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房総沖に赤信号 過去最短間隔で「スロー地震」発生
http://gendai.net/articles/view/life/147319
2014年1月19日 日刊ゲンダイ
千葉房総半島沖に異変だ。国土地理院は、今月2日ごろから10日にかけ、プレート同士がゆっくり動いてズレる「スロースリップ(スロー地震)」と呼ばれる現象が発生したと発表した。
スロー地震の直後には大地震が起きている。3・11の約1カ月前にも、三陸沖で観測されていた。それだけに気になる現象である。
実際に房総沖では2002年、07年、11年にもスロー地震が別の地震を呼び込んでいる。07年8月に発生したときは、ほぼ同時に震度5弱の揺れが襲っているし、11年は約1カ月後に震度4の地震が起きた。元東大地震研究所准教授の佃為成氏が言う。
「この現象は千葉で多く観測されていますが、問題は“間隔”が短くなっていることです。11年は過去最短の4年2カ月で観測されました。それが、今回は2年3カ月と極端に短い。それだけに不気味です」
スロー地震によって地盤の“ストレス”が解消されているのならいいが、それができないから頻発している可能性も否定できない。後者であれば、巨大地震の予兆という可能性が大だ。
「茨城沖から房総沖にかけては昨年11月以降、地震の数が異常に多い。しかも、スロー地震はM3〜4クラスがほとんどなのに、千葉付近ではM5クラスと大きい。それだけ房総沖にストレスがたまっていると考えられます」(佃氏)
■直下にも危険スポット集中
危ないのは海だけではない。千葉は直下にも危険なスポットが集まっている。
「房総半島南東沖は、日本海溝、伊豆・小笠原海溝、相模トラフの3つの海溝が接しています。特に相模トラフは、1703年の元禄関東地震や1923年の関東大地震を引き起こしています。また、陸地に目をやると、柏崎―千葉構造線と呼ばれる断層もある。東京直下地震を引き起こす東京湾北縁断層と重なっていることに注視すべきでしょう」(元前橋工科大教授の濱嶌良吉氏=地殻変動解析学)
濱嶌氏は、この断層の延長上にある新潟県の佐渡沖や石川と富山の県境の氷見漁港で最近、深海に生息するダイオウイカが揚がっていることにも注目。「断層活動による強い電磁波の影響で水面に浮上した可能性がある」と指摘する。
危機は迫っているのだ。
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