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東日本大震災の本震で崩れ落ちた民家=3月11日、栗原市若柳川南町浦
>「7」は震度階級では最大。震度ごとの想定被害などを示した気象庁の震度階級関連解説表によると、震度7では「立っていることができず、はわないと動くことができない」とされる。耐震性が低い木造住宅は「傾くものや、倒れるものがさらに多くなる」としている。
ということなら、耐震性が低い木造住宅は全壊する状態を震度8、耐震性がある鉄筋コンクリトート住宅が全壊する状態を震度9、のように震度7よりも大きな震度階級を作るべきだ。鉄筋鉄骨コンクリートの高層ビルが倒壊する地震の揺れを震度10と化するべきだと思う。
現状の震度階では、家屋が全壊する揺れはないとしていることになる。しかし、近代的な都市が直下型の大きな地震に直撃された例はまだ世界中でない。つまり、東京が、または首都圏がその最初の例になるはずで、起こってから震度階10を作っても遅いのだ。
地震衝撃波のことは未だに無視されたままだし、まるで今の日本社会は目をつむっていれば破たんは来ないと思い込んでいるかのようだ。しかし、そういった状態で過ごしてきた結果、福島第一原発事故は起こったのだ。
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http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20110609_01.htm
焦点/最大震度・栗原/震度7、犠牲者ゼロ
東日本大震災の本震で崩れ落ちた民家=3月11日、栗原市若柳川南町浦
東日本大震災で、栗原市は全国で最大の震度7を記録した。揺れが激しかったにもかかわらず、市内では1人の犠牲者も出ず、宮城県内陸部の建物被害は少なかった。専門家は「建物への影響が小さい、揺れの周期が短いタイプの地震だった」と指摘する。(宮田建、田村賢心)
◎周期短い揺れ/建物被害少なく
<住家全壊は47棟>
3月11日午後2時46分、栗原市の築館駅前通り。食料品スーパーを営む杉本戴子さん(68)は、激しい横揺れに「店がつぶれてしまう」と心の中で叫んだ。3年前の岩手・宮城内陸地震よりも揺れが大きい。店の奥にある冷蔵庫にしがみついたまま動けなかった。
店の外では、コンクリートと金属でできたひさしが落下、歩道が陥没した。停車中のタクシーにつかまり、必死に体を支える人の姿が見えた。
「7」は震度階級では最大。震度ごとの想定被害などを示した気象庁の震度階級関連解説表によると、震度7では「立っていることができず、はわないと動くことができない」とされる。耐震性が低い木造住宅は「傾くものや、倒れるものがさらに多くなる」としている。
栗原市災害対策本部によると、1日現在で住家の全壊は47棟、大規模半壊・半壊は169棟。市内では4月7日の最大余震で家屋損壊が拡大しており、本震での被害はさらに限定的とみられる。2007年の新潟県中越沖地震で震度6強を記録した柏崎市の全壊1121棟、半壊3907棟に比べると、建物被害ははるかに少ない。
<川沿いでは増幅>
理由について、東北大災害制御研究センターの源栄正人教授(地震工学)は「地震の規模が大きくても、短い周期の揺れだったため、建物を壊したり、変形させたりするパワーに乏しかった」と解説する。
周期は、1秒未満の短周期と1〜2秒かかる長周期がある。1秒程度の長周期は一般的な住宅の固有周期と一致しやすく、共振現象によって倒壊などを引き起こす「キラーパルス」と呼ばれる。
栗原市築館地区に設置された強震計では、主に周期が0.3秒以下の小刻みな揺れが観測された。大きな建物被害を出した中越沖地震の柏崎市では逆に、ゆっくり揺れる長い周期の地震波が多く観測されたという。
家屋被害を地域別に見ると、迫川流域の若柳、金成で目立つ。源栄教授は「川沿いは沖積層が厚く、地盤が弱いため、1〜2秒周期の揺れが増幅したと考えられる」と話し、市内でも地盤により建物被害に違いが出たとみている。
◎固く薄い表層、加速度増す
東日本大震災の震源地となった三陸沖から、沿岸部に比べて遠い栗原市築館で、なぜ全国最大の震度を記録したのか。元東北工業大教授で客員研究員の神山真氏(地震工学)は「震度を左右する揺れの周期や加速度は、震源からの距離以上に観測地点の表層地盤特性と、地震波の伝播(でんぱ)経路が影響する」と説明する。
栗原市は08年の岩手・宮城内陸地震で、最大震度6強を記録した。震源地は岩手県南部と近かったが、観測によると、揺れの周期は3月11日の地震と同程度に短く、市内の家屋被害は全壊27棟、半壊128棟で、揺れの大きさの割に建物被害は少なかった。
3月の地震で観測された栗原市築館の最大加速度は2933ガル。観測史上最大となった内陸地震の最大加速度4022ガルには及ばないものの、阪神大震災の818ガル、04年の新潟県中越地震の2516ガルを上回った。
神山氏は「栗原市築館は表層地盤が固く薄いため短周期となり、加速度を増した」とみる。
一方、地震波の経路は未解明だが、これまでの研究で火山分布の太平洋側の縁の地下に、地震波を衰えさせる地殻があるとされる。神山氏は「経路上にこの地殻が途切れた部分があり、地震波が減衰しなかった可能性もある」と話している。
◎迫川流域に被害集中/弱い地盤、古い家屋直撃
東日本大震災で最大震度7を観測した栗原市。激しい揺れの割には建物被害が少ないといわれているが、地盤が弱い地域では「激震地」ゆえの被害も目立つ。津波被害の大きさに隠れがちだが、内陸部の地震被害も被災者の生活に深い爪痕を残している。
栗原市若柳の中心部、川南地区の迫川沿いで米穀店を営む中嶋美恵子さん(64)。震災当時は、長女美芳(みか)さん(41)と店舗兼自宅の1階にいた。激しくなる揺れに「恐怖で立ち上がれなかった」と振り返る。
家は築約100年の木造2階建て。壁が次々とはがれ落ちた。土ぼこりで室内が真っ白になり、何も見えなくなった。ガラスが割れた音、廊下の天井からはりが落ちた音、そして美芳さんの悲鳴が室内に響き渡った。
「崩れるのではなく、ゆがんでいく感じ」と美芳さん。「人はこうして死ぬのか」と思った。
外では、川沿いの道路が波打つようにうねり、地区全域で道路の亀裂や陥没が多発した。
さらに4月7日の震度6強の最大余震は、本震で弱っていた家屋に追い打ちをかけ、市内で建物被害が拡大した。栗原市災害対策本部によると1日現在、住家の全壊47棟、大規模半壊・半壊169棟で、2008年の岩手・宮城内陸地震の全壊27棟、大規模半壊・半壊128棟を上回った。
佐藤勇市長は「内陸地震は山間部に被害が集中したが、今回は市街地に被害が多く、被災者ははるかに多い」と話す。
被害が集中したのは市東部の若柳、金成など迫川流域。若柳川南地区では応急危険度判定の「危険」「要注意」の紙を張られた家、壁や屋根をブルーシートで覆った店が今も目立つ。
市の片寄稔建築住宅課長は「迫川流域は堆積土で地盤が弱い上に古い家が多い。重い瓦屋根の衝撃が構造体にかかりやすかった」と説明する。
2011年06月09日木曜日
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