http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/297.html
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http://geocities.yahoo.co.jp/gl/taked4700/view/20140403/1396461575
STAP細胞騒動と科学の将来
4月1日に開催された理研の報告会は明らかに消費税値上げに合わせたものに見えます。今回の騒動の背景にある最も深刻な問題は、学問の産業化、または民営化と言ったものだと思います。企業が研究分野に入り込んで、研究結果自体を企業の資金でどうにでも操作できるようにするということが究極的な目的としてあるように感じています。つまり、金の力でどんどんとウソをつかせることが出来るようにしようということです。その意味で、消費税値上げの日にSTAP細胞論文がねつ造であったという会見を行ったのはある意味とてもユーモアのある行動であったと思います。ところで、消費税は消費、つまり、生活することにかけられる税金ですが、投資・投機にかける税金はどの程度が適当なのでしょうか。
昨日ねつ造と判定された、博士論文の写真をSTAP細胞論文に使った件は、脾臓の血液細胞の写真だとして骨髄の血液細胞の画像を使ったということのようです。このことについて、多分10日ほど前だと思いますが、自分は次のような内容の記事をネットで読んだ記憶があります。つまり、「論文著者が画像ソフトの使い方を知らないため、ネィチャー誌へ投稿する時に、以前の画像(つまり、骨髄の細胞)の説明文字が入っている部分をワードで作った黒い帯状の画像で隠し、その上に新たに説明文字を入れた。そのことが、ネィチャー論文のPSD画像をコピーして、ワードで見ると合成された画像データがバラバラに分解されて分かり、ネイチャー論文の写真から博士論文の時の説明文字が出てくる」というような内容だったと思います。これを読んで、ああ、画像ソフトの使い方を知らないとはおかしいなとか、確信犯として博士論文のデータをネィチャー論文に使ったんだと思い、同時に、同じような写真なら多分何百枚もあったはずで、なんでわざわざ博士論文の写真を使ったのかと思ったので、多分、思い違いではないはずです。ところが、その記事をもう一度見つけようとしても見つからないのです。
どうやら、確信犯ではなくて、単なるミスという形で当分乗り切ろうという話しになったようですね。しかし、実験ノートが3年間で2冊しかないとか、およそ現実離れした話がどんどんと出てきています。実験ノートは必ずしも一人で管理するものではなく、チームを作っている全員が適宜そのノートの内容を参照し、また時にはリーダー以外の人が記入もするはずです。また、画像データは、基本的にタイムスタンプが自動的に入り、画像データ全体が一つのパソコン、またはカメラに自動的に保存されるはずです。つまり、理研、または検証委員会は明らかに手抜きをやっていて、その背後には今回の世紀の発見の悲惨な実態、つまり、ほとんどがでっち上げという実態が隠されているということです。
ともかく、今回気になるのが、博士論文の写真がネイチャー論文にも使われていると気が付いたのは誰で何時だったのかということです。ネット上の匿名の人物だとされている様子ですが、下手をすると、この方自身が善意の告発者ではなく、騒動全体の計画の一部だった可能性があります。
多分とても優秀なクマムシ研究者の方が、STAP論文のおかしいところについてブログで取り上げたところ、「ブログ経由で送られたコメントに一部攻撃的なものがあり身の危険を若干感じるため、本記事は一時非公開にします」( http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2014/02/14/090121 )と書かれています。更に、この研究者は「研究者が沈黙する理由」( http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2014/02/17/063739 )というタイトルの記事を書き、そこで、「ある研究者が大きな発見の報告をし、国民の多くがその人を称賛するようになると、その研究者による研究報告の内容について議論すること自体が難しくなります。少しでも研究結果の疑義について論じれば、人々から非国民扱いを受けて個人攻撃を受けることがあります。」とし、「ほとんどの研究者が疑念を持つようなデータがそこにあったとしても、世間にこのような雰囲気が形成されてくると、ブログなど公の場で自分の意見を述べる研究者は少なくなります」と述べています。こういった気持ちは良心的に研究をされている方たちに共通するものでしょう。
