70. 知る大切さ 2015年6月05日 05:26:12
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>68 記号人間せんへ こんなんあるよ。瓦礫処理の問題について、たねまきジャーナルでの小出助教授のお話しの書き下ろしを転載します。 橋下氏や大阪市は、瓦礫処理は全く問題ないように言われていますが、小出助教授は違うご意見をお持ちのようです。 瓦礫処理に反対される方を、放射脳だとか言って非難する方達も多くいられるようですが、この小出教授のご意見に対してきっちりとした反論はなされていないわけで、心配される気持ちは十分考慮されてしかるべきだと私は思います。
================================= 水野「さて、帰ってこられたら大阪で、今、注目されている問題の1つがですね」 小出「はい」
水野「瓦礫の処理です」
小出「はい」
水野「これにつきまして、大阪府と大阪市が、え…震災瓦礫をですね、此花区にある人工の島であります夢島で、焼却した灰を埋め立てて処分すると、いう方針を固めた模様です。」
小出「はい」
水野「この、焼却した灰を埋め立てるということについて、どうお感じですか」
小出「やってはいけません」
水野「ふうむ」
小出「はい」
水野「これは、小出さんはやってはいけないとおっしゃって、いた、んですが」
小出「はい」
水野「でももう、環境省と最終調整に入った模様なんです」
小出「はい」
水野「で、具体的な方法を環境省がいくつか提示しております」
小出「はい」
水野「え…1つずつ、どういう意味なのか教えていただきたいんですが」
小出「はい」
水野「まず1つが、焼却灰を処分地に『直接』埋め立てる」
小出「はい」
水野「これはどうですか」
小出「いけません」
水野「……まったくいけません?」
小出「はい!」
水野「はい、では…『セメントで固めた灰』を埋め立てるこれはどうですか」
小出「いけません」
水野「…なんでセメントで固めてもダメなんですか」
小出「放射性物質というのは、発生した現場にとことん閉じ込めるということが原則であって。もともと福島のもの、福島あるいは汚染地のもの、を大阪に持ってくるというそのこと自身がいけないのです、やっては。はい。で、やってはいけないし、出てきたその、焼却灰というものは放射性物質を濃縮していますので、それをそれぞれのとこで受け入れるなんてことを、引き受けてはいけないのです。…元のあった場所に戻して一括して責任をもってお守りをするということをやらなければいけないのです」
水野「ええ」
小出「どんな形でも受け入れてはいけません」
水野「灰は受け入れてはいけない」
小出「はい」
水野「どんな形でも駄目だとおっしゃいましたが」
小出「はい」
水野「今の案でですね、セメントで固めるのはコスト的に高いから、1番有力だと見られているのは、『ゼオライトを使う』案だそうです」
小出「ふふふ。はい」
水野「これは、放射性セシウムを吸着させる…」
小出「はい」
水野「ゼオライトをまず敷いて、」 小出「はい」
水野「その上に、灰を埋め立てるという案です」
小出「はい。あの、何がしかは効果がもちろんあります。ゼオライトにはセシウムが吸着するという性質がありますので、何がしかは効果があるし、セメントに固めてしまえば、セメントが崩れ落ちるまでは、何がしかの効果が、あります。しかし、本当はだからそんなことはやってはいけない。原理・原則ということはやはり今、考えていただきたいと私は思うし。本来であれば…それぞれの場所に焼却施設を作って、そこで焼くということを、政府にやらせなければいけないのです。」
水野「ええ」
小出「なんでそれをやらせないままに、それぞれに自治体が安易に引き受けてしまうのか、私にはまずそれがわかりません」
水野「ふうーん。確かですね、2月頃でしたか、大阪維新の会の方たちが、小出さんのところに大勢で出向かわれて、」
小出「そうです」
水野「この瓦礫の処理の話、聞かれたんじゃないんですか?」
小出「そうです。あの、私はその時にも、今聞いていただいたように、原則は現地でちゃんと処理をして、焼却施設を作ってそこで焼くことだと私は聞いて頂きましたし。でも、今のような無策な政府がある限りは、仕方がないから全国の施設で引き受ける」
水野「焼くことについてはですね」
小出「はい。」
水野「引き受けるとしても」
小出「はい。焼く可能性はあると言いましたし、焼く場合も、ちゃんと、環境に放射性物質をばらまかないような、フィルターをきちっと付けなければいけない。そして出てきた焼却灰は、現地に返さなければいけないと、いって、維新の会の人たちにもう、本当にあの、何度も何度も言ったつもりです。」
水野「皆さん反応いかがでした?」
小出「ええ、まあ、私がいた…場所ではみなさん聞いて下さっていた、ようでしたけれども。え…今のような結末になるのだとすれば、なん、何を聞いて下さっていたのかなと、思います」
水野「近藤さ〜ん」
近藤「はい」
水野「いかがですか」
近藤「うーん。それは…先生、が言っている意見が通らなかったというのは、大阪の、維新の会の、人たちをコントロールするもっと偉い人がそういう考え方だっちゅうことなんですかねえ」
小出「多分そうだと思います」
近藤「うーーーん……。」
水野「そうですか。もう、ゼオライトで行く分かは効果はあるけれども。まあ、抜本的なところの考え方が方向性が違うというふうな、小出さんのお考えですよね」
小出「そうです。」
水野「うーん。このまま行ってしまうんでしょうか。大阪府と市は国と調整をしているようです。どうもありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
近藤「どうもー」
小出「どうもー」
水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんに伺いました。」
=====(文字おこし、ここまで)
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