41. 2015年3月10日 08:09:19
: pBipN2KXDo
兵庫の大量殺人事件については、容疑者の常日頃の「妄想」が問題になっています。 (http://breaking-news.jp/2015/03/09/017712)容疑者が書き込んだツイッターなどの内容は、リチャード興水のカルト教団が宣伝してきた 内容などが繰り返されています。 「ギャングストーキング」「電磁波によるいやがらせ」「人工地震」「ユダヤ金融資本の陰謀」など 個々の申し立てについて、その存在を頭ごなしに否定するのではなく、存在の可能性を 明白な証拠にもとづいて論証し、考察を深めるのが、正しい「陰謀論」の態度だと思います。 ところが阿修羅に従来吹き溜まっている連中の主張ときたら、そうしたものを論証なしに 信じ込んで、それを土台に主張をするというカルト狂信集団にありがちな、知的退廃です。 その意味で、阿修羅は今回の殺人事件の容疑者や、それに類する日本中の潜在層の 温床になっている可能性が高いでしょう。 阿修羅管理人はこの事件を真剣にうけとめ、「陰謀論」を無碍に否定するのではなく、 実証的・論証的な主張や議論の書き込みは認めても、無責任な言いっぱなしの主張は 制限するという、インテリジェンスを発揮してもよいのではないですか? 今回の容疑者は、阿修羅を日常的に見ていた可能性もあります。 管理人も少しは責任を感じて、「真理の追究・真相の解明」という立場から、 陰謀論にあぐらをかいた知的怠惰のカルト的言動や、カルト商法の宣伝は きっぱりと制限すべきだと思います。 それができてこそ、「真理の追究・真相の解明」がはじめて可能になるのですから。 ---------------------------------------------------------- http://bylines.news.yahoo.co.jp/usuimafumi/20150309-00043674/ 妄想性障害とは:淡路島洲本市5人殺害事件から 碓井真史 | 新潟青陵大教授/社会心理学/スクールカウンセラー/番組審議員 2015年3月9日 23時46分 ■淡路島5人殺害事件容疑者は「妄想性障害」?
警察が、現場の近くで、衣服に血がついた平野達彦容疑者(40)を見つけ、事情を聴いたところ、犯行を認めたため、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。〜警察は、精神疾患があるということを発表している。 近所の人に聞いても、かなり長い間、達彦容疑者は、家の中にひきこもりだったという。 出典:兵庫・洲本市5人殺害 容疑者の責任能力の有無など焦点か フジテレビ系(FNN) 3月9日(月)18時59分 このツイッターには、浩之さん方の地図や住所を示し、「ストーキングと電磁波犯罪を徹底して行っている」などと中傷する書き込みもあった。投稿の多くは意味不明で、県警は責任能力の有無や事件との関連を慎重に調べる。同容疑者には妄想性障害があるという。 出典:被害者一家、ネットで中傷か=ツイッターに「人類の敵」−逮捕の男・淡路島5人殺害:時事通信 3月9日(月)18時14分 5人が殺害された大量殺人事件です。事件の背景はまだ不明ですが、ネット上で奇妙な書き込みをしていたこと、そして「妄想性障害」と報道されています。 精神鑑定など受けていないのに「妄想性障害」という具体的な診断名が報道されているということは、犯行前の医師による診断が妄想性障害なのでしょう。妄想性障害だから危険な犯罪を犯すわけではありませんが、診断名が出ている状態なのに犯罪を止められなかったのは、とても残念です。 一つの病名と犯罪を結びつけることは、大きな間違いです。ただ、偏見を減らし、報道を理解するための知識は必要だと思います。 ■妄想性障害とは
妄想性障害は、あまり知られていない病名でしょう。妄想といえば、統合失調症を思い浮かべる人も多いと思います。妄想はあるけれども、他の統合失調症の症状はない、また統合失調症の妄想ほどは訳のわからない妄想である場合が多いのが、妄想性障害です。 妄想には、被害妄想、誇大妄想、微小妄想、嫉妬妄想などがあります。 中年期に発病しやすい病気で、妄想は体系的であり、一つの世界観を持っていたりすることもあります。知的水準が下がることも、人格が崩壊することもありません。 妄想はあるものの、他の問題はないので、社会生活を普通に送ることもあります。ただ、その妄想のために、クレームの電話などをしばしばするようになれば、トラブルが起きることもあるでしょう。 治療を受けて、数ヶ月で妄想が消えていくこともあります。 ■妄想と犯罪
妄想が犯罪に結びつくことは、残念ながらあります。被害妄想や恋愛妄想による犯罪例などがあります。 1999年に発生し、5人が死亡した「下関通り魔事件」では、一審では妄想性障害との精神鑑定結果が採用され、責任能力はあるものの、その力が弱っている心神耗弱状態とされました。しかし、最高裁では認められず、死刑が執行されています。 2008年に発生し2名が死亡した「元厚生事務次官宅連続襲撃事件」は、「愛犬のあだ討ち」が動機であり、弁護側は妄想性障害を主張しましたが、裁判では完全に責任能力がありとされ、死刑判決がでています。 このような事例はあるものの、妄想性障害と犯罪とを単純に結びつけることは間違いだと思います。ほとんどの患者は、殺人はもちろん、傷害事件も起こしていません。 ■類似事件の防止のために
引きこもり状態の人、精神疾患の人が起こす犯罪はたしかにありあす。しかし、ほとんどの人はそんなことはしません。実際以上に危険視してしまうことは、防犯上、むしろ逆効果でしょう。 周囲からの偏見が強くなることは、家族が社会全体から引きこもることにつながります。病院へ行くことや、支援団体に相談に行くこと、地域の協力を得ることがさらに難しくなってしまうのです。 犯罪を犯せば、その責任に応じて制裁を受けるのは当然です。被害者を保護しなければなりません。しかし、危険性がある人を全員隔離することはできません。 警察や司法の力だけではなく、医学的治療と社会からの支援が、防犯につながるでしょう。 ------------------------------------------------------------ 碓井真史 新潟青陵大教授/社会心理学/スクールカウンセラー/番組審議員 東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院博士後期課程修了。博士(心理学)。新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。スクールカウンセラー。テレビ新潟番組審議委員。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。HP『こころの散歩道』は総アクセス数5千万。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「とくダネ!」「ミヤネ屋」「ホンマでっか!?TV」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』など。監修:『よくわかる人間関係の心理学』など。 -------------------------------------------------------------------------------------------- |