７日午後、川崎市川崎区の横浜地検川崎支部で、弁護士と接見中だった同市多摩区宿河原、無職、杉本裕太容疑者（２０）＝強盗や集団強姦などの容疑で逮捕＝が逃走した。神奈川県警は警察犬のほか、パトカーなどの車両約８５０台、ヘリコプター２機、船舶２隻を投入して周辺を捜索。警視庁にも応援を要請して行方を追っている。

　杉本容疑者は身長約１６７センチ、体重約６４キロで、逃走時は白色トレーナーに紺色のスエット、靴下姿で靴は履いていなかった。午後６時ごろ、同支部近くの民家の庭でよく似た白色トレーナーが見つかり、県警で確認している。

　県警によると、杉本容疑者は７日午前に送検され、午後１時４５分ごろ、同支部６階の取調室で手錠を外して弁護士と接見。途中でトイレに行き、腰縄を再び締めた後の午後２時１５分ごろ「腰縄が緩くなった」と訴え、５０代の男性巡査部長が背後に回った瞬間、腰縄を下ろして未施錠のドアから階段を駆け下り逃走した。

　この直前、検察事務官が取調室を出たため、室内には杉本容疑者ら３人だけだった。腰縄の確認時、杉本容疑者はドアから約３・３メートルの位置に立っていた。杉本容疑者は同支部１階から目の前の道路を赤信号を無視して突っ切り、多摩川方面に逃走。男性巡査部長は、道路を走ってきたトラックに阻まれて見失い、１１０番通報した。

　杉本容疑者は逮捕容疑について、現金を奪ったことは認めているが、強姦は認めていないという。

　横浜地検の中村周司次席検事は「誠に遺憾。状況などの公表は差し控えたい」と話した。
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140107-OYT1T00807.htm
川崎で逃走の強姦容疑男、腰縄ずり下ろし裸足で

　７日午後２時１５分頃、川崎市川崎区宮前町の横浜地検川崎支部から、集団強姦容疑などで逮捕された男が、弁護士との接見中に腰縄を外して逃走した。

　神奈川県警と同地検が行方を追っている。

　男は逮捕監禁と集団強姦、強盗容疑で６日に逮捕された同市多摩区宿河原、無職杉本裕太容疑者（２０）。

　県警の発表によると、杉本容疑者は２日未明、別の男と共謀し、川崎市内の路上で２０歳代の女性会社員を車内に連れ込んで暴行を加え、現金１５万円を奪った疑い。７日午前に同支部に送検され、午後１時４５分頃から弁護士と接見していた。

　接見は同支部６階の取調室で行われ、検察事務官と県警留置管理課の巡査部長が立ち会った。杉本容疑者は手錠はしておらず、逃走防止用の腰縄を巻かれていた。事務官が手続きのため席を離れた直後、杉本容疑者が「腰縄が緩んでいる」と申し出たため、巡査部長が杉本容疑者を立たせて確認中、腰縄を足元までずり下ろしてドアから逃走。階段で１階まで駆け降り、正面玄関を出て多摩川方面に走り去ったという。

　同支部には接見室がなく、代用していた取調室のドアは施錠されていなかった。

　杉本容疑者は身長１メートル６７。履いていたサンダルは同支部に残っていた。午後６時５分頃、同支部から約１００メートル離れた民家の庭から、着衣とみられる白いトレーナーが発見された。

　県警留置管理課の稲葉敏幸課長は「容疑者の確保に全力を尽くすと共に、再発防止に努める」と話し、横浜地検の中村周司次席検事は「庁舎内から容疑者が逃走したことは誠に遺憾」とコメントした。

　現場はＪＲ川崎駅から約１キロの市中心部。小学１年の長男が近くの小学校に通う会社員女性（４０）は、「学校から夕方、容疑者の逃走を知らせるメールが来たので仕事を放り出して息子を迎えに来た。とても怖い」と不安そうな表情だった。

（2014年1月8日00時30分 読売新聞）
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140109-OYT1T00652.htm
逃走４７時間、車と携帯入手か…杉本容疑者逮捕

逃走４７時間、杉本容疑者を逮捕

　集団強姦ごうかんなどの容疑で逮捕された無職杉本裕太容疑者（２０）が、横浜地検川崎支部から逃走した事件で、神奈川県警は９日午後、横浜市泉区和泉町の公園近くで杉本容疑者を発見し、同容疑で逮捕した。

