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<海の異変>定置網に深海魚 地震におびえる漁師 松江
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140216-00000003-mai-soci
毎日新聞 2月16日(日)2時30分配信
2月13日に定置網に入った3匹のサケガシラ=松江市美保関町笠浦で
松江市美保関町の沖合にある定置網でこの冬、深海魚が相次いでかかっている。専門家は日本海の低温が影響している可能性があるとみるが、詳しい理由は分かっていない。「見つかると地震が起きる」との言い伝えもあり、漁師たちは海の異変を感じているようだ。
見つかった深海魚は、ともに細長く鮮やかな銀色をした「サケガシラ」と「リュウグウノツカイ」。いずれも水深200メートル以上に生息しているとされるが、詳しい生態は不明だ。
美保関町笠浦の「笠浦大敷網漁業」では例年、冬場に数匹上がる程度という。だが今シーズン、週に1度はどちらかが確認されている。13日には、約1メートルのサケガシラ3匹が、沖合約1キロ、水深約30〜40メートルに仕掛けられた定置網に入っていた。
同社の船越佐一さん(68)は「今年は頻度が異常。最近ではもう驚かなくなった」と話す。別の漁師は「食べようとしたが、水分が多すぎる。煮ても焼いても食欲がわかなかった」と苦笑いする。
県水産技術センターによると、日本海周辺は1980年代後半から暖冬が続き、00年ごろからは夏の暑さも厳しくなった。しかし昨春から冷たい水の層が海岸に近くなり、この冬の訪れも早かった。近年と比べ、水温がやや低い状況が続いている。
センターの村山達朗・漁業生産部長は「日本海は天候の影響を受けやすく、低水温が深海魚の捕獲に影響している可能性がある」と話す。
また、宍道湖自然館ゴビウスの担当者も水温との関連を指摘した上で、「海が荒れると、深海魚の見つかるケースがある。今季は天候が不順で、網に入った可能性がある」と話す。一方、地震が起きるとの言い伝えについては「科学的根拠がないので分からない」と言う。
全国的にも各地で深海魚が見つかっている。昨年7、8月には高知県の室戸岬沖でサケガシラなど約80匹が定置網で捕獲された。今年に入ってからも、深海に住む「ダイオウイカ」が鳥取、富山などの日本海沿岸で相次いで発見された。【長宗拓弥】
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