窒化ガリウムはその量子構造から、「青色」を出す可能性があることが、理論的に分かっていたのだろう。
　これ以外の物質もあったかも知れないが、いずれにしても量子構造から、青色が出しうる「電子バンド・ギャップ」になっている必要があるはずだ。
　いろいろな物質を手当たり次第に試行錯誤して偶然探し当てたわけではない。青色が理論的に出しうる数少ない物質の内、窒化ガリウムと地道に格闘してきたことに対する天からのプレゼントだろう。
　窒化ガリウムの結晶化や半導体化が非常に難しかったようだ。

　窒化ガリウムwiki
　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AA%92%E5%8C%96%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0 　

コメント
01. 2014年10月09日 11:30:14 : egVuu3RhZY 青い薔薇できたら大金持ち〜
02. 2014年10月09日 18:26:54 : c2OWi4x7Ys 青いバラ サントリーはんが作ってはります。 http://www.suntory.co.jp/sic/research/s_bluerose/
03. 短足鰐 2014年10月09日 20:17:30 : 1dEIvwQCPSw5M : K0mqdX7EXs 　今回の受賞内容は、物理学というよりも工学（engineering）であると思う。というのは物理理論の新たな発展への貢献ではなく、既存の理論を使って、青色を発光すると理論上考えられる物質（窒化ガリウム）を使って、実際にダイオードを作るまでに漕ぎ着けたからである。困難なのは結晶化と半導体化であった。最適なエネルギー・ギャップを作るため混入する微量の不純物にも工夫があったと考えられる。つまり工学上の貢献である。 　しかしノーベル賞には「工学賞」はないので、広い意味で物理学賞になったのだろう。 　（補足） 　電子バンド・ギャップはそれがエネルギー・ギャップとなり、そのエネルギー・ギャップに相当するエネルギーの波長（or振動数）の光を出す。 　Ｅｇ＝hc／λ 　 Ｅｇ：エネルギー・ギャップ 　　 h：プランク定数 　　 c：光速 　　　　λ:波長 　（参考書） 　潮秀樹『よくわかる量子力学の基本と仕組み』秀和システム
04. 2014年10月27日 17:44:06 : lkGuDh9JLA 赤、黄は実現していたし、材料的にはGaNが有力なのは知られていたが、基板とする単結晶がつくれないため、代用とする結晶として、同じように大きなバンドギャップをもつサファイアは有力視されていた。 想定できた条件のなかでサファイア上にGaNの異種の結晶を成長させることに成功したことが受賞対象なのだが、もう一つは世界中が経済的混乱期に入って、世界中の先行企業の研究者が研究を中止しなければならない環境の中で、同じく企業研究を放棄した多くの日本企業を見限って、大学に戻り「半導体からの青い発光への夢」を追い続けた受賞者の熱意が無ければ実現しなかった結果への受賞であろう。 夢を持ち続けることは「言うに易し、行うに難し」とはよく言うが、その見本となる逸話であろう。

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