http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/715.html
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http://mainichi.jp/feature/news/20150106k0000m040142000c.html
瀬戸内ノリ:色落ち、生産半減…5年計画で水質調査計画
毎日新聞 2015年01月06日 06時45分
養殖ノリを加工した通常の板ノリ(左)と色落ちした板ノリ=兵庫県提供
http://mainichi.jp/graph/2015/01/06/20150106k0000m040142000c/001.html
瀬戸内海で、栄養不足のため養殖ノリが色落ちする被害や漁獲高の減少が深刻化していることから、環境省は来年度から、瀬戸内海で本格的な水質調査に乗り出す方針を固めた。ノリや、魚の餌となる植物プランクトンの成長には、養分となる窒素・リンなど「栄養塩」を適度に含む海水が必要。しかし同海域では、排水規制で海の浄化が進んだほか、森林の荒廃で川から養分が流れ込まなくなるなどし、「海が痩せた」との指摘がある。同省は5年間をかけて各海域の水質調査などを行い、栄養塩減少のメカニズム解明を目指す。
ノリの色落ちは、通常黒色のノリが茶色や黄色に変色する現象で、被害の出たノリはほとんど商品価値がなくなる。色落ち被害が顕在化したのは、2000年ごろから。瀬戸内海沿岸の水産試験場で構成する瀬戸内海ブロック水産試験場長会によると、ノリ生産量は1988年の約40億枚をピークに00年に入ると激減し、10年には約20億枚と半減した。
原因は、栄養塩の不足だ。昨年8月に発表された瀬戸内海沿岸10県の水産試験場研究者らの共同研究によると、ノリの色落ちは、海中に含まれる窒素やリンなどの栄養塩の濃度が低下していることが要因で、特に植物プランクトンが吸収する「溶存無機態窒素」(DIN)の濃度低下が顕著となっているという。
漁獲高の減少と栄養塩の低下の相関関係も指摘されるが、不明な点が多い。兵庫県立農林水産技術総合センター水産技術センターの反田実技術参与は「現場では『海が痩せている』という声を聞く。原因については未解明な部分も多く残っており、科学的な調査が不可欠だ」と指摘している。
環境省は、調査費用を新年度予算に盛り込みたい考え。同省水環境課閉鎖性海域対策室は「湾や灘(なだ)によって栄養塩が増減しており、まずは基礎データを収集する必要がある。瀬戸内海で何が起きているかを把握したい」と説明している。【鈴木理之】
◇栄養塩
窒素、リン、ケイ素など海中に溶け込んだ生物の栄養となる物質の総称で、海の豊かさを示す指標となっている。栄養塩は海に流れ込む河川や海底の泥などから供給される。栄養塩の濃度が上昇して海水が富栄養化すると、プランクトンが増殖し過ぎて赤潮が発生する原因となる。一方で、栄養塩が減少すると植物プランクトンが減り、それを餌にする小魚や小型魚を食べる大型魚も減少することが懸念されている。
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