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「未熟,ずさん,無責任,力不足,論文の体をなしていない,・・・・・
常道を逸している,倫理教育をもう一度徹底してやりなおしたい」
小保方さん個人をおとしめることで,組織(とそれに繋がる自分たち)を守ることに汲々とする理化学研究所の幹部の先生方を見ていると,悲しい気持ちになります。
小保方さんは多分弁護の余地のないことしてしまいましたが,それを個人の資質のみに還元してしまおうとするこの人達が,社会的責任を果たしているとは思えません。どのような倫理教育ができるのか,あまり期待もできません。
若い研究者が学問領域の境界を越えようとするとき,(応用化学出身の小保方さんが基礎医学の研究室に留学したように)どれだけ大きな壁を乗り越えなければならないか,それに対してまわりがどれだけサポートできるのか。この高名な指導者達が心を砕いてくれそうな気がしないのです。
異なる領域に踏み込めば,これまで知らなかった新しいしきたり,作法,方法論,実験器具や濃度表記等まで,自分をそれに合わせていくしかありません。異なる用語で書かれた膨大な資料の中で必要な文献を見つけ消化吸収し,その上で自分のテーマを定めて新しい実験データを出していかなければなりません。
時間は(多くの場合研究費も)限られています。その中でもがき,溺れて沈んで行く若者はたくさんいます。失敗はすべて自己責任の世の中です(小泉政権のずっと前から)。
20代を賭けた仕事で成果を得られなかった人間に次の機会を与えてくれるほど世の中は優しくありません。
私には,小保方さんもそのような若者のうちの一人であったような気がします。彼女の場合溺れかかりながらやっと向こう岸に手が届いたと思ったとき,少々(?)の不作法は問題にならないと思ったのかも知れません・・・・「成功した」と宣言したとき,10数名の研究者が彼女の論文の共同研究者として名を連ねたのですから。
この問題を個人の資質と倫理観の問題に矮小化してしまう方向に流れていくのがとても残念です。せめて若い学生を指導する先生方には外の世界に出て研究することの危険性を十分知らせていただくことを願って止みません。
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