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これは怖い!尾行も身辺調査もお手の物 20代美女をつけまわし ストーカー犯は公安のエリート警部だった
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39555
2014年06月17日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
■突然、「キレイですね」
「県警内部ではいま頭を抱えています。近年、警察全体でストーカー事案に力をいれてきた。実際、県警でも4月から子ども女性安全対策課内にストーカーなどの対応を目的とした『人身安全対処係』という新部署を設置したばかりなんです。その矢先に起きた、前代未聞の不祥事です」
愛知県警幹部は苦々しい顔で語る。それもそのはず、県警現役警部の高井浩次(45歳・仮名)のストーカー行為が発覚したのだ。
高井がつけまわしたのはまったく面識のない20代の女性会社員。1年ほど前から名古屋駅周辺でたびたび女性を見かけるうちに、高井は一方的に好意を抱くようになる。そして思い余った高井は、女性にアプローチを始めたのだ。
駅構内で待ち伏せし、突然「キレイですね」と女性に声をかけたり、メッセージを書いたメモを無理やり渡そうとしたりした。だが、女性のほうには当然、高井への好意はなく、気味が悪いと思っただけだった。女性は今年3月、「男につきまとわれている」と同県警中村署に相談した。
これを受け、捜査員は名古屋駅構内で張り込みを始める。会社からの帰路、女性がいつも乗り換えのために通るコンコースを歩いていると、高井が姿を現した。おもむろに女性に近づく高井。それに気付き、すかさず捜査員に目配せをする女性―。
高井が何かを話しかけようとしたその瞬間、捜査員が彼の前に立ちふさがった。
「警察です。ちょっとご同行願えますか」
最初驚いた顔を見せた高井だったが、やがて諦めたように、素直に従った。
「任意で事情聴取をしたんですが、身許を確認して捜査員は仰天したそうです。同じ愛知県警の同僚で、しかも公安警察出身のエリート警部だったからです」(前出の県警幹部)
公安出身――一般人にも身近な交番の警察官や、ドラマでおなじみの捜査一課刑事などと違って、その存在が謎のヴェールに包まれている公安警察。一体どんな捜査をする集団なのか、元公安捜査員が解説する。
「危険人物や組織を監視し、その動向を把握することが主な仕事です。名目は『公共の安全』を守るため。比較的優秀な人材が集められる傾向にあると言われている。共産党、極左、労組、右翼などを捜査対象としています。外事課ではほかに外国人スパイやテロを扱っています」
'91年に愛知県警に採用された高井は、30代半ばという若さで警部に昇任。県警職員の半分を高卒が占めるなか、高井は名古屋大学出身のエリートでもある。警察庁への出向を経て'08年には公安一課課長補佐にまで出世した。
しかし、'11年に、いまの役職である施設課課長補佐に異動することになる。
「公安刑事にとっては、『外された』と思っても仕方がない人事。施設課にいる間に精神的に病んだという噂もあります」(県警関係者)
ジャーナリストの大谷昭宏氏は言う。
「もちろん施設課課長補佐は悪い役職ではないのですが、警察官ではなく一般の会社員でも務まる仕事だとは言えます。それで、不満を溜め込んでいったのかもしれない。
だからといって業務と私生活をごっちゃにして、人の秘密を覗くことが許されるわけではない。今回の事件は、公安警察特有の『捜査対象には秘密裡に何をしてもかまわない』という感覚を、一般社会にも持ち込んでしまったのではないか。このような悪質なケースはきちんと対処すべきなのに、結局は逮捕しないで書類送検で済ませるのでしょう。そういった姿勢が公安をつけあがらせるんです」
■公安はストーカーと同じ
公安は尾行や身辺調査など潜行捜査のプロフェッショナルだ。鍛えた技術を使えば、ストーキングなどお手の物とも言える。『日本の公安警察』などの著書があるジャーナリストの青木理氏は次のように語る。
「左翼やカルト団体などを監視するとき、公安はまず協力者という名のスパイをつくるのが常套手段です。そのための方法はいろいろあるのですが、『基礎調査』から始めるのが普通。仕事は何で、交友状況がどうで、男女関係や酒癖、借金の状況などを調べ上げる。自宅前を張って尾行したり、住民票などを入手して徹底的に調査します。
言うなれば、公安の仕事は基本的にストーカーと同じ。今回のケースでも同じことをしている恐れはあり、もし職務権限を使っていれば、問題の根は深いと思います」
女性のことを気に入っていた高井は調査の基本中の基本、尾行をしてまずは住所をつきとめたはずだ。そして次に行うのは張り込みである。家族と同居しているのか。恋人はいるのか、毎日の出勤、帰宅時刻はどれくらいなのか……。
「施設課は内勤なので、日中の張り込みはできないでしょうが、出勤前の早朝に彼女の家に立ち寄っていた可能性は十分にある」(前出・県警関係者)
さらに不気味なのは、捜査員がその気になれば、住民票や戸籍などの公的資料も入手できることだ。もちろん捜査目的以外でそれらを取得するのは職権の乱用だが、元公安刑事として役所に顔の利く高井にとっては、より容易なことだったに違いない。それによって女性の来歴や家族構成などは、完全に丸裸になる。
それ以外にも、まだ高井にできることがある。
「たとえば銀行口座の取引情報や携帯電話の発着信記録の入手。厳密には捜査令状がないとできないんですが、強制力のない『捜査関係事項照会書』というものがある。これはあくまで任意の照会なんですが、日本の企業はお上に弱いので、断らない。公安の場合、もっと裏ルートで手に入れているフシもあります」(前出・青木氏)
もちろんカード会社の利用明細も、同じように入手可能だ。高井がその気になれば、彼女の年収はもちろん、毎月何にいくら使って、どこで買い物をしているかまで、知ることができる。
高井が今回、どこまでそういった「元公安刑事」の経験と特権を使ったのかは、定かではない。恐いのは、今後書類送検された高井が素直に罪を認めた場合、起訴されて公開の裁判で裁かれる可能性はほぼないことだ。つまり、高井が実際に何をやったかは、永遠に闇に葬られることになる。
公安の捜査手法をストーカーに悪用されたら、女性としてはたまったものではない。愛知県警は、高井の「犯行様態」をすべて明らかにするべきだろう。
「週刊現代」2014年6月14日号より
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