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サイモン・ヴィゼンタール・センターがやってきた。東京に。
阿修羅で時折投稿しておられる西岡昌紀氏の記憶には新しいか古いか存ぜぬが、彼らが首をもたげクレームをつけてくるとやっかいな結果が待っているのである。
そう。西岡氏が文春系雑誌『マルコ・ポーロ』にて展開したホロコースト否定論をめぐり、サイモン・ヴィゼンタール・センターは強硬な抗議をおこない、スポンサーなどにも政治的圧力をかけて廃刊にまで追い込んでしまったのだった。現在ではイランの元首が大手をふって諳んじることのできる陰謀論も当時はあまりのタブーだったのでいたしかたないという風潮が芽生えた。
そのとき、西岡氏は一体どんな反駁をしたのか私は知らない。しかし、そのとき我々は日本語というバリヤーを超えて他国の報道のありかたに首を突っ込んでくるユダヤ系団体の力を思い知らされたのだった。
それからSWCはどれくらいの頻度で日本国内の問題に介入してきたのかは知らない。数年前に自称ジャーナリストのリチャード・コシミズがやはりホロコースト否定を論じていることで、公演会場に圧力をかけてコシミズの活動を妨害しようとしたことがある。結局、コシミズには馬の耳に念仏であり、マルコポーロを潰したSWCでさえそれ以上はなにもできないまま終わった。
そして、今度はユダヤ人問題ではないが、最近話題の在特会が在日外国人(主にコリアン)相手に繰り広げる批判運動がレイシズムだとして警告する発言を行ったのだ。
西岡氏やコシミズと違い、在特会の代表・桜井誠は即効、カウンターを取りなんとSWC本部ではなく日本国内のイスラエル大使館へ向けて抗議の反駁文を送付した。SWCはイスラエルの組織とは違うが、ユダヤ人問題をめぐり国際的な機動力を持っているのだからユダヤの国家がその上位ヒエラルキーだという認識らしい。
下にあるのは桜井による抗議文の全文。私はSWCと公開討論ということで特派員協会か中立メディア上で書簡を交わせばよかったと思うのだが、まあやらないよりはマシでしょう。桜井という人格、在特会という団体の正しさが文面から伝わってくる。おそらくSWCもしくはイスラエルからのリアクションはないだろうが、これを形にするとしないとでは大きく異なる。桜井の本物ぶりはユダヤ相手にもなんら気後れすることなく炸裂する。コシミズやN岡氏(今更イニシャルかよ・・・・)は見習うべきであろう。
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平成25年11月14日
駐日イスラエル大使館
特命全権大使
ルート・カハノフ閣下
在日特権を許さない市民の会
会長 桜井誠
サイモン・ウィーゼンタール・センター副所長講演に関する抗議文
サイモン・ウィーゼンタール・センターのエイブラハム・クーパー副所長が6日、日本外国特派員協会で講演し、当会の実例を挙げ「市民社会が政府と協力してこうしたサイトへの監視を強める必要性を強調した」と報じられました。その事実に対し、当会では下記のとおり抗議いたします。
記
1.在日特権を許さない市民の会(以下、当会)は、日本在住の特定の外国人に対して行われている各種優遇制度(いわゆる「在日特権」)を廃止すべく活動している市民団体であり、その会員数は全国で約1万3,000人を数えている。
2.新聞報道等では「在日朝鮮人排斥を掲げる」などとされるが、まったくの事実誤認である。当会の活動は、あくまで在日特権の廃止であり、合法的かつ友好的にわが国に居留する外国人に対する排斥は行っていない。もし、新聞報道等でこのような思い込みをされたのであれば、極めて遺憾であり、かかる報道を行う報道各社への法的措置をとることも検討する。
3.だが、それを踏まえて貴国が当会を在日外国人排斥団体ととらえるなら、当会と支持者らは貴国に対し大きな憤りを覚えるであろうし、当会は貴国がパレスチナ地域で行っているといわれる人権侵害について重大な活動を展開せざるを得なくなるであろう。これは両国の国民にとって発展的といえず、不幸な結果を招くだけである。
4.また、当会は日本国の法律に基づき活動を行っているのであって、その活動に対し異議を表明することは、明らかな内政干渉と解釈せざるを得ない。また、貴国も批准している「市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)」に違反する行為である。
5.もし、エイブラハム・クーパー副所長の講演が貴国を代表するものではないのであれば、サイモン・ウィーゼンタール・センターに当会の意思をお伝えいただき、発言の撤回を求めたい。当会は第二次世界大戦中にナチス・ドイツの迫害から多くのユダヤ人を救った杉原千畝氏の行動を誇りとしているのであって、極めて重要なかかる誤解のもとに両国の友好が損なわれることを避けたい。ついては、善処を賜りたくお願い申し上げる。必要であれば会長である桜井が、貴大使館に赴き、説明をさせていただく。
以上
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