理化学研究所が設置した外部有識者による改革委員会の岸輝雄委員長は２日、ＳＴＡＰ細胞に関する２本の論文のうち英科学誌ネイチャーに取り下げを申請した１本の論文について、理研に対して調査するよう改めて要請したことを明らかにした。

　調査を求めたのは「レター」という主要な論文を補足した論文。ＳＴＡＰ細胞の優れた万能性を示した論文だが、異なるはずの２匹のマウスの写真が同じマウスである疑いが指摘されている。小保方晴子研究ユニットリーダーらは論文の取り下げには同意している。

　岸委員長は同日開いた改革委員会後の記者会見で「（論文全体を）俯瞰（ふかん）的に見て大丈夫なのかを継続的に調査する必要がある」と述べ、再度調査委員会を立ち上げて論文の疑義を調査するよう求めた。

　改革委を担当する理研の坪井裕理事は「基本的には従来の方針通り。ただ要請を受けたので担当と相談したい」と述べ、再調査するかは明言しなかった。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG02022_S4A600C1TJM000/ 　

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