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地震発生時に目撃される発光体はUFO!? 世界中で確認される「地震発光現象」とは何か?
http://rocketnews24.com/2014/01/07/402338/
2014年1月7日 ロケットニュース24
地震発生の前後に、謎の発光体が目撃されることがある。「UFOではないか?」と指摘する人もいるようだが、その発光体の正体は不明。この現象について、最近海外の科学誌が過去の目撃例をリスト化して公開し注目を集めている。
・謎の発光体が目撃される「地震発生現象」
これは「地震発光現象」(earthquake lights)という。科学誌「地震学研究レターズ」は、1600年から現在までの報告をまとめ、65件の目撃報告を公開したのだ。それによると、世界各地で発光体が目撃されていることが判明した。
・過去の目撃報告
2009年 イタリア・ラクイラ
地震発生の直前に歩行者は、街の石畳の上に、約10センチの高さで光る炎を目撃した。
2007年8月15日 ペルー・ピスコ
マグニチュード8の地震が発生した際に、海軍士官は淡いブルーの光の列が、4回にわたって炸裂するのを目撃している。その光は、街の防犯カメラでも記録されていた。
1988年11月12日 カナダ・ケベック
大きな地震の発生する11日前に、ケベック市近くのセントローレンス川を沿って移動するパープルピンクの光を放つ球体が目撃されている。
1906年4月18日 アメリカ・サンフランシスコ
大地震が起きる直前に、サンフランシスコ西部の丘陵地帯ふもとで、青い炎が浮遊する様子が目撃されている。またカリフォルニア州サンノゼの南では、美しく虹色に燃えるかすかな炎が見られたそうだ。
・正と負の電荷
NASAエイムズ研究センターの上級科学者フリーデマン・フロイント氏によると、「この現象は、非常にまれな状況で起こる」と指摘している。「強力な地震波が地面を通り抜けて、岩の層(玄武岩 と 斑(はん)れい岩)に当るときに、大きな圧力と速さで岩を圧縮し、大量の正と負の電荷が発生する状況をつくる」と説明している。そしてそれは、プラズマ放電現象と呼ばれる状態に達するという。
・もうひとつの要素、垂直断層
もうひとつ地震発光現象に必要な要素として、垂直断層がある。玄武岩や斑れい岩になるために凝固するマグマが、垂直断層によって上昇する。そのときに、非常に長い堤防のような状態を形成するのだ。カナダの天然資源省の地質学者は「この堤防がじょうごのような働きをして、電荷を集中させて、空気中に飛び出したときに光を放つ」と結論づけている。
・UFOと間違われる
地震発光現象で目撃される光は、UFOと間違われることが多い。その象徴的な写真のひとつに、1970年初めにカナダで撮影されたものがある。ジム・コナカーさんという男性が妻とタギッシュ湖でボートを漕いでいた。そのときに、山の側面に7つの光が漂っているのを目撃しているのである。実は撮影日時については不明で、地震との関連性も明らかにされていない。しかし1973年7月1日に湖の近くでマグニチュード6.7の地震が記録されているのである。研究者らは、ジム氏が地震発生の2〜3時間前にこの写真を撮影したものと推測している。
・事前に察知する「警告システム」にはならない
地震発生の直前に、発光現象が確認できるのであれば、地震を予測し事前に被害を最小限に食い止められるのだろうか? 先にもお伝えしたように、まれな状況下でしか光は目撃されていないので、残念ながら「警告システムとしては機能しない」と専門家は語る。
・しかし助かった命もある
だが、実際に光の目撃が地震の前触れを知る手がかりになった例もある。2009年のイタリア・ラクイラの地震のとき、ある男性は戸外でまぶしい光を目撃して、家族を安全な場所に避難させることに成功している。彼はたまたま読んだ新聞で、地震発光現象を知っていたのだ。1976年7月28日に中国に住んでいたカナダ人地質学者は、地震発光現象に遭遇しすぐに戸外に飛び出した。その後に、甚大な被害をもたらした唐山大地震が発生している。
いずれにしても、謎の多い地震発光現象。今後の研究が気になるところである。
参照元: USA TODAY(英語)
執筆: 佐藤英典
◇
地震前の謎の発光現象、ついに解明か?
