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大阪府警の警察官から職務質問を受けた際に暴行されて重傷を負ったとして、同府高槻市の無職男性(57)が府に約250万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。古谷恭一郎裁判長は「警察官が男性を投げ倒し、全体重をかけてのしかかる故意の暴行をした」と認定。府に約135万円の支払いを命じた。
府警は「男性の方が暴行した」と主張し、当時男性を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕したが、古谷裁判長は男性が暴行した事実はなく、現場にいた警察官の証言は信用できないと指摘。「虚偽の捜査書類を作成し、法廷でも事実と異なる供述をした。あってはならない」と厳しく非難した。
判決によると、男性は2010年11月の夜、高槻市内の路上で、回収したアルミ缶を載せて自転車で走行中、パトロール中の高槻署地域課の男性巡査部長と男性巡査から停止を求められた。止まらなかったため、巡査のバイクに幅寄せされて転倒し、立ち上がったところを巡査部長に両肩をつかまれて投げ倒され、上からのしかかられた。男性は右膝の骨や肋骨(ろっこつ)を折り、3カ月半入院した。
府警は「巡査部長が取り押さえようとして一緒に転倒した際のけが」と主張し、医師の鑑定書を提出。判決は男性が求めた別の医師による鑑定を基に、男性が負傷したのは警察官の暴行によるものと認定した。
府警の大村喜一(よしかず)監察室長は「主張が認められず、遺憾。判決を精査し対応する」とコメントした。【堀江拓哉】
http://mainichi.jp/shimen/news/20141129ddm041040082000c.html
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