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いつ起きてもおかしくない巨大地震。備えが必要だ
房総沖「スロースリップ」観測は大地震の前兆か 1年以内にM6・5の可能性
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140404/dms1404041537009-n1.htm
2014.04.04 夕刊フジ
南米チリで発生したマグニチュード(M)8・2の巨大地震。日本にまで津波が到達するすさまじさだったが、その日本でも見逃せない現象が起きている。房総半島沖の海底で今年1月、地下プレートの境界がゆっくりとずれ動く「スロースリップ」と呼ばれる地殻変動が観測されたのだ。専門家は、地震の発生間隔とスロースリップとの関連を分析した結果、房総半島沖で1年以内にM6・5前後の地震が起きる可能性が高いと指摘。東日本大震災の直前にスロースリップが観測されたとの報告もあり、巨大地震の前兆現象としても注目されている。
「ゆっくり地震」とも呼ばれるスロースリップ。プレート境界や地下の断層が、通常の地震よりもはるかに遅い速度で長い時間をかけてずれ動く現象で、周辺でひずみがたまることから、地震が起こりやすくなるとされている。
房総半島沖で確認されたのは、今年1月2日ごろから10日にかけて。南北方向に最大15センチの滑りが観測された。通常この地域の海底は北西方向に動いているが、力を蓄積させたプレート境界面がすべって、反対方向の南東に動いたとみられている。
阪神淡路大震災(1995年)を契機に全国にGPSが設置され、存在が初めて確認されたスロースリップ現象。地震との関連を研究している東海大学海洋研究所教授で、地震予知研究センター長の長尾年恭氏はこう話す。
「房総半島沖ではスロースリップ現象が繰り返されていて、GPS実用化前のものも含めると、(1)71年5月(2)77年6月(3)83年4月(4)90年12月(5)96年5月(6)2002年10月(7)07年8月(8)11年10月(9)14年1月と起きている」
GPS実用化前は周辺の地震の発生状況などからの推定となるが、ほぼ6年間隔で繰り返されてきた。東日本大震災前後の2回は4年2カ月((7)−(8))、2年3カ月((8)−(9))と狭まっているのが分かる。
防災科学技術研究所の南海トラフのシミュレーション(模擬実験)では巨大地震の発生が近づくと、スロースリップの発生間隔が短くなることが報告されている。これは巨大地震の“前兆”といえるのか。
「東日本大震災が日本列島の下の4つの巨大プレートに作用し、周期を変えた可能性があり、これだけでは地震の前兆とは言い切れない。ただ、千葉県東方沖は1912年(M6・2)、50年(M6・3)、87年(M6・7)と37、38年の周期でM6・5前後の地震が起きている」と長尾氏は指摘し、こう続ける。
「過去の状況から、スロースリップが6回起きると、地震が発生しているように見える。前回の87年の地震からはまだ27年しかたっていないが、87年以降、スロースリップは6回起こった。東日本大震災の影響でひずみの蓄積が加速していることも考えられ、M6・5前後の地震は1年単位で起きる可能性が高い」
房総半島沖でM6・5前後の地震が起きた場合、津波の発生など甚大な被害は想定されていない。だが、87年の地震では死者2人、負傷者161人を出しており、長尾氏の警告は無視できないのだ。
また、東日本大震災前にスロースリップの発生が明らかになるなど、スロースリップは、M8クラスの巨大地震の“引き金”としても注目されている。
東京大地震研究所の加藤愛太郎准教授らは、震災前にスロースリップが連続して起き、ひずみが震源に集中して本震が誘発された可能性があるとの研究結果をまとめた。
房総半島沖でもM8クラスの地震が発生する可能性はある。
「1677年11月に銚子沖100キロほどを震源とするM8(推定)の地震が起きている。300年以上前の地震が次にいつ起きるのかを予測するのは難しいが、スロースリップの間隔が詰まってくるということは地震の準備が進んでいること。房総半島沖のひずみがたまっているのは自明で、いつでも危ない状況ともいえる」(長尾氏)
房総半島沖だけでなく、東北沖の日本海溝、日向灘など全国各地で観測されているスロースリップ。その動きに注視しなくてはならない。
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