http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/823.html
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「安倍首相と岡野/大和教授の関係」(EJ第4043号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/419682527.html
2015年05月28日 Electronic Journal
STAP細胞事件は「科学」という聖域で起きた事件です。一
般的に、科学は芸術などと同様に巨額の金が動く利権に結びつく
分野とはみなされていないのです。
もちろん研究費は研究対象によっては巨額になりますが、そう
かといって、新幹線や道路や橋などを作る公共事業に比べれば、
金額的に比較にならないと思われ勝ちです。
しかし、本当にそうでしょうか。国土交通省の公共事業関係費
と文部科学省の予算を比較すると次のようになります。
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2013年度公共事業関係費 ・・ 4兆4891億円
2014年度文部科学省予算 ・・ 5兆3262億円
うち科学技術予算 ・・ 9713億円
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公共事業の道路整備には1兆323億円かかりますが、治水に
は5942億円、新幹線には706億円程度であり、これらと比
べると、科学技術予算の9713億円はいかに巨額であるかがわ
かると思います。しかし、これでも国際比較で日本は米国、EU
中国の後塵を拝しているのです。
科学技術予算は、安倍首相がアベノミクスの成長戦略として、
再生医療分野に力を入れているので、急速な上昇カーブを描いて
伸びています。財政健全化のあおりを受けて公共事業費が抑えら
れるなかにあって、「聖域」として科学技術の研究および振興に
関する予算は上昇しつつあるのです。
しかし、科学技術予算といってもいろいろあります。なかでも
安倍首相は、iPS細胞に代表される再生医療の研究費に関して
は、2013年4月19日の「成長戦略」スピーチにおいて次の
ように述べています。
─────────────────────────────
従来の医療は、「疾病治療」が中心でした。病気になった後に
治療する、というやり方です。そのおかげで、日本は、世界に冠
たる「平均寿命」の長い国となりました。
しかし、「健康寿命」は、平均寿命より6歳から8歳低いとも
言われています。本来の寿命が来るまでに、病気で苦しんだり寝
たきりになる期間があります。私が目指すのは、同じ長寿でも、
病気の予防などに力を入れることで、「健康」な体の維持を重視
する社会です。「健康」は、誰もが求める、世界共通のテーマで
す。「健康長寿社会」が構築できれば、必ずや日本から世界にも
広がると信じています。
その鍵の一つが、再生医療・創薬です。山中教授のノーベル賞
受賞に象徴されるように、iPS細胞の利用などこの分野の「研
究」で日本が世界一であることは間違いありません。この研究の
強みを、さらに高めるために、私はiPS細胞研究に対し、10
年間1100億円程度の研究支援を行うこととしました。
動画→ http://bit.ly/1chqBCD
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この部分の首相の発言は、動画の15分43秒からのものを抜
き出しています。
安倍首相はここで「iPS細胞研究に対し、10年間1100
億円程度の研究支援を実施する」と明言。もちろん首相は、「i
PS細胞研究に」とはいっているものの、iPS細胞だけでなく
ES細胞なども含む再生医療・創薬研究全般に資金を投ずるとい
う意味なのですが、iPS細胞がノーベル賞を受賞していること
によって、予算獲得に有利になったことは確かです。しかし、こ
の2013年4月の時点では、理化学研究所も有利なポジション
を維持していたのです。それは、内閣府にイノベーション担当の
倉持隆雄政策統括官(当時)がいたからです。
倉持政策統括官は文科省出身の官僚です。大学で生物化学を専
攻し、旧科学技術庁を経て文科省では所管する理化学研究所の理
事を務め、本省の研究振興局局長を歴任して、政策統括官に就い
ていたのです。このように、理研理事経験がある政策統括官が総
理直轄の内閣府にいれば、理研としては予算獲得でも有利なポジ
ションに立てるのです。
もうひとつ安倍首相は、先の演説(動画)の18分15秒のと
ころで、次のように述べています。
─────────────────────────────
先日、東京女子医大の研究施設を訪問しました。早稲田大学の
理工学部との連携により、細胞の培養を大量に行う医療機械の開
発が進んでいます。 ──安倍首相
─────────────────────────────
安倍首相が訪問したのは、東京女子医科大学・早稲田大学連携
先端生命医科学研究教育施設(TWIns)です。この研究施設
の当時の施設長は岡野光夫氏なのです。これをみてもわかるよう
に、岡野氏は安倍首相と懇意の仲なのです。
しかし、岡野氏は、2001年から同施設の所長と教授を務め
ていますが、同じ2001年に細胞シート再生医療事業などを実
施するベンチャー企業である株式会社セルシードを立ち上げてい
るため、利益相反であるとの批判も出ていたのです。
岡野光夫氏は、2014年3月31日に東京女子医科大学を定
年退職し、同年4月1日から後任の同施設の所長と教授に就任し
たのが大和雅之氏なのです。しかし、所長代理付きの就任になっ
たのです。
どうしてかというと、大和雅之氏は、2014年2月5日に脳
出血で倒れ、入院・長期療養を余議なくされたからです。8月に
は一時現場復帰したものの、その後も所長代理が事実上の所長を
務めているのです。
病気が病気であり、こういう場合は別の人事が発令されるのが
当然ですが、どうしても大和雅之氏でないと困る事情があるもの
と考えられます。小保方氏を支えるバックグラウンドには、こう
いう複雑きわまる人間関係があるのです。
――── [STAP細胞事件/016]
≪画像および関連情報≫
●政府/再生医療の産業化へ議論スタート
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政府は2013年7月10日、iPS細胞(人工多能性幹細
胞)などを使う再生医療の産業化に向けた検討会議を始動さ
せた。再生医療産業の育成は安倍晋三政権の経済政策「アベ
ノミクス」の第3の矢になる成長戦略の柱の一つで、会議で
は関連製品の安全を確保するルールを作成する。iPS細胞
を発明した山中伸弥京都大教授がノーベル医学・生理学賞を
受賞して注目された再生医療を日本発の医療産業として飛躍
させ、日本経済復活につなげられるかに、大きな期待がかか
る。会議は「再生医療等基準検討委員会」の名称で、経済産
業、厚生労働、文部科学の3省の担当者や有識者で構成。座
長には、岡野光夫・東京女子医科大教授が就任した。この日
の会議では企業が再生医療に使う細胞を加工する際、製造施
設に求められる衛生状態の基準などが必要との意見が出た。
発展途上の再生医療の産業化には、安全性や品質の向上が欠
かせないためで、会議では今秋をめどに再生医療製品の加工
施設に関する安全・品質基準のたたき台をまとめる方針。日
本メーカーによる製品の海外展開を進めるため、国際基準化
もにらんで検討を進める。 http://bit.ly/1ld2xz9
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