できる意味づけがなければ出版されるべきではない」という空気が強まることの方が心配です。(聞き手=編集委員・塩倉裕)

     ◇

 もり・たつや 1956年生まれ。映像作品にオウム真理教のドキュメンタリー映画「A」など。著書『A3』は講談社ノンフィクション賞。明治大特任教授(ジャーナリズム論)。

     ◇

■諸澤英道さん(常磐大学教授)

 表現の自由が手厚く保護されている日本では、加害者が「書きたい放題」といっていいほどこの種の本を出してきました。無論、表現の自由は民主主義の大前提であり、加害者が書いたものだから規制すべきだということではありません。しかし、それにしても本書は問題点が多すぎます。

 過去の加害者の出版は、著者が実刑を受けたり、獄中にいたりする例がほとんどでしたが、本書の著者は少年法によって法的には犯罪者として扱われず、あくまで保護の対象として家裁の審判を受け、社会復帰しています。刑法でのサンクション(制裁)とはレベルがあまりに違い、世間が「罪を償っていない」と感じるのも無理はありません。

 内容的にも、被害者に対して謝罪をして理解してもらうという努力が感じられません。文学的な脚色が多く、事件と向き合っていくという真摯(しんし)さが伝わってこない。また、過去を清算して新しい人生を歩む覚悟があるなら、少年法で保護された延長線上で匿名のまま発信するのではなく、実名で出版すべきでした。

 犯罪を助長する表現こそありませんが、医療少年院での専門サポートチームや仮釈放後の手厚い支援などの様子が詳しく書かれており、犯罪者の処遇について世間に誤解を与える危険性があります。元少年に施されたのは、特異な事例における例外的な「特別扱い」です。ところが、それが逆に、潜在的に犯罪に憧れる人にとっては英雄的に映ってしまうかもしれません。

 18年間、遺族が求めていたのは彼が事件を心から反省し、成長し、面と向かって謝罪をすることでした。そうした努力を端折り、再び遺族の心を乱す罪作りな手段を選んでしまった。彼にはもう一度原点に立ち返り、遺族と向き合って欲しいと思います。(聞き手=板垣麻衣子)

     ◇

 もろさわ・ひでみち 1942年生まれ。専門は被害者学、刑法、少年法など。全国犯罪被害者の会などの顧問も務める。

シェア
81
ツイート
17
ブックマーク
0
メール印刷
この記事に関するニュース
加害者から遺族へ、8枚の手紙 神戸児童殺傷から18年(3/23)
(フロントランナー)玄秀盛さん 「僕らは、被害者とも加害者とも向き合ってきた」(3/21)
ストーカー被害、最多に 加害者の逮捕3割増 警察庁まとめ(3/19)
(インタビュー)被害者と加害者の対話 NPOつくり対話に取り組む弁護士・山田由紀子さん(3/6)
北海道の母・祖母殺害、高2少女を医療少年院送致 家裁(1/21)
http://www.asahi.com/articles/ASH6P7TT0H6PUCLV00D.html  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年6月23日 07:21:28 : wg3xgDFP2o
異常者が野放しになっているとおもうよ。

2. 2015年6月23日 11:53:03 : sHcLADhhLp
良いねえ。

少年時代に複数殺人をしてほぼ「無罪」放免。
その上「体験記」を出版すれば印税が入る。

こりゃあ、やめられませんね。
こういう輩を「救う」ために存在する弁護士もいるし
「心理学者」と称するものもいる。

しかし、被害者を救済する弁護士は
ほとんどいないに等しいし、
心理学者なぞさらに皆無だろう。

この国は狂ってるね。


3. 2015年6月24日 03:32:48 : AiChp2veWo
はい、狂ってます。

4. 2015年6月24日 07:45:44 : rxGR4R8HrI
悪魔教崇拝者による儀式殺人ではないのか? 
少年Aは単なる身代わりの犯人役に過ぎないのではないか?

絶歌
http://blog.goo.ne.jp/beingtt/e/4362247482dd8222c3ddeba34f94d63a
「少年A(酒鬼薔薇聖斗)」と竹中平蔵
http://ameblo.jp/usinawaretatoki/entry-12041879743.html


5. 2015年6月26日 19:00:11 : atuowgrUnM
クリームパンでもスニーカーでも、売れてます話題ですとテレビや雑誌で取り上げられたことでドッカーンと売れまくる国で、
ワイドショウや週刊誌は各社こぞって、けしからんけしからんって、フル稼働で宣伝しまくってますね。
おかげでよく売れてるようで。
こういうゲスい話は、あまり本屋に行かない、せいぜい話題書しか読まない層にウケますから、出版側にしてみれば、批判大歓迎、ワイドショウ様々

6. 2015年6月27日 11:42:42 : BLqL2LUvlg
謀略大国日本がこうやって謀略を隠すために冤罪をでっちあげてダマスゴミが
国民を洗脳するのだそうです。こちらのサイトに詳しい解説がありほぼ核心に
たどり着いているのではないでしょうか。

http://rapt-neo.com/?p=28080


7. 2015年7月04日 10:37:58 : e0tZWPhWF2
2015年7月4日(土)