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140107003
Brian Clark Howard,
National Geographic News
January 7, 2014
地震発生に先だって謎の光が輝く「地震発光現象」は、比較的まれではあるが、世界各地での目撃例が伝えられている。「UFOではないか」とうわさになる場合もあるが、ついに原因が解明されたという。
研究チームの一員で、アメリカにあるサンノゼ州立大学とNASAエイムズ研究センターに所属する物理学者フリーデマン・フロイント(Friedemann Freund)氏は、「一口に地震発光現象といっても、決まった形状や色があるわけではない」と話す。
「地面からくるぶしの高さまで上昇する青味がかった炎のような光や、空中を数十秒から時には数分ほど漂う光の玉などの目撃例が多い。雷によく似ているが上空からではなく、地面から伸びる一瞬の閃光(せんこう)が最大200メートルに達したという証言もある」。
◆歴史的な大地震と発光現象
地震の前や最中に起きる謎の発光現象については、何世紀も前から言い伝えられてきた。
発光のタイミングはさまざまで、例えば2009年、イタリアのラクイラ地震の発生数秒前に、石畳の上をちらつく直径10センチほどの炎を大勢の人が目撃している。1988年にカナダのケベック州を襲った地震の場合、その11日前に発光現象の報告が相次いだ。
フロイント氏の研究チームによると、発光現象の記録は少なくとも1600年まで遡るという。
◆迷信から科学へ
「昔は宗教的な観点からの解釈が多かった。今はUFOと考える人も多い」とフロイント氏。
まともに受け取るには信憑性に欠け、地質学者や物理学者ら専門家も学問的に取り組む対象ではなかった。
ところが1960年代半ば、長野の松代群発地震をきっかけに状況が変わる。発光現象がカメラにはっきりととらえられ、地震活動との関連が確認されたのだ。「写真や動画に記録されるケースが急増した。監視カメラが普及した影響も大きい」。
◆地震発光現象のメカニズム
以来、発生メカニズムについてさまざまな説が登場したが、フロイント氏の研究チームが岩石の電荷に注目するまで決着は付かなかった。同氏によるとまず、「力が加わった玄武岩や斑れい岩に、電荷の“充電スイッチ”が入る」という。
そこに地震波がぶつかると、岩石内の電荷が解放される。
地質的な条件、「岩脈」という垂直構造も重要だ。マグマが垂直の割れ目に流れ込んで冷えた地盤で、地下100キロに達する場合もある。ここで玄武岩や斑れい岩が電荷を解放すると、地下から地表に向けて一気に駆け抜けていくことになる。
「電荷は結合して一種のプラズマのような状態になり、猛スピードで移動し、地表ではじけて空中放電を起こす。これが色鮮やかな光の正体だ」。
フロイント氏の説明によると、世界中で発生する地震で、発光の条件が揃うケースは0.5%未満だという。比較的まれな現象というのも頷ける。
「タイミングや場所もそれぞれ異なる。大地震の数週間前に発生する場合や、実際に揺れている最中に光ることもある。また、震央から160キロ離れた地点で観測された記録も残っているそうだ」。
◆地震の予知に利用できるか?
フロイント氏の研究チームは、世界規模の地震予知システムの開発に取り組んでいる。今回の研究を基に、発光現象も予知の指標の1つとして組み込まれることになるという。
「特徴的な発光現象が3つ、4つと続いたら、地震が発生する可能性が高いといえるだろう。頻繁に目撃できる訳ではないが、もし突発的に光った場合には十分注意してほしい」。
地震予知に利用する意見には懐疑的な研究者も多いが、フロイント氏は、「もちろん課題はまだあるが、光を見て避難して助かった人も実際にいる。今後は実験室で再現する研究に取り組むつもりだ」と方向性には自信を持っている。「発光の詳細を理解し、ほかのさまざまな指標と組み合われば、予知の精度を高めることができるはずだ」。
今回の研究結果は、「Seismological Research Letters」誌1月・2月号に掲載されている。
PHOTOGRAPH BY OLI SCARF, GETTY IMAGES
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