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小田原地震の周期性について
この記事は「大地動乱の時代」石橋克彦著 岩波新書の134ページからの「伊豆半島の衝突と小田原地震」の記述の要約です。
1.神奈川県西部の小田原は江戸時代以降の約400年間に五回の大震災に襲われている。それ以前は記録が残っていない為判断ができない。
2.五回の小田原震災とは、1633年3月の寛永小田原地震、1703年12月の元禄関東大地震、1782年8月の天明小田原地震、1853年3月の嘉永小田原地震、1923年9月の大正関東大震災。
3.この五回の地震の間隔は、70年、79年、71年、70年で非常に一定している。
4.この五回の地震には、M8クラスのプレート境界地震とM7クラスの(直下型)地震が混じり合っているため、単に「どこだかわからないが一回ごとに違う場所でおこった地震が、地盤の悪い小田原に偶然周期的な震災をもたらした」と考えることもできる。
5.しかし、この周期性の原因として、「伊東の沖合以北の相模湾西部から、小田原北方の箱根・足柄山地の東麓にかけて、地下にフィリピン海プレート自身の裂け目が南北に延びていて、それが繰り返し大地震を起こす」と考えることもできる。この断裂を「西相模湾断裂」と呼ぶことにする。
以下、西相模湾断裂を想定すると合理的だと言う理由が述べられていますがそれは省略します。重要な点は、いろいろな方が方々で指摘されているように、1923年の大正関東大震災から既に90年が経過していることです。
なお、伊豆半島東方沖を震源域とする地震の2008年夏以来のリストを次のURLで見ることができます。
http://bousai.tenki.jp/bousai/earthquake/entries_by_earthquake_center?earthquake_center_code=481
これを見ると、2008年夏以来85回の震度を観測する地震が起こっていたことが分かります。ただし、2009年12月17日 18時45分頃に起こったM2.4から2010年1月1日 20時12分頃のM2.2までは群発地震でこの半月の間に63回も起こっています。これ以前は2008年10月と2009年4月の2回だけです。 この群発地震にはかなり大きな地震も起こっています。2009年12月17日から18日にかけてのM5以上の地震は次の4つにもなります。伊豆半島東方沖を震源とする地震はどちらも「ごく浅い」ものであることも特徴です。更に、この群発地震のデータをhttp://www.hinet.bosai.go.jp/AQUA/aqua_catalogue.php?y=2009&m=12&LANG=ja で震源球を見ると、2009年12月に伊豆半島周辺で起こった地震の多くが横ずれ断層型であったことが分かります。
発生時刻2009年12月17日 23時45分頃
震源地伊豆半島東方沖
最大震度震度5弱
位置緯度北緯 35.0度
経度東経 139.1度
震源マグニチュードM5.3
深さごく浅い
発生時刻2009年12月18日 5時41分頃
震源地栃木県南部
最大震度震度4
位置緯度北緯 36.4度
経度東経 139.7度
震源マグニチュードM5.1
深さ約80km
発生時刻2009年12月18日 8時45分頃
震源地伊豆半島東方沖
最大震度震度5弱
位置緯度北緯 35.0度
経度東経 139.1度
震源マグニチュードM5.3
深さごく浅い
発生時刻2009年12月18日 20時48分頃
震源地八丈島東方沖
最大震度震度2
位置緯度北緯 33.7度
経度東経 141.3度
震源マグニチュードM5.3
深さ約50km
自分としては、2009年12月の群発地震と311の大地震がこの西相模湾断裂に大きな影響を与えていて、ひょっとしたらゆっくり滑りなどが起こり、地殻の歪みが解消されている可能性を期待したいのですが、それはまったく何の根拠もない素人の期待でしかありません。
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