http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/865.html
Tweet |
「STAP細胞は本当にES細胞か」(EJ第4069号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/421644423.html
2015年07月03日 Electronic Journal
故笹井芳樹CDB副センター長は、STAP細胞について次の
ように述べています。
─────────────────────────────
あるものをないということはできない。したがってSTAP現
象は有力な仮説であるといえる。それを前提にしないと、説明で
きないことがある。 ──笹井芳樹CDB副センター長
─────────────────────────────
笹井氏は、記者会見で次のことを強調しています。仮説を立て
るときは「反証仮説」というものを必ず用意し、検証を行うとい
うことです。STAP現象の場合の反証仮説は、「ES細胞の混
入」と「自家蛍光現象の見間違い」の2つ。とくにES細胞の混
入については、慎重にそれがないことを十分見極めているといっ
ています。
毎日新聞の須田桃子記者の本には、「ES細胞の混入」につい
ての笹井氏の発言を次のように紹介しています。
─────────────────────────────
ES細胞の混入は、(反証仮説として)研究者として真っ先に
考えることの一つ。ES細胞では証明できないということを何度
も確認している。キメラマウス実験で、受精卵の発生の初期段階
の細胞塊を採ってきて入れたのではないか、という説もあるが、
『世界の若山』が見間違えるはずがない。これまでのところ、反
証仮説として説得力の高いものは見出していない。
ES細胞とは遺伝子の解析結果のパターンも異なる。混ざり物
なら簡単に分かる。私たちがSTAP細胞と呼んでいるものが、
今までに知られていない細胞であるのは確かだ。
──毎日新聞科学環境部/須田桃子著
『捏造の科学者/STAP細胞事件』/文藝春秋
─────────────────────────────
しかし、槇委員長による理研の検証委員会は、笹井氏の「それ
を前提にしないと、説明できないことがある」ということなどを
完全に無視し、残存試料の遺伝子解析だけから「STAP細胞は
ES細胞である」と断定したのです。それは、あらかじめ決めら
れていたストーリーに沿って、そのストーリーを補強する証拠だ
けを採用し、結論づけているようにみえます。
なぜなら、委員会は、誰がES細胞を混入したのかについて特
定していませんが、限りなくその犯人は小保方氏であることを暗
示しています。報告書には次のように書かれています。
─────────────────────────────
客観的状況に照らし混入の機会があったと見られる全ての関係
者を洗い出し、聞き取り調査を行ったが、小保方氏を含め、いず
れの関係者も故意又は過失による混入を全面的に否定しており、
残存試料・実験記録・関係者間のメール送信記録・その他の客観
的資料の分析検討によっても、混入行為者の特定につながる証拠
は得られず、ES細胞混入の目撃者も存在せず、混入の行為者を
同定するに足りる証拠がないことから、委員会は、誰が混入した
かは特定できないと判断した。──研究論文に関する調査報告書
http://bit.ly/1T02A3v
─────────────────────────────
そうであるとすると、若山教授が研究室を山梨大学に移す直前
に小保方氏の指導によって、生後1週間の赤ちゃんマウスから、
STAP細胞を作製し、それからSTAP幹細胞の作製、キメラ
マウスの作製に成功したことの説明がつかなくなります。
調査委員会は、このとき作製された「FLS─T1/T2」に
ついても遺伝子解析を行い、それがES細胞由来のものであると
断定しているのです。
そのとき若山教授は、最初から最後まで自分の手で、この実験
をやっているのです。小保方氏がES細胞を混入させる機会はな
かったはずです。それとも、小保方氏がマジシャンのような手を
使ってES細胞を混入させたとでもいうのでしょうか。
添付ファイルを見てください。当時CDBのC棟4階にあった
若山研究室の見取り図です。STAP細胞研究当時はES細胞は
インキュベーターに入れられ、鍵もかけられていないので、時間
帯によっては、研究室員でなくても、誰でもそれを取り出せる状
況にあったのです。したがって、調査報告書には、誰がES細胞
を混入させたのかは特定できないとしています。
仮に小保方氏が若山教授にES細胞をSTAP細胞と称して渡
していたとします。ところが、昨日のEJで述べているように、
STAP細胞はES細胞と形状が異なるのです。STAP細胞は
ES細胞よりも明らかに小さく、笹井氏のいうようにES細胞に
扱い慣れている「世界の若山」がそれを見間違いするはずはない
ではありませんか。
もうひとつ重要なことがあります。ES細胞はある程度発生の
進んだ胚盤胞から作製しますが、そのさい1〜2週間を要するの
です。しかし、STAP細胞からSTAP幹細胞を作るには3〜
5日で十分です。作製に要する日数も違うのですから、若山教授
がこれを見落とすことはあり得ないのです。
これについて、若山教授は『日経サイエンス』のインタビュー
で次のように述べています。
─────────────────────────────
STAP細胞は増殖の速さからみて、1日目で増殖を始めてい
る。樹立成績も胚盤胞からES細胞を作るのは50%程度だが、
STAP細胞からSTAP幹細胞は、80〜100%と非常に高
い。実験当時もこのことは頭にあったが、STAP細胞というの
は本当にすごい細胞だと思っていた。 ──若山山梨大学教授
──『日経サイエンス』/2014年6月号より
─────────────────────────────
この『日経サイエンス』のインタビューがいつ行われたのかは
わかりませんが、若山教授は同じ年の3月10日に論文の撤回を
呼びかけているのです。若山教授については、疑惑が深まるばか
りです。 ─ [STAP細胞事件/042]
≪画像および関連情報≫
●STAP細胞とは何だったのか/粥川順二氏
───────────────────────────
STAP細胞問題とはいったい何だったのか?「事件」と
もいえるこの問題にはあまりにも多くの側面があり、一言で
表現するのは不可能である。しかしながら、現時点で1つ、
はっきりしていることは、小保方晴子氏だけでなく理化学研
究所(以下、理研)幹部を含む当事者たちは、科学という営
みの前提であるはずの「信頼」を内部から崩壊させたという
ことであろう。この問題のおかげで2014年は、最初から
最後までSTAP細胞に振り回された年だった。その余波は
2015年のいまも続いている。
昨年1月末、このSTAP細胞という新しい「万能細胞」
の作成成功が報じられたとき、筆者がまず気になったのは胎
盤にも分化できることなど、iPS細胞とは性質が異なると
いわれているこの細胞を研究したり、臨床応用したりするこ
とには何からの生命倫理的な問題──より適切にはELSI
(倫理・法律・社会的問題。「エルシー」と発音)──はな
いのか、ということであった。それを考えるために原著論文
を手に入れ、解説記事なども参照しつつ、辞書を引きながら
少しずつ読み始めていたところ、ネット上で研究不正の疑惑
が流れ始め、それらと原著論文を照らし合わせるのがやっと
という状態になってしまい、ELSIどころではなくなって
しまった。 http://huff.to/1IpsASK
───────────────────────────
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 環境・自然・天文板5掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。