http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/894.html
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「小保方検証実験で成果は出ている」(EJ第4086号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/423127759.html
2015年07月29日 Electronic Journal
現在、世の中の多くの人は、STAP細胞事件は、小保方氏の
捏造ということで「一件落着」と考えていると思います。おそら
くそれは、小保方氏自身による検証実験の失敗という事実を重く
受け止めているからだと思います。「当の本人がやって再現でき
ないのでは仕方がない」と素直に考える人が多いからです。
しかし、結論からいうならば、小保方氏が検証実験に失敗した
とは必ずしもいえないのです。確かに幹細胞化もキメラマウスも
できなかったけれども、STAP現象自体はきちんと確認できて
いるからです。
理研は、笹井氏が自殺する前と後でSTAP細胞に対する方針
を変えています。最初は論文に対する批判があっても、論文を撤
回することで対応し、あくまで「STAP細胞は存在する」とし
て、その証拠固めを笹井氏を中心にやろうとしていたのです。
しかし、笹井氏が自殺すると、理研の生き残りのために、小保
方氏1人に全責任を負わせ、この問題の早期の幕引きを図ろうと
方針を転換させたのです。したがって、もし検証実権が成功する
と、理研としては困る立場にあったといえます。
小保方氏の参加したSTAP現象の検証実験は、理研という密
室のなかで、厳重な監視の下で、この種の検証実験としてはきわ
めて短期間で、数々の制約条件のなかで行われたものであり、そ
の結果をそのままのかたちで受け取ることはできないのです。
ここでSTAP細胞の作製とはどこまでをいい、何をもって成
功したといえるかを明確にする必要があります。便宜上次の3段
階に分けて考えます。
─────────────────────────────
第1段階:生後1週間の赤ちゃんマウスの脾臓からリンパ球
を取り出し、弱酸性の溶液に30分浸して刺激を
与え培養する。約1週間で緑色の細胞ができる。
第2段階:その緑色の細胞を「ACH+LIF」などの特殊
な培養液に浸して培養すると、増殖能を持たない
STAP細胞が増殖能を持つ幹細胞に変化する。
第3段階:STAP細胞をマウスの受精卵に注入し、それを
仮親マウスの子宮に戻すと、全身にSTAP細胞
由来の細胞が散らばるキメラマウスが誕生する。
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なお、この場合、STAP細胞からキメラを作る場合と、幹細
胞化してから、作る場合があります。STAP細胞を作製するプ
ロセスは第1段階であり、検証実験では、小保方氏が担当したの
です。これは途中経過をライブ・セル・イメージング(顕微鏡ム
ービー)で観察できます。
第3段階のキメラマウス作りは、第1段階でできたSTAP細
胞が万能細胞であるかどうかを検証するために行うものであり、
毎回行うものではないのです。これは成功率がけっして高くなく
キメラづくりの名手といわれる若山教授でも、何回も失敗したう
えで、やっと作製に成功したことは既に述べた通りです。
なお、理研では、若山山梨大学教授に対して、この検証実験へ
の協力を何度も求めたのですが、その都度多忙を理由にして断ら
れたといいます。彼は明らかに逃げています。そこで、第2段階
と第3段階は、理研の研究員がやっているのです。
検証実験では、第1段階は小保方氏と丹羽氏が別々に行ってい
ますが、丹羽氏の検証結果について、報告書(12月19日)に
は次の記述があります。
─────────────────────────────
一方で、酸処理を行った細胞を培養したとき、処理群で特異的
に細胞塊が出現する現象は、細胞が由来する臓器と酸処理の方法
に依存して、再現性よく確認された。最も効率よく、高い再現性
で確認されたのは、肝臓由来の細胞をATP処理した時で、独立
に行った49回の実験のうち37回でSTAP細胞様細胞塊の出
現が確認された。 ──理研の「STAP現象の検証結果」より
http://bit.ly/1DDyWs4
─────────────────────────────
これは、「ATP処理」をしたものについては、明らかにST
AP細胞とみられる細胞塊ができたと報告しているのです。つま
り、第1段階の検証では一定の成果を出しており、第2段階、第
3段階の検証結果では、失敗したということ意味しています。
これに関して『文藝春秋』2015年5月号での宮部みゆき氏
と須田桃子氏の対談では次のやり取りがあります。
─────────────────────────────
須田:たとえば、STAP細胞は体細胞を弱酸性の溶液に30分
ほど漬けておくとできるということだったのですが、溶液
には塩酸を希釈して使ったというのが最初の説明でしたし
論文にも3月に発表されたプロトコル(詳細な実験手順)
にも塩酸と書いてあった。ところが11月頃になって、実
は塩酸ではなく、ATP(アデノシン三リン酸)という別
の物質で作った溶液に浸していたのだという話が出てきた
のです。小保方さんは調査委員会の聴取に対して、論文の
データはすべてATPを使って作ったATPのほうがよく
できる、という話をしたそうです。
宮部:ATPを使うのであれば、そう書けばいいわけですよね。
須田:ええ。もっとも12月に発表された検証実験の結果では酸
でもATPでもSTAP細胞はできなかったのですが。さ
らに不思議なのが、ATPを使ったということを、論文の
共著者である若山さんも丹羽さんも知っていたらしいとい
うことです。 ──『文藝春秋』/2015年5月号
─────────────────────────────
須田桃子氏がいいたいのは、理研がATPを使う方法があるこ
とを隠していたのではないかと疑っているのです。しかし、須田
氏は、ATPでも検証実験では成功できなかったといっています
が、できているのです。理研の「STAP現象の検証結果」を読
んでいないのでしょうか。 ── [STAP細胞事件/059]
≪画像および関連情報≫
●理研の思考停止で遠ざかるSTAP細胞の真相解明
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STAP細胞が幻と判明した今、今後の課題はなぜ不正論文
が世に出てしまったのかという真相解明に尽きる。だが、今
回の会見でも、理研の“体質”に疑問を抱かせるような場面
が散見されるなど、解明には程遠いと言わざるを得ない。例
えばその一つが論文とは異なるSTAP細胞の作製方法だ。
論文では細胞の刺激に「塩酸」を使っているが、検証実験で
は「ATP」という物質も試している。相澤慎一・検証実験
チームリーダーは「塩酸よりATPの方が作製効率が良いと
小保方さんが言っていた」と説明するが、なぜこれまで公表
しなかったのか。特に理研は、論文に疑義が持たれた3月、
詳細なSTAP細胞の作製手法(プロトコル)を公表してい
る(7月に撤回)。この段階で、プロトコルの責任者だった
丹羽リーダーもATPの情報を知っていたというが、「論文
との齟齬があると考え、プロトコルに記述しなかった」と述
べた。一連の理研の対応について、内部でどのような判断が
されてきたか明らかにされるべきだ。また、安易に小保方氏
の依願退職を認めた判断も疑問だ。「退職金は出ない。調査
委員会からも支障はないと返事を受けた」(坪井裕理事)と
するが、理研職員でなくなる小保方氏が、今後も続く外部調
査に協力するかは疑わしい。情報を後出しにするなど、社会
常識と懸け離れた判断をする。こうした姿勢が改まらない限
り、理研の自浄作用には期待できないだろう。
──『週刊ダイヤモンド』/2015年1月5日
http://bit.ly/1RZzi82
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