http://www.asyura2.com/13/jisin19/msg/754.html
Tweet |
飛騨群発地震、伊豆大島沖地震 ストレス限界! 南海トラフXデー(1)
http://wjn.jp/article/detail/3408468/
週刊実話 2014年5月29日 特大号
ゴールデンウイークの最中、あの3・11を思い起こさせる大きな揺れが関東近郊を襲った。5月5日午前5時18分、東京・伊豆大島沖を震源としたM6.0の地震である。しかも、その揺れは東京都千代田区の最大震度5弱を中心に、関西から東北地方まで広範囲に及んだ。
消防庁の発表によると、この地震により首都圏では転倒や落下物によるケガなどで16人が負傷。気象庁の長谷川洋平地震津波監視課長は、「太平洋プレート内部で起きた地震であり、首都直下地震や相模トラフ沿いの地震との関連性は低いと考えている。念のため、今後数日間は震度3から4の余震に注意してほしい」と述べた。
不気味だったのは、震源から100キロ近く離れた場所で大きな揺れが起きたことだ。なぜ静岡県ではなく、東京都心で最大震度が観測されたのか。
武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏が説明する。
「今回の地震の震源は地下162キロと非常に深かった。しかも、陸側のプレートの下に潜り込む太平洋プレートの内部で発生しています。太平洋プレートは非常に硬く、地震の波が伝わりやすいのですが、この辺りは震源の真上にマントルという軟らかい層があるため、震動はその真上の陸側のプレートには伝わりにくいという特徴がある。そのため、揺れが震源上より東側の太平洋プレートに沿って伝わり、千代田区の地盤が弱いせいもあって震度5弱となってしまったのです」
このような、震源地よりも遠く離れた場所で異常に震度が高くなる現象は「異常震源域現象」と呼ばれるが、そう珍しいことではないという。
「'07年7月に発生した京都府沖を震源とした地震では、京都では揺れを感じなかったが、東日本で強い揺れとなり、北海道でも震度4を記録しています。さらに、'03年11月に発生した紀伊半島沖を震源とした地震でも、震源に近い近畿地方よりも東日本の太平洋側の方が揺れは大きく、福島県で震度4を観測したほどです」(同)
気象庁では首都直下型地震とは関連は薄いと発表しているが、本当にそうなのか。島村氏は「引き金にならないとは言い切れない」と指摘し、こう解説する。
「首都東京の地下は、太平洋プレートやフィリピン海プレート、ユーラシアプレートなどが交差する地点です。今回の地震は首都圏直下型地震とは深さもメカニズムも異なりますが、例えば、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車の中で、1人が体を引いたら、支え棒が外れたために他の人のバランスが崩れてバタバタ倒れるという現象を考えてください。約162キロのような深い震源の地震が、その後、浅いところの地震を誘発する事例は少なくありません」
つまり、今回の地震がきっかけとなって、首都直下の大地震が発生することは十分に考えられるというわけだ。
飛騨群発地震、伊豆大島沖地震 ストレス限界! 南海トラフXデー(2)
http://wjn.jp/article/detail/2612225/
一方、岐阜県飛騨地方では、このところ群発地震が続いている。5月3日の午前10時2分頃にM4.3の地震が発生。以降、同日の午後9時15分までに合計26回の群発地震が発生した。さらに、4日の朝にも再び3回の揺れが連続で発生し、この震源域から間近の長野県中部で起きた7回の地震も含めると、合計で36回を数えた。
「高山市では震度3の揺れを9回観測しています。飛騨地方では'98年にも群発地震が発生している。この時には大きな被害はありませんでしたが、住民は焼岳が噴火するのではないか、さらに大きな地震がくるのではないかと気を揉んでいます」(地元記者)
この記者の指摘通り、'98年の群発地震では、長野県と岐阜県にまたがる標高2455メートルの活火山、焼岳への影響が指摘されていた。