今回の騒動の中心人物がSTAP細胞の存在を未だに主張されていますが、そういった行動の意味は、本当はどうなのかを述べる人たちをあぶりだすことにあるようにしか思えません。しかも、それは、この中心人物の本心でさえないでしょう。なぜなら、検証委員会からねつ造だと判定されたと聞き、顔が白くなったとか、そういった話を聞いて即日抗議文を出し、しかもそれが理研のホームページに掲載されているからです。STAP細胞が事実であれば、この中心人物は自ら再現実験をさせてくれと言い出し、それをまず求めるはずです。しかし、現実には、博士論文もその内容がかなりおかしいということが指摘されていて、STAP細胞自体が存在しないことはこの方自身がよく分かっているはずです。ですから、ねつ造だという指摘を受けて顔色が白くなるというようなことは有り得ませんし、抗議をするはずもなく、論文撤回への同意をしていないと言い出すはずもないのです。理研を超えた権力を持つ誰かが、こういった動き全体を指揮しているはずであり、そういった人たちがセルシードの株価を操作して億単位の儲けも出しているはずです。
STAP細胞の検証に一年もかけるというようなことを許せば、日本だけでなく世界中の心ある研究者がより発言をしなくなるでしょう。何か不正が行われていてもただただ沈黙するばかりという風潮がますますはびこるのです。
2009年に流行した新型インフルエンザについて、WHOは航空機の着陸時に機内での検疫をやらせました。しかし、長くても15時間ほどで目的地へ着くのですから、出発前に空港で検疫をやるのが合理的なはずです。そして、そのことを公的に指摘した専門家は居たのでしょうか。
チェルノブイリ原発事故での被曝被害について、ごく少数の専門家が様々な被害が広範に存在していることを指摘していますが、IAEAやWHOはほとんど低線量被曝について認めていません。福島第一原発事故においても被曝被害は徹底的に隠ぺいされようとしています。しかし、被曝被害がないのであれば、何も何兆円もかけて除染をする必要もなければ避難する必要もないのです。低線量被曝の被害があるのは明らかであり、それでいて、その指摘をする専門家はほとんどいません。
既に相当程度専門家の良心は沈黙してしまっているのです。または、良心そのものがその存在をなくし、単に目先の利益があれば何がどうであろうと大丈夫だという「平和ボケ」のようなもの、または虚無感のようなものが支配しているのかもしれません。
ですから、STAP細胞の存在の根拠が今回の論文にはないということを一刻も早く、遅くとも一月程度の間に公的に認めるべきです。今回の論文の内容とSTAP細胞の存在そのものの否定は本来関係なく、幽霊が存在するしないの論争と同じで、STAP細胞の存在そのものの否定をする必要はないはずです。
4月2日に理研関係者が文科省に出向き、いろいろなことを訴えた様子です。まるでこういった行動は、理研関係者自体が自ら理研の存続を危うくしているように見えます。わざわざ地位に固執する動きをして非難を招き入れているように見えるのです。しかし、理研には、相当に優秀な、そして良心的な研究者の方たちがいるはずです。そういった方たちの存在を今の理研の動きは危うくしていないでしょうか。
経済学の歴史はまさしく政治的なものでした。経済評論家の予測が当たったためしがないとよく言われますが、彼らの存在意義はある意味一般市民をけむに巻き、権力者の利益を図ることにあるのですから、予測が外れるのはある意味当然です。そして、経済学全体は、未だに、権力者の利益確保のために存在してるのです。
そして、今、科学、それも自然科学が同じように特定の人たちの利権に仕える存在になろうとしています。強さの意味が問われているのです。相手をやっつけて自分だけが富栄えるのが強いことの証しであるという信仰と、相手を生かし、世界全体が存続して行くことこそ生命の意味であり、それを実現できるものこそが強いのだという信仰がせめぎ合っているのです。多少長期的に見れば、どちらが本当に強さを表しているかは明らかです。
2014年04月03日02時50分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:45534
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