主張
「刑事司法改革」
新たな人権侵害を広げる危険
ツイート

 国会で刑事訴訟法等の「改正」案が審議されています。法案は、取り調べの録音・録画(可視化)のわずかな導入と引き換えに、警察・検察に盗聴捜査の拡大と、他人をえん罪に引き込む危険のある「司法取引」の権限を与えるものです。法曹界、刑事法学者、諸団体の反対運動が広がり、審議でも重大な問題が明らかになっています。日本共産党は政府に法案の撤回・廃案を求めます。

盗聴拡大と司法取引導入
 日本は死刑再審無罪4事件や氷見(ひみ)事件、志布志(しぶし)事件、厚労省元局長事件、足利事件、布川(ふかわ)事件など、えん罪がひん発しています。最大の問題は、被疑者・被告人に対する密室での自白強要を中心とした捜査と供述調書を偏重する裁判にあります。日本共産党は自白強要の温床=代用監獄制度の廃止、取り調べの全過程の録音・録画、弁護人が取り調べに立ち会う権利の保障、証拠の全面開示など改革を求めてきました。国連自由権規約委員会も日本政府に繰り返し、改善勧告を出しています。

 しかし法案は、改革に背を向けた重大な問題を持っています。

 第一は、盗聴捜査(通信傍受)を飛躍的に拡大することです。大体、盗聴捜査は通信の秘密、令状主義を侵す違憲立法です。法案は盗聴対象を犯罪集団の組織犯罪に限定していたものを、傷害・窃盗・強盗・詐欺・恐喝などに拡大しており、盗聴が一般的な捜査手段になりかねません。通信管理者の立会人を排除し、通信管理者に命じて全ての通信を暗号化し警察のコンピューターに伝送させ、暗号を復元して盗聴できるようにします。

 衆院法務委員会で日本共産党の清水忠史議員は、現行法の下でも、一つの事件で携帯電話を2721回盗聴し、すべて犯罪と無関係であった事実を告発しています。ある容疑者の携帯電話、電子メールなどが盗聴対象となると、犯罪と無関係の通信が警察に「盗み聴き・盗み見」され、プライバシー侵害がさらに大規模となることは明白です。

 第二の問題は、警察官、検察官が被疑者と協議し、「他人の犯罪事実」を供述することと引き換えに、自分の犯罪について不起訴や軽い罪での起訴など、便宜をはかってもらう「司法取引」制度導入です。被疑者・被告人のウソの供述を証拠に、犯罪と無関係の他人がえん罪で引っ張られた事件が少なからず起きており、共犯者の供述を「司法取引」で利用すると、えん罪の危険はいっそう高まります。

 第三の問題は、取り調べの録音・録画が、疑問の多い制度設計となっていることです。取り調べの録音・録画の対象事件は、裁判員裁判で扱う事件と検察独自事件で、刑事裁判全体の2%にすぎず、録音・録画していると被疑者が十分な供述をしないと捜査官が判断した場合など広く除外できます。

 しかも、自白した時の録音・録画を出せば、脅したりすかしたりする途中の過程を隠しても任意の自白の証明になるというのです。こんな制度では捜査側の自白強要が続くことは明らかです。

戦争法案の野望の一環
 盗聴拡大、「司法取引」など、この法案は、安倍内閣の戦争法案の野望と結んだ治安強化策の一環です。新たな人権侵害を広げ、えん罪防止に逆行する法案反対の運動を強め、廃案に追い込みましょう。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-04/2015070401_05_1.html?_tptb=032


8. 2015年7月04日 11:50:35 : jPycZr6gdA
事件というものは被害者・加害者側両面から見ないとわからないよ。
被害者側からの手記だってどこまで真実かわわからない一方的なものであることには変わらない。

9. 2015年7月04日 15:33:43 : Ns4lmygKjc
>森達也「出版するなら遺族の了承を得るべきだった・・・僕も伝えた方が良かったとは思う。ただ、「そうすべきだった」とは言いたくない。」

 この言葉は無責任ないい訳。 自分でも同様なことを儲け仕事としてやったからには出版社を責められないってことだ。 非人間的行為の暴露で興味を引きつけ金儲けを企むなんて最も忌み嫌われてしかるべきだ。
 出版した太田出版、仲介したという見城徹は金儲けだけが生きがいという人でなしだ。 なかでも見城徹が汚い。


10. 2015年7月11日 02:55:34 : AiChp2veWo
絶歌〜っ?、なんじゃそりゃ。題名からして臭すぎや。なに気取ってるんやあほかいな。真犯かゴードか知らんが、センス無さすぎあまりにも臭すぎ。真犯なら生きて屁こき本書いとるなよ。真犯ならさっさと獄門にいけ。読むやつもっとくさい。ところで見城って日本人ですか。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 日本の事件31掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
日本の事件31掲示板  
次へ