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二十四時間の情事(にじゅうよじかんのじょうじ)は、アラン・レネ監督、マルグリット・デュラス脚本の被爆地広島県広島市を舞台に第二次世界大戦により心に傷をもつ男女が織りなすドラマを描いた、日本・フランス合作映画である。フランス語の原題は「ヒロシマ・モナムール」(Hiroshima, mon amour)で、アラン・レネ監督の第1回長編劇映画作品である。日本での邦題は当初「ヒロシマ、わが愛」だったが、公開時に「二十四時間の情事」へ変更された。ただし近年では日本においてもヒロシマ・モナムールと紹介される場合もある。
外部からやってきたフランス人という存在が、原爆をどこまで知ることができるのか?というアラン・レネ監督の想像から映画制作は始まった。人間が、現実を批判しながら自己の心の在りかを探求していく過程を、個人の内面にある戦争を背景に描いた作品。
当初はカンヌ国際映画祭でフランスからの正式出品のはずだったが、1956年の「夜と霧」と同じく「時宜を得ない」との理由で却下され、コンクール非参加作品として特別上映された経緯がある。映画祭がこの作品については当時の米国の心証を、その前の「夜と霧」ではドイツの心証を、それぞれおもんぱかったと言われた。ジョルジュ・サドゥールはこの作品を「時代を画する作品」と激賞し、「FILM辞典」でも「ヌーヴェル・ヴァーグの最も重要な作品」と評価した。
この作品は1959年度カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞と1960年度ニューヨーク映画批評家協会賞外国語映画賞を受賞している。
1979年セザール賞のフランス映画トーキー・ベスト・テンでは、史上第7位に選出された。
映画の全編(ヒロインの第二次世界大戦中の回想シーンを除く)のロケーションを1958年当時の広島市で行い、多くの市民が撮影に参加している。二人が情事にふける立町のホテル周辺や、フランス語で記載されたプラカードで反核平和を訴えるデモ行進を行っているシーンなど、多くの市民の姿が映し出されている。当時の広島駅、平和公園、広島平和記念資料館、広島赤十字・原爆病院、本通り商店街、原爆ドーム、太田川なども登場する。
映画の製作に、フランス側は『夜と霧』を製作したアルゴス・フィルム他、日本側は大映、そしてパテ・オーヴァーシーズがとりまとめた合作映画である。映画の題名は初期の企画段階では「ピカドン」だった。
来日し、広島へ反戦映画のロケに訪れたフランス人女優が日本人男性と知り合い深い仲に。二人の情事の際の会話が続く冒頭では広島の原爆被害の惨状を訴える映像シーンが続く。
しかし二人とも第二次世界大戦で戦争による悲劇的な体験を有していた・・・
日本人男性は米軍の原爆投下によって家族を全て失っており、フランス女性はナチスの将校と恋仲だったが、戦後に周囲から糾弾や迫害を受けた過去を持っていた。
女 - エマニュエル・リヴァ
男 - 岡田英次
母親 - ステラ・ダサス
父親 - ピエール・バルボー
ドイツ兵 - ベルナール・フレッソン
※原爆被爆直後の惨状を伝える被爆資料映像として関川秀雄監督作品『ひろしま』(1953年。なおこの映画には岡田英次自身も出演している)が使用されており、加藤嘉、月丘夢路、山田五十鈴が登場する。
日本語訳 [編集]
『ヒロシマ、私の恋人 かくも長き不在』 マルグリット・デュラス/ジェラール・ジャルロ
清岡卓行訳、阪上脩訳、筑摩書房、1970年、新装版1985年、後者は共著
『ヒロシマ 私の恋人』 清岡卓行訳、ちくま文庫、1990年、前者のみ収録
50年目の写真展 [編集]
エマニュエル・リヴァがこの映画撮影の為に来広した際に広島の街並みや人々の様子を個人で撮影した写真を、多摩美術大学の港千尋教授が2008年にフランスで偶然確認した。5月には「ヒロシマ モナムール」展として広島市現代美術館で展示されたほか、11月には広島県立美術館地下講堂など広島市内3箇所で、東京で12月に銀座ニコンサロンにて写真展が開催された。またリヴァ本人も50年ぶりに来日し市民と交流したほか、「HIROSHIMA 1958」として写真集が日仏両国で出版された[1]。
学術的参考文献 [編集]
堀潤之 「アラン・レネを見るゴダール ― 『ヒロシマ、モナムール』から『映画史』へ」、杉野健太郎編『映画とネイション』(映画学叢書[監修加藤幹郎]、ミネルヴァ書房、2010年)所収。
関連項目 [編集]
フランス映画
諏訪敦彦
広島市への原子爆弾投下
被爆者
原爆症
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律
第五福竜丸
核実験
その夜は忘れない
はだしのゲン
脚注 [編集]
[ヘルプ]
1.^ 港千尋(編集)、マリー=クリスティーヌ・ドゥ ナヴァセル(編集)『HIROSHIMA 1958』インスクリプト、2008年11月、ISBN 978-4900997226
外部リンク [編集]
日本原水爆被害者団体協議会
広島原爆障害対策協議会
放射線被曝者医療国際協力推進協議会
被爆体験を通じて核のない平和な世界を
二十四時間の情事 Hiroshima mon amour - allcinema
二十四時間の情事 Hiroshima mon amour - KINENOTE
二十四時間の情事 Hiroshima mon amour - AllMovie(英語)
二十四時間の情事 Hiroshima mon amour - インターネット・ムービー・データベース(英語)
http://www.youtube.com/watch?v=vFoAYcaNze8
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ブライアン・フェリーで「ヒロシマ」、そして、アラン・レネ監督の映画「二十四時間の情事」
http://www.asyura2.com/12/music6/msg/103.html
投稿者 BRIAN ENO 日時 2012 年 1 月 26 日 11:14:02: tZW9Ar4r/Y2EU
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