「焼岳は1911年に年間22回の小爆発を起こし、関東地方にも降灰させた。最近では'62年に大爆発し、全面登山禁止となりました。'65年に山頂から半径1キロ以内への登山禁止と規制が緩められましたが、危険な状態は続いている。東日本大震災が起こった'11年、気象庁は、焼岳に噴火警戒レベルを導入しています」(同)
気掛かりなのは、焼岳がフィリピン海プレート上にのっていることである。
前出の島村氏が言う。
「南海トラフからはかなりの距離がありますが、南海トラフも焼岳も、フィリピン海プレートにのっています。つまり、フィリピン海プレートがプレッシャーをかけているということです。焼岳の活動も南海トラフの巨大地震も根が同じなので、心配ではあります」
ここで思い出されるのが、昨年発生した淡路島の震度6弱の地震である。
4月13日午前5時33分ごろ、兵庫県淡路島付近を震源とするM6.0の地震が発生した。淡路市では震度6弱を観測し、同市と洲本市で住居の一部損壊が2000棟以上に上ったほか、液状化による施設被害、水道管破損による断水などの被害が発生。
政府の地震調査委員会は臨時委員会を開き、「今回の地震は今まで知られていなかった活断層によって引き起こされた。広い意味で、阪神大震災の余震とみられる」と発表している。
加えて、この地震を引き起こした活断層は、淡路島中西部にある西傾斜の逆断層で、長さは南北方向に約10キロ。周辺のすでに知られている活断層とは断層の向きや位置が異なり、南海トラフの地震とは直接の関係はないと結論づけた。
「南海トラフ巨大地震との関係については、M6級の地震は西日本で多数起こっており、その地震だけで南海トラフの切迫度を議論するのは難しいとしたのです」(社会部記者)
飛騨群発地震、伊豆大島沖地震 ストレス限界! 南海トラフXデー(3)
http://wjn.jp/article/detail/0438364/
しかし、島村氏はこう続ける。
「歴史的に見ると、南海トラフで大地震が起こる20〜30年前から、必ず活断層が刺激されて断層型地震が内陸各地で起こっています。19年前に起こった阪神淡路大震災も、南海トラフ地震の前に発生する断層型地震だった可能性があるほどです。淡路島で起きた震度6の地震は、南海トラフ巨大地震の前兆現象に他なりません」
“前兆現象”のメカニズムはこうだ。
「西日本がのっかっているユーラシアプレートは、フィリピン海プレートに常に引き込まれています。ユーラシアプレートがこの“引き込み”に耐えられなくなり、元の位置に戻ることで発生するのが南海トラフ地震ですが、ユーラシアプレートにも引き込まれる過程で大きな負荷がかかる。そのため、断層が活発化して内陸で発生するのが、断層型地震なのです。淡路島の地震は大型の断層型地震といえる。つまり、それだけプレートが引き込まれているということです。南海トラフ地震はいつ起きるか誰もわかりませんが、また一歩近づいたことは間違いないのです」(島村氏)
淡路島の地震が起きた後、東海大学地震予知研究センター長の長尾年恭教授も、「また一つ南海トラフ地震へのステップが上がった」と警告を発しているが、その根拠は地震の発生回数を見れば一目瞭然だ。
「長尾教授によると、西日本で起こったM6.3以上の地震発生回数を阪神淡路大震災以前と以後で比べると、前の25年間には5回しかなかったのが、以後の19年間には14回も起こっているといいます。安政の大地震(1854年)や昭和東南海地震(1944年)でも、南海トラフの巨大地震の前の10〜20年には、内陸の地震が増えたことが記録からわかっている。飛騨の群発地震も、前兆現象の一つと捉えられるのです」(サイエンス記者)
いずれも同年に起きた安政東海地震と安政南海地震を見れば、1830年に京都地震、1854年に伊賀上野地震が起きている。そして、直近の昭和東南海地震および2年後の昭和南海地震では、1925年に発生した北但馬地震、1927年の北丹後地震、1943年の鳥取地震が前兆現象と見ることができる。
先日の伊豆大島近海地震と、淡路地震に続く飛騨群発地震。これらの不気味な地下の動きが、関東直下型地震と南海トラフ巨大地震発生の“Xデー”をさらに近づけた可能性は高いと言えそうだ。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。