　杉本容疑者は７日午後、同支部で弁護士と接見した際に腰縄を外して逃げたが、県警は９日も４０００人態勢で捜索し、逃走から約４７時間後に身柄を確保した。

　捜査関係者によると、杉本容疑者の友人らから聞き取りを進めるなかで、杉本容疑者が逃走中、車と携帯電話を入手した疑いが浮上。９日午前、泉区や瀬谷区がある横浜市西部で、この車を発見し、周辺に緊急配備を敷くなどして行方を追っていた。同公園近くに１人でいた杉本容疑者に捜査員が名前を確認すると本人と認め、午後０時５６分に逮捕した。県警は杉本容疑者を同支部に移送し、逃走経路などについて調べる方針。

（2014年1月9日16時55分 読売新聞）
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140109-OYT1T01586.htm?from=popin
逃走容疑者の居場所、借りた携帯の電波で特定

　横浜地検川崎支部から逃走し、９日午後に集団強姦ごうかんなどの容疑で改めて逮捕された無職杉本裕太容疑者（２０）が、複数の友人に手助けさせ、神奈川県内を転々としていたことが、捜査関係者への取材で分かった。

　川崎市多摩区の友人宅に潜伏していたほか、車で移動していたことも判明。しかし、大規模な捜査網をかいくぐった杉本容疑者の居場所を警察に知らせたのは、友人から借りた携帯電話の微弱電波だった。

　友人の携帯電話を使い、車で移動している――。神奈川県警が交友関係からその情報をつかんだのは、逃走翌日の８日。杉本容疑者は自宅がある川崎市の高校を中退しており、中学時代の親しい友人らに接触を図るとみてマークしていた。

　捜査関係者によると、杉本容疑者は７日午後、川崎市川崎区の地検支部から逃げ出した直後、たまたま通りかかった知人のスクーターに乗り、同市多摩区の友人宅に向かった。ここで着替え、その日のうちに再び移動。友人の車を使ったりしながら、横須賀市など神奈川県内を逃げ続けたとみられる。

　県警は８日夜から、友人が所有する車のナンバーや、杉本容疑者に貸した携帯電話の番号を次々と割り出した。そして９日午前、携帯電話の微弱電波を捉えた。発信場所は横浜市泉区だった。

　捜査員が大量投入され、２キロほど離れた同市瀬谷区ではマークしていた車が発見された。車内には杉本容疑者の友人２人が乗っていた。県警は杉本容疑者の逃亡に関与した疑いがあるとみて、事情を聞いている。

　泉区和泉町に入った捜査員は、東海道新幹線の線路南側に広がる雑木林で捜索を始めた。近くを流れる幅３メートルの和泉川の河原に、小さな洞穴があった。調べようとしたとき、背後に気配を感じた。振り向くと、杉本容疑者が立っていた。午後０時４７分だった。

　捜査員との間は数メートル。しかし、杉本容疑者は観念しなかった。捜査員が近づくと、突然逃げ出し、和泉川に入って上流に向かった。川の中を約２０メートル走った。

　別の捜査員が先回りしていた。挟み撃ちの形で取り押さえられた。「もう逃げません、もう逃げません」「疲れました」。冷たい川の中で杉本容疑者は震えていた。「杉本だな」と問うと、黙ってうなずいた。灰色ジャンパーに茶色のズボン。はだしだった。

（2014年1月10日08時19分 読売新聞）
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140110-OYT1T00203.htm?from=popin
逃走男囲む百人超す捜査員「刑事ドラマのよう」

　集団強姦ごうかんなどの容疑で逮捕され、横浜地検川崎支部（川崎市川崎区）から逃走した無職杉本裕太容疑者（２０）が９日昼、２日ぶりに逮捕され、市民に安堵あんどが広がった。
ただ、これまで外出を控えていた人も多く、「なぜ逃げられたのか」「もっと早く見つけられなかったのか」と容疑者の監視態勢や捜査に対する不満の声も上がった。

　「刑事ドラマのようだった」。杉本容疑者が逮捕された現場近くに住む主婦（３５）は、続々と捜査員が集まってきた様子をこう振り返った。

　午後１時前、自宅２階の台所でパンを焼いていたところ、外から話し声が聞こえてきた。「ここら辺だ」。窓を開けて外を見ると、サイレンを鳴らした数台のパトカーが自宅前の道路に滑り込んできた。上空には数台のヘリコプターが旋回していた。

