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温暖化なのか大地震の前兆なのか…不気味なほど全国で豊漁
http://gendai.net/articles/view/life/149889
2014年5月1日 日刊ゲンダイ
深海魚ホテイエソも大漁/(日本ウミガメ協議会室戸基地提供)
「いやー不思議だね、天変地異でも起こらなきゃいいね」
福井・越前町漁業協同組合の小倉孝義専務は、そう言って首をかしげた。先月18日からの数日間、越前町沖の定置網にだけ大量のマフグがかかっていたという。
「21、22日をピークに1日30〜40トン引き揚げた。普段は多くて5キロ程度なのに。で、24日にはパッタリです」
ところ変わって愛媛・八幡浜市沖では、回遊魚のサワラが近年にない大漁だ。八幡浜市水産港湾課によれば、「3月は例年の3〜4倍、4月は現時点で6倍の水揚げ量。他の魚は全体的に減少傾向のなか、珍しい現象です」(担当者)
隣県の高知・室戸岬沖の定置網には深海魚「ホテイエソ」が引っかかって騒ぎになった。
「過去に捕獲例がなく、昨年の1匹が室戸での初記録。ところが、先月21日は9匹、22日は105匹、24日は159匹も取れた。海自体は、例年より水温が低いこと以外に異常はない。原因を究明中です」(付近の海洋生物の生態に詳しいNPO「日本ウミガメ協議会」)
■海水のバランス崩れ
全国の海に広がる奇怪な現象は温暖化の影響か。それとも大地震の前触れなのか。北大名誉教授の尼岡邦夫氏(魚類学)はこう見る。
「マフグやサワラ、ホテイエソが普段なら捕獲例のない場所で大量に水揚げされているのは、恐らく海水温の低下が原因のひとつ。また、日本全体の積雪量が増え、川から大量の淡水が海に流れ込み、塩分濃度が変化した影響もあるでしょう。海水のバランスが崩れて“常識”が通用しなくなっているのです。だから、温暖化の影響とも考えにくい」
北海道では、暖流を好むブリが豊漁。一方、前出の越前町沖では、名産のホタルイカ漁が不調とか。日本の食卓が大きく変わるかもしれない。
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