http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/516.html
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STAP細胞論文の責任著者の一人、若山照彦・山梨大教授(47)が、毎日新聞のインタビューに応じ、自らの研究室で実験していた小保方晴子・理化学研究所研究ユニットリーダーの実験ノートを確認したことがなかったことを明らかにした。「一度でも見ていれば信頼性に疑いを持てたかもしれない。申し訳なかった」と、小保方氏のずさんさを見抜けなかったことを謝罪した。小保方氏は2011年4月〜13年2月、当時理研にあった若山氏の研究室に客員研究員として在籍していた。【須田桃子】
STAP細胞にかかわるさまざまな解析結果で不自然さが指摘されていることを踏まえ、「(論文には)信じられるデータは一つもないような気がする」と述べ、STAP細胞の存在に疑問を投げかけた。
若山氏は小保方氏との共同研究で、小保方氏が作製したSTAP細胞をマウスの受精卵に注入し、STAP細胞由来の細胞が全身に散らばる「キメラマウス」を作る実験を重ねた。若山研では通常、全員が同じ部屋で実験し、生データを口頭で報告し合っていたため、実験ノートを見る習慣がなかったという。
だが、小保方氏は別のスペースで実験していた。若山氏は「小保方さんのノートを見ることを思いつかなかった。チラッとでも見ていたら、疑う心が浮かんだかもしれない」。11年11月にキメラマウスの作製に成功したことがSTAP細胞の万能性の根拠となり、理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)の竹市雅俊センター長ら幹部が信じたとされる。若山氏は「価値のある研究と思った。僕が『おかしい』ということを突き止めておけば、他の人が信じるのを防げたかもしれない」と悔やんだ。
一方、若山氏は13年3月に山梨大に移った後、STAP細胞の再現実験に数十回取り組んだものの、一度も成功しなかった。小保方氏にも、アドバイスを求めるため何度も状況を伝えた。「共著者である責任と、自分の研究室は再現性を重視してきたことから、論文が受理されるまでに何とか再現したかった。しかし、成功できず焦りが強くなった」と当時を振り返った。また、今年1月末の記者発表時、「作製は簡単」と説明されたことでさらに不安が募り、3月10日に論文撤回を呼び掛ける直前まで実験を繰り返したという。
若山氏は「失敗を経験した僕が一番、真剣におかしいと思える立場にいた」と、いち早く撤回を呼びかけた背景を説明した。一方、共著者の笹井芳樹・CDB副センター長らは、不正認定後も記者会見でSTAP細胞研究の有望さを主張している。
若山氏は今後について、「捏造(ねつぞう)行為があったとしたら税金の無駄遣いをしたことになる。論文に携わった研究者として、社会に役立つ研究成果を出していくことで償いたい」と話した。
若山氏は、STAP細胞から樹立した「STAP幹細胞」の解析を第三者機関に依頼しており、16日に山梨大で記者会見を開き、分析結果を発表する。
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◇STAP細胞論文を巡る経緯
1月30日 論文が英科学誌ネイチャーに掲載される=<1>は28日に会見する(左から)小保方晴子氏、笹井芳樹氏、若山照彦氏
2月18日 理化学研究所が論文の疑義について調査委員会設置
3月10日 若山氏が「研究が信用できなくなった」と論文取り下げを提案=<2>
4月 1日 理研調査委が2件の画像について小保方氏の不正を認定する最終報告を公表
8日 小保方氏が不服申し立て
9日 小保方氏が記者会見。不正を否定し、STAP細胞を「200回以上作製した」と主張=<3>
16日 笹井氏が記者会見。実験データは「若山氏がチェックしたのを前提に見ていた」と釈明
5月 8日 理研が不服申し立てを退け再調査しないことを決定
6月 3日 小保方氏が主論文の撤回に同意
12日 理研の改革委員会が再発防止の提言。理研発生・再生科学総合研究センターの解体や人事の刷新、論文の徹底調査などを求める=<4>
http://mainichi.jp/shimen/news/20140615ddm002040090000c.html
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