　玄関を出ると、制服、私服の警察官十数人が厳しい表情で雑木林に入っていった。

　その後もパトカーが続々と到着。主婦は「ゆうに１００人を超える捜査員が次から次に駆け込んで行きました」と話す。

　現場近くに住む男性（７２）は警察官２人が「そっちじゃない」「川の方に逃げたぞ」と声を掛け合うのを聞いた。現場周辺は閑静な住宅街。林の脇には東海道新幹線が通り、近くには幼稚園や公園などがある。

　杉本容疑者がパトカーに乗せられる場面を目撃した別の主婦（６０）は「事件は知っていたが、川崎は遠いので人ごとのように思っていた。こんな近くに潜んでいたと思うと本当にゾッとする」と声を震わせていた。

（2014年1月10日09時53分 読売新聞）
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http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20140109-OYT8T01531.htm?from=popin
住民ら「捕まって安心」…逃走の容疑者逮捕

　集団強姦(ごうかん)などの容疑で逮捕され、横浜地検川崎支部（川崎市川崎区）から逃走した無職杉本裕太容疑者（２０）が９日昼、２日ぶりに逮捕され、市民に安堵(あんど)が広がった。ただ、これまで外出を控えていた人も多く、「なぜ逃げられたのか」「もっと早く見つけられなかったのか」と容疑者の監視態勢や捜査に対する不満の声も上がった。

　杉本容疑者は午後０時５６分、横浜市泉区和泉町の河川敷で逮捕された。その後、移送された横浜地検川崎支部は、大勢の報道陣や集まったやじ馬でごった返した。

　午後２時１６分、パトカーが到着。杉本容疑者は灰色のシャツに灰色のジャンパーを着て、茶色のズボン姿。髪の毛はボサボサで、捜査員に両脇を抱えられ、うつむいて庁舎に入った。

　川崎市川崎区の主婦（７６）は「子供たちが自由に登校できなかったり、遊べなかったりして、かわいそうだった。捕まって本当によかった」と喜んだ。横浜地検川崎支部近くの会社に勤める東京都多摩市の会社員男性（５０）は「逃走中は仕事に集中できない部分もあったが、捕まって安心した」とホッとしていた。

　一方、４歳の長男と２歳の長女を持つ同区の主婦（２６）は「子供を外で遊ばせられなかった。容疑者が逃げられないようなやり方にしてほしい」とうんざりした様子。同区の女性（７２）は「取り調べ中に簡単に逃げられる態勢でいいのか。こんなことが二度と起きないよう、警察や検察は反省してほしい」と訴えた。

　川崎市教育委員会には午後１時５分頃、県警本部から「横浜市泉区で被疑者の身柄を確保した」との連絡が入り、小・中学校など全市立校１７２校にメールで配信した。

　指導課は「明日から平常通りの活動に戻れる」としている。

◇地検次席検事が謝罪

　横浜地検の中村周司次席検事は「近隣住民や国民の皆様に多大な迷惑とご心配をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪。地検内部で事実関係を調査し、杉本容疑者の逃走を許した原因の解明を進める考えを示した。

　地検川崎支部には接見室がなく、杉本容疑者は逃走防止措置が施されていない取調室で弁護士と接見中に逃走した。

　地検は再発防止に向け、監視人員を増やすことを検討するほか、同支部内に接見室を新設する方向で、法務省と協議を進めていることも明らかにした。

◇１００人超す捜査員、林に

　「刑事ドラマのようだった」。杉本容疑者が逮捕された現場近くに住む主婦（３５）は、続々と捜査員が集まってきた様子をこう振り返った。

　午後１時前、自宅２階の台所でパンを焼いていたところ、外から話し声が聞こえてきた。「ここら辺だ」。窓を開けて外を見ると、サイレンを鳴らした数台のパトカーが自宅前の道路に滑り込んできた。上空には数台のヘリコプターが旋回していた。

　玄関を出ると、制服、私服の警察官十数人が厳しい表情で雑木林に入っていった。

　その後もパトカーが続々と到着。主婦は「ゆうに１００人を超える捜査員が次から次に駆け込んで行きました」と話す。

　現場近くに住む男性（７２）は警察官２人が「そっちじゃない」「川の方に逃げたぞ」と声を掛け合うのを聞いた。現場周辺は閑静な住宅街。林の脇には東海道新幹線が通り、近くには幼稚園や公園などがある。

　杉本容疑者がパトカーに乗せられる場面を目撃した別の主婦（６０）は「事件は知っていたが、川崎は遠いので人ごとのように思っていた。こんな近くに潜んでいたと思うと本当にゾッとする」と声を震わせていた。

（2014年1月10日 読売新聞）
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http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20140111-OHT1T00065.htm
杉本容疑者「女性に謝りたくて逃走」と供述

　横浜地検川崎支部の逃走事件で、集団強姦などの疑いで逮捕された杉本裕太容疑者（２０）が「被害女性に謝りたくて逃げた」と動機を供述していることが１１日、神奈川県警への取材で分かった。集団強姦容疑を否認しており、県警は逮捕の不満から逃走した可能性もあるとみている。

　杉本容疑者が逃走中に複数回着替え、横須賀市の山中に潜伏した可能性も浮上。横須賀市までの移動手段や経路は不明で、県警は逃走を手助けした友人らとの接触や詳しい足取りを調べる。

　県警によると、７日に地検支部から逃走後、川崎市多摩区の同級生宅に移動し「黒い上下のジャージーに着替えた」と供述。９日午後の確保時には灰色のジャンパー、茶色のズボンをはいており、ほかの友人らに接触して再度着替えた疑いがある。同級生宅は７日中に出て「横須賀市方面の山の中に入った」と説明。横須賀市内には９日午前までいたとみられる。

　逃走の動機については「自分では会ってもらえないから、妻に連絡を取り、被害女性に謝ってもらおうと思った」などと話しているという。

　杉本容疑者は６日、女性に対する集団強姦と強盗、逮捕監禁容疑で別の男とともに逮捕。７日午後、地検支部から逃走、９日に横浜市泉区で約４７時間ぶりに確保された。強姦については逃走前から否認していたという。
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http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20140110-OHT1T00133.htm?from=related
犯人隠避容疑で同級生捜査へ　杉本容疑者「申し訳ない」

　横浜地検川崎支部の逃走事件で、集団強姦などの疑いで逮捕された杉本裕太容疑者（２０）が、逃走現場から約４０キロ離れた神奈川県横須賀市などに立ち寄っていたことが１０日、神奈川県警への取材で分かった。

　杉本容疑者は逃走について「申し訳ない」と話しているという。

　県警によると、杉本容疑者は７日午後に逃走した３、４分後、地検支部から数百メートル先で偶然通りがかった顔見知りの男性のスクーターで移動。「助けてくれ」と頼み、男性と運転を代わって川崎市多摩区の同級生宅に立ち寄り、衣服を着替えた。携帯電話も借り、約４０キロ離れた横須賀市まで移動した。

　捜査関係者によると、スクーターで２人乗りしている様子は地検支部周辺にある複数の防犯カメラに写っていた。男性は県警に「事件は知らなかった」と説明している。

　９日未明には、この同級生ら２人に同市に車で迎えに来るよう連絡。ドライブスルーのファストフード店やガソリンスタンドに立ち寄った後、同日午前、県警に発見された横浜市泉区に隣接する瀬谷区で２人と別れた。２人は「逃げるのはやめろ」と出頭を促したが、聞かなかったという。

　県警は車で送ったり、携帯電話を貸したりした行為が犯人隠避容疑に当たる可能性もあるとみて、杉本容疑者の逮捕容疑を優先して裏付け、起訴の見通しが立った時点で同級生らを本格的に取り調べる。他の知人や親族への接触も調べている。

　杉本容疑者は「関係ない人が調べを受けることになって申し訳ない」と供述。泉区には土地勘がないが、川崎市多摩区には「警察官がいっぱいいるので逃げた。当てもなく歩いていた」とも説明。逃走前には強姦への関与を否定しており、逮捕の不満が逃走の動機となった可能性もある。

　杉本容疑者は２０１１年にも、別の傷害事件で警察官が自宅を訪れた際、２階の窓から逃走を図っていたことも分かった。この時は窓から落ちて足を骨折、３日後に県警に出